中国から「さっぱり」とした記事
こちらでは外での食事が当たり前のようになり、外では多くの人が椅子と机を並べてご飯を食べています。もちろん、お酒もつきもの。以前、少し言われていた北京ビキニも何とやら、一旦緩まってしまえばおなかを出して歩くことをいとわない強者おっちゃんから若者まで、出会うことがあります。
日本では3密と言われて、今もいろいろ言われているけども、こちらではすでに解禁状態。7時ごろの串焼き屋ではどこも人・人・人・串焼き・ビール・ザリガニ祭り状態である。これが夏の風物詩といったものであり、これがなくては夏が始まらないといったような感じだろうか。まさしく「何か」あったら、一気に爆発する(そういう意味では冬は部屋の中にいることが多いのである意味、接触機会は減るかも?)のではと思いながら、いまだにそれは起こっていないので―もちろん起これば、QRコードで調査可能なので、だいたいの足取りが分かるであろう、良いと思っている。
さて、今回は脂たっぷりの重厚ステーキのような噛み切れないものではなく、あっさりとした爽やかな料理を紹介したいと思う。
まずはタイトル記事にもある通り、これは「拌三丝」と呼ばれる料理である。今一度、写真をここに載せておく。
塩漬け大根、辛ピーマン、ネギを塩・ごま油で和えたものである。少し塩辛いところがスッキリを強調している気がする。そして量が多いので、一人で食べる際には気をつける必要がある。中国の北方地方は「大盛」がノーマルバージョンなので、多くの人と一緒に食べるか、自分でしっかり食べなければならない。そのため、お腹がきっちりとせり出した男性の方が非常に多い。それは食べられることを意味しているし、「福」があるということにもつながる。問題点は、健康面のリスクだが食べに来ている人はそうしたことにもあまり注意をかけない(もしくは夜だけは食べるのかもしれない)。
こちらは、干しエビとピーマンを和えたもの。先ほどの「拌三丝」に比べて干しエビが入っているので海鮮の味が引き立っている。そのため、味の広がりが大きい。海に入っているかのような錯覚をピーマンの辛さが現実に押し戻す。その比べ合いが口の中で行われるので、ビールで仲介させることになる。そのやり取りが非常に面白く、とても楽しい。また食べたい一品である。
お店では、多くの人が「土豆丝」を注文していた。15元=230円ぐらいだが、お皿に盛れんばかりの大盛で(3~4人前)提供されていた。次回、訪れることがあれば注文してみたいと思う。写真は注文していなかったため、撮れなかった。ちょうど厨房をのぞける場所に座っていたので、厨房の様子が見えていたが、そこから恰幅の良いお兄ちゃんがスニーカーを履いて、Tシャツ姿でジャガイモをすりおろしていた(今では便利なすりおろし器がある)。そして、タイルが滑るのか、スニーカーでツルツル滑る様子と大容量のジャガイモ料理がなんとも奇妙な組み合わせのように見えて面白かった。
①スニーカーTシャツでジャガイモをすりおろして料理を作る料理長
②長身で少し猫背のお兄ちゃん(ビールを注ぐ係も担当)
③ゆっくりした動きで無駄がないおっちゃん
④イケメンで細身のお兄ちゃん
⑤手が調味料だらけのおっちゃん
⑥紅一点で料理をテキパキ運ぶ、会話も面白いお姉ちゃん
⑦店長らしい人はお店の看板図とほぼ同じ
7人がこの店にいる主な従業員と店長(他にもいたはずだが忘れた)だが、それが大繁盛のお店なのでみんなあっちいったり、こっちいったりしながらサーブして、店を回していく。その様子を見ながら、前菜とビールをいただくのは最高に贅沢な時間だった。もちろん、串焼きは忙しすぎてなかなか出てこないのでビールをお代わりすることになったのは、拝観料というところだろうか。
こちらが珍味と思って注文した「骨髄」である。最初は硬いものが出てきて、脳髄の中身を吸うのかなと思っていたが、骨髄の中身だけが提供された。フワフワでありとろける味である。もし、中国の串焼きでメニューにあったら、ぜひ注文してほしい。
こちらが今回注文した串焼きである。海鮮としてイカ焼きはよくある料理であり、それを注文しても美味しい。味付けは基本的に、塩コショウとクミンシードである。このクミンシードがスパイスになって、良い味を醸し出している。中国の串焼きにとって必要なスパイスといえば、このクミンシードが挙げられるだろう。もちろんクミンパウダーでも美味しいのだが、個人的にはクミンシードがおいしい。
羊肉・豚肉・牛肉・鶏肉の4種類が基本お肉である。特に、羊肉がおいしい(お店によっては鶏肉など各種)ことが多いので、羊肉を多く注文した。赤身と脂肉の割合というかジューシーさが重要だと思っている。もちろん、赤身だけもあるが、個人的には脂身が入っている羊肉がおすすめ。
こうして串焼きは小ぶりであるので、串の数がどんどん増えていくのでちょっと怖くなるのだが、「食べた」という気がするので、それはそれでありかと思う。こうした串焼きがいろんなところで食べられており、夏の夜を彩っている。もちろん、ザリガニ料理なども夏の風物詩でもあるので、ぜひとも中国に来たときは味わってみてほしい。ちなみに、夏がザリガニであり、秋以降がカニである。ザリガニが終われば、カニ!この法則もぜひ覚えておいてほしい。