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全てが変わっても僕は変わらない

the pillowsというバンドが好きだ。


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最近はサブスクでなんでも聴けてしまう環境に加えて、TikTokをベースにしたミュージックカルチャーが一世を風靡しつつある。TikTokからバズるのが前提になって、一定の聴きごたえとエモさを併せ持ったポップ・ミュージック、もしくは小気味いい体を動かしたくなるようなダンスナンバーあたりが流行りやすい。

TikTokerが流行って、アイドルの概念も崩れて、ボカロPやYouTuberの存在から、全体的に消費者が消費者を消費するというか、クリエイターとファンの距離が(転換しやすいという意味でも)近づいている。というか重なっている印象である。

まずもってアイドルから述べたが、ロックミュージックは上乗せして下火(変な言葉だけど)だろうと思う。ロックの魅力はライブだろうに、コロナのせいでライブが100点で開催できない状況が続くし、アイドルなんてくそくらえ、インスタントミュージックを食ってブクブク太るだけのやつらは消え失せろ、そんなメッセージがロックの根源であろうから、まさしく時代の逆を行く存在に見えるだろう。


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なんでもかんでもインスタントに消費できる時代では、利便性と引き換えに魂みたいなものをどんどん濁らせていく。視野は狭まって呼吸が浅くなっていく。

人々はニヒリズムに支配されつつある。コロナと不況。AIのシンギュラリティ。SNSの崩壊。仮想通貨と仮想世界の台頭。世界の違和感。カラフルで気持ちの悪いSDGsとそれを叫ぶしかない止まらない環境破壊。そりゃ諦めるしかないのかもしれない。

それでもロックは諦めない。少なくともその時に声高に叫ばれた言葉は色褪せない。君の立つ足元も頂上なんだ、それは間違いない。君の夢が叶うのは誰かのおかげじゃないぜ。キミ自身がどう在りたいかだ。

the pillowsは1989年9月16日結成のバンドで、33年ほど活動を続けている。もうすぐ35周年。コロナ禍でフロントマンの山中さわおが大量のCDをリリースしたことは記事にしたが、the pillowsとしてもライブは精力的に活動し続けている。

時代がどうなろうと、自分たちがやりたいことをやりたいようにやりたいだけやる。そういう自分で在りたいなと思わせてくれる。ロックミュージックは、the pillowsはそういう存在なのだ。

全てが変わっても、僕は変わらない。


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