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舞台「能と狂言」

画像:京都芸術劇場 春秋座


大学併設の劇場・春秋座の公演「能と狂言」に、野村萬斎さまが出演されるということで拝見してきました。


「さま」です、さま。さんとか恐れ多くて、とてもじゃないけど口に出せない。わたしの初恋は萬斎さまがよかった、萬斎さまにしてもいいですか?


小説「陰陽師」をずっと読んでいて、映画化されて見たら「小説の中の、本物の安倍晴明を連れてきた!」の衝撃たるや。フィクションって、現実になるんですね。びっくり。

とはいえ。狂言に足を運ぶほどの熱量はなく「いつか舞台は見たいけど……」と、ずっとダラダラときていましたが。大学での公演、それも野村家3代でご出演とか、行きますよ。行かせていただきます!


ただ。雪が降っていたので、着物で行くのを諦めたのは壮絶な心残り。くやしい。


能も狂言も、よくわかっていないです。7〜8年前に、京都・金剛能楽堂で見て「よくわからん」から一歩も前進していないので、萬斎さま著書を拝読して挑みました。

結果から言えば「やっぱり、よくわからん」ですが、それでいいんです。本物を、拝見することが大切。


萬斎さま、着物の着こなしがとっても素敵。

菜の花と浅葱の春色を、濃紺と紫でキュッと締める色彩感覚にうっとりしていたら、全身を鼠銀で味わい深く着こなされていた万作さん(ご尊父)の半衿も灰色。これが!人間国宝がなせる技か!!

(思わず足袋の色も確認しましたが、さすがに白でした)


わたし、野村家・箱推しコースを行くの?

沼ギリギリの淵に立って「押すなよ?マジで押すなよ???」となっているんですけど。



能は「二人静」だったので、話のあらすじはわかる。けど、やっぱり「わからん」から進んでいない。笑


「伝統芸能」の授業で「舞台上の紋付袴は見えない人」と教えてもらったので、「見えない人めっちゃいてる!見えない人の方が多い!!」

「すっぽんは人間以外の出入り口」では「マジだ!幽霊出てきた!」とか、「授業で舞台見学したとき老松の幕あったけど、今回は背景に使わないんだ」と思いながら見ていました。


いいサイズ感の箱が出てきたら「首が入っているの?」と思ってしまう、鎌倉武士みたいな考え方はあらためた方がいいと、大反省をしました。


「仮想・能舞台」としているのか、檜なのか判断できないけど一段舞台を高くして、四方を1mくらいの柱を立てていました。

花道やすっぽんを使用したり、話が進むにつれ照明が落とされていく演出があって。寺社仏閣の能舞台で、夜にかがり火で能を見たら「あっちの世界」だと感じるんだろうなと。


能も狂言も、知識がないとなかなか難しい。


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