【マジカルバケーション】タピオカティ村の話【GBA】
※2023年11月10日に別のブログに書いたものを再掲しています。
マジバケ、やっと折り返しくらいかな?私にしてはかなり頑張っている。レベルが適正なのかよくわからないけどとりあえず全滅してないから合っているのかな。
さてニャムネルト族の暮らすタピオカティ村。ここで1軒のお宅にお邪魔すると、なにやら話し声が。どうやらココアちゃんという子にムスクくんという子がお薬を飲ませているところみたい。病状がかなり進行しているようで、あと1ヶ月ほど、1日も欠かさずお薬を飲ませないといけないのだとか。
「なんだか、すごくイヤな味……。苦くも、辛くもないけど……胸につかえるような……すごく悲しくなる味……」
ココアちゃんは妹さんでムスクくんがお兄さんだそう。ムスクくんがペットのフェンネルを連れて道具屋さんに入って行くのを見たので主人公たちもついていく。
……フェンネルは、なんの生き物なんだろう。真っ白な四足歩行動物で、牙が出てる。でも脚は黄色で足には鉤爪があって、話しかけても『グルルル……』しか言わない。他人には懐かない犬?みたいな???
道具屋さんの主人になにか言われたムスクくんはフェンネルを連れてレヒカフ沼の奥へ。そこでひとりの青年ネクターくんと出会います。同じニャムネルト族なのに見慣れない顔だったのは、彼がその先にある地底ジャングルを守っているから。
……このネクターという青年、どこかで見たような気がするんだけど。気のせいかしら。
「顔を見られた」「このまま進むわけにはいかない」となにやらぶつぶつ言いながら、ムスクくんは村へと引き返していきました。主人公はネクターくんが去って行った方向、リギニオ密林を奥へ奥へと進んでいくと、たくさんのドードーたちとネクターくんの姿。
……ドードーは実在していた鳥なんですよね。不思議の国のアリスなんかにも登場しますけど、ルイス・キャロルがあれを書いたときにはすでに絶滅していたはず。
マジバケに登場するドードーは正しくはひらがなで『どーどー』。形はダチョウに似ていて、色は灰色。尾が紫というかピンクというか、そういう色をしています。
ネクターくんと和やかに話していると、そこに現れたのはセサミくん。クラスメイトとの再会に喜ぶ主人公たちですが、セサミくんはムスクくんが連れていたはずのフェンネルをどーどーたちに向けてけしかけます。
「全部つかまえるんだ!」
呆然とする主人公たちとネクターくん。そんな中、1羽のどーどーがフェンネルに噛みつかれました。
「やめなさいフェンネル!!どーどーをいじめちゃダメ!!」
フェンネルを止めたのはムスクくんではなく、彼の妹のココアちゃん。
「お兄ちゃんにたのまれたの!?だったらやめて!!今すぐにやめて!!どーどーを殺さないで!!」
ココアちゃんはセサミくんに訴えかけますが、彼にフェンネルの暴走を止める力はありません。やむなく主人公たちがフェンネルを倒すと、そこにムスクくんがやってきました。
……仕方がないこととはいえ、なんかめちゃくちゃ罪悪感。そもそもセサミくんが悪いのでは???
悲しむムスクくん。だけどそれ以上に嘆き悲しんでいたのがどういうわけかネクターくん。ただ、彼の涙の対象はフェンネルではなく、彼の牙に傷つき倒れたどーどー。
「兄さん!!だいじょうぶかい!?しっかりして!!返事をしてよ!!起きて!!兄さぁーーーーん!!」
以前行ったレーミッツ宮殿の地下には精霊がどーどーに姿を変えられていることがあって、そのときは愛の大使に近づけると元の姿に戻るっていうことがあったんだけど、どうやらここにいるのは人がどーどーになっているようです。
「どーどー鳥じゃない!!オレの兄さんさ!!エニグマの呪いでどーどー鳥になってるけど、1000年後にはもとにもどるんだ!!それを……それをオマエはッ……!!」
泣きながら怒るネクターくんの口から語られる事実に主人公たちはびっくり。
……エニグマはゲーム冒頭で主人公たちを別のプレーンに連れ去った張本人たちなんだけど、よくも今までどーどーにされずに済んでいたな主人公たち……てかどーどーにしたからなんだって言うんだろう……エニグマになんの得もない気がするんだけど。
ただ、主人公たちはムスクくんからさらに驚きの事実を聞かされます。
「すまない……。知らなかったんだ……。妹の呪いをとくためには どうしてもどーどーの血が必要で…………森で助けたセサミくんを使って、ここのどーどーをとらせてたんだ…………」
……え??つまりココアちゃんはエニグマの呪いを受けてしまって、それを治すためにどーどーの血を飲ませてたの?じゃあさっき道具屋の店主と話していた「値段が上がった」だの「ここ数ケ月で、ものすごく少なくなった」「もしつかまえに行くんなら、あまったヤツは買うぜ」て話も、どーどー(の血)のことだったの?でもどーどーの血=人の血ってことになるよね?????
「いや、知っていたところで……1000年後!?1000年後にもどるって!?1000年なんて待てるもんか!待てるわけがないだろ!?オレが殺さなくったって 他のヤツが殺してクスリにしてしまうだけだろ!!だったら、オマエの兄だろうがなんだろうが関係ない!!どーどーはどーどーだ!!オレの妹の呪いをとくためにつかまえて、殺して、クスリにして何が悪い!!」
……まさかのムスクくん開き直りからの逆ギレ(笑)。それはダメでしょ……それを言っていいのはネクターくん自身だよ。ニャムネルト族の寿命がどれくらいかは知らないけど、1000年待てないからって殺していい理由にはならないのよ。
「イヤーーーーーーーーッ!!もうやめてーーーーーーーーッ!!私のためにどーどー鳥を殺したりしないでッ!!」
……最初のやり取りを見たときに思ったけど、どうやらココアちゃんは自分が毎日飲んでいた『お薬』がどーどーの血だったことは知らなかったみたいなのよね。
「帰ってくれ!!みんな帰ってくれ!!」
と怒鳴るネクターくんにムスクくんは
「帰れだって……?このままでは、妹はどーどーになってしまうんだぞ!!かわいいフェンネルを失って妹まで失えと言うのか!!オマエを殺してでも、どーどーはいただいて行く!!」
とブチギレ。
……悲しかったね、なんか。どちらのつらさもわかるからこそ、どちらの味方もできない。どちらかを生かすためにどちらかを犠牲にしなければならない。
でも考えてみたらココアちゃんはどーどーになるだけで死にはしないのだし、そうなるとネクターくんのお兄さんを殺して血を取るほうが重罪な気がする。
でもわざわざ殺さなくても献血のように血を取ればいいと思うんだけど、それじゃダメなのかな。
ふたりの言い争いは、ココアちゃんの言葉で止まります。
「もうやめて!!ムダなのよ、もう!!」
これを見て、とココアちゃんがムスクお兄ちゃんに見せたのは、自分の手。そこには鳥の羽が生えていました。
「お兄ちゃんが心配するからかくしてたけど……もうおそいの……。手だけじゃないのよ……胸やおなか……足にも……」
せっせと飲ませていたどーどーの血ですが、ネクターくん曰く進行を遅らせるだけで、呪いそのものが消えるわけではないのだそう。
それから話し合った結果、どーどーになる運命が避けられないココアちゃんはこのままネクターくんの暮らすリギニオ密林で暮らすことに。村にいるよりもずっと安心だから、と。
……まあ確かにお薬(どーどーの血)として見られ続けるより、人が来ることのないここにいたほうがココアちゃんも平和だものね。
それから、死んだと思っていたネクターくんのお兄さんが奇跡的に息を吹き返して、回復アイテムを食べさせて無事元気に!良かった~~~~!!!!!
……このあとココアちゃんがネクターくんに
「あなたのお兄さんってかっこいい?」
て聞くの。ネクターくんは双子らしく見た目はそっくりだそうで、自分のことをどう思うかと聞き返すと、悪くはない的な言い方をしてネクターくんが笑っていて、それがなんだか悲しくて、でも嬉しくて泣きそうになった。
ココアちゃんとしてはもしもこのままどーどーになって1000年生きたとして、1000年後に元の姿に戻ったときにひとりぼっちじゃないと自分に言い聞かせたかったのかもしれない。
個人的にはどーどーになるまでの間にネクターくんと恋をして、姿がどーどーになっても愛し合って、彼が先に年老いて亡くなるのを見送って、もう自分にお兄さんがいたこともネクターくんという愛した存在も忘れるぐらい長い時間をどーどーとして生きた末、ある日ニャムネルト族の姿に戻ったとき、傍らには同じく呪いが解けたネクターくんのお兄さんがいて、私、遠い昔にあなたと会ったことがあるような気がする、と寄り添ってくれるといいなあと。
ふと、どーどーからニャムネルトに戻ったとき服を着ていないのよね?と恥ずかしがるココアちゃんを見て、のんきだなあなんて呆れてしまった。
お兄さんのムスクくんは村に戻って呪いを解く方法を見つけるそう。
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