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ウクライナ侵攻に関する国連総会決議、ロシアは孤立していない。56.5%が反対、棄権とも読み取れる。
国連総会で、この度のロシアによるウクライナ侵攻に関し、
「最も強い言葉で遺憾の意を表す」とする決議が採択された。
141カ国の賛成、5カ国の反対、35カ国の棄権。
報道では、賛成多数でロシアが孤立したとしている。
果たしてそうだろうか?
多数決では賛成が多いが、思ったより棄権が多くないだろうか?
「ロシアが孤した」とまでは言い切れないのではないだろうか。
人口比で見てみよう。
(国連人口基金(UNFPA)発表の「世界人口白書2021」より)
世界人口は78億7500万人。
●反対した5カ国(順位は人口順位)
順位 国名 人口
9位 ロシア 1億4590万人
54位 北朝鮮 2590万人
65位 シリア 1830万人
95位 ベラルーシ 940万人
132位 エリトリア 360万人
合計 2億310万人
●棄権した35カ国(順位は人口順位)
順位 国名 人口
1位 中華人民共和国 14億4420万人
2位 インド 13億9340万人
5位 パキスタン 2億2520万人
8位 バングラデシュ 1億6630万人
9位 ロシア 1億4590万人
15位 ベトナム 9820万人
17位 イラン 8500万人
23位 タンザニア 6150万人
25位 南アフリカ 6000万人
30位 ウガンダ 4710万人
33位 スーダン 4490万人
34位 アルジェリア 4460万人
36位 イラク 4120万人
42位 アンゴラ 3390万人
46位 モザンビーク 3220万人
51位 マダガスカル 2840万人
57位 スリランカ 2150万人
59位 マリ 2090万人
63位 カザフスタン 1900万人
68位 セネガル 1720万人
73位 ジンバブエ 1510万人
77位 ブルンジ 1230万人
79位 ボリビア 1180万人
82位 南スーダン 1140万人
83位 キューバ 1130万人
104位 ラオス 740万人
109位 ニカラグア 670万人
110位 キルギス 660万人
111位 エルサルバドル 650万人
115位 コンゴ共和国 570万人
124位 中央アフリカ共和国 490万人
134位 モンゴル 330万人
136位 アルメニア 300万人
142位 ナミビア 260万人
152位 赤道ギニア 140万人
合計 42億4160万人
比率で言うと、反対は2.6%だが、棄権は53.9%である。
合計すると56.5%。
世界の人口の半数以上に上るのだ。
もちろん国家=人口ではないし、
だからと言って、
ロシアのウクライナ侵攻を
容認しているわけではないにしても、
「ロシアが孤した」とまでは言えないのではないだろうか。
反対国は別格(論外)として、
棄権した国は、
何らかの理由で棄権をしている。
それはロシアとの関係だけでなく、
自国が今回のロシアと同じように、
隣国に侵攻する可能性がある国であると考えた方が良い。
国連は常任理事国の一国でも戦争を起こせば、
何の機能も果たさない。
総会で、どんな決議が行われても、
何の機能も果たさない。
だが、マスコミは、
「ロシアが孤した」を誇張する。
違うんだよ。
こういった総会決議は、
右か左か、こっち側かあっち側か、を見極めるためのものなのだ。
今回の採決は、
「国家数では賛成が多いが、人口では棄権が多い」
が結果である。
西側も日本もテレビなどのマスコミは、
都合の良い情報しか国民には流さない。
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