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【映画感想】『映画大好きポンポさん』をみったぞ~!


こんにちは!うすみちゃんです。

今日の記事を書く時間がこんな時間になってしまった。

というのも、お仕事のデカいプロジェクトが終わり、まあまあお仕事もあるのですが、労働時間200ちょっと手前だった頃からは落ち着いているので、おうちでゆっくりできる時間が増えました。よかったね~!
(これが普通だよ)(毎日これにしろ)

そんな時間が出来たので劇場アニメを見ていました。

『映画大好きポンポさん』

TLのアニメ好きなオタクたちがこぞって映画館に通っていた記憶のあるこの映画。
ポンポさんの事を「ホンポさん」だとずーーーーっと勘違いしていて2023年やっと「ポンポさん」ということに気付きました。
ポンポさんすまねえ。

私はまだ未視聴だったので、dアニメストアで配信されていたものを見ました。
TLのアニメ好きオタクの皆さんはひと月に20~30ぐらいアニメを見ている人が多いので、その人たちの評価とは違うと思いますが、
ただ普通の頻度でアニメを見るオタクが初めてポンポさんをみた感想を書くことにしました。

以下 ネタバレ含



まず、この映画のタイトルから。
『映画大好きポンポさん』というタイトルのごとく、この映画大好きそうなポンポさんと思われる人物が色々なんかトラブル起こしながら映画スタジオを破壊したりするのかなって思ってました。

全然違った。まずメインで動いてるのはポンポさんじゃない。

メインで動いてるのはポンポさんのアシスタントをしているジーンくんです。
地味で友達もいなくて暗くてぼそぼそしゃべる、めちゃめちゃディープな映画オタクです。わーーーこういう子大好きよ。
ジーンくんはポンポさんのアシスタントをしながら映画作りを勉強中の監督見習いみたいな立場です。

じゃあポンポさんは、というと。
伝説の映画プロデューサーのおじいちゃんと、映画に対するありとあらゆる才能を持った敏腕映画プロデューサーさんです。

この映画は、ある日突然、ポンポさんの作っためっちゃ面白いB級映画の15秒予告編を作ることになったジーンくんが映画作りの楽しみを知り、その15秒予告編が上手くできていたことをきっかけに、ジーンくんはポンポさんが脚本を書いた作品の映画を作ることになる、というのがあらすじです。
メインで描かれているのはジーンくんが奮闘する映画撮影のシーンと、ジーンくん自らが手を動かして生み出す映画の編集シーンですね。

皆さんは映画作りについてご存知でしょうか。
私は全然知らないです。
なので、アニメならではの大げさ表現みたいなのはあるのは百も承知ですが、こんな風に映画って作られているんだろうなって感じました。

映画って、役者がいて、脚本家がいて、撮影スタッフや衣装スタッフなどの裏方がいて、監督がいるっていうのは何となく知っていましたが
基本的にこういう作品で光が当たるのって「役者」じゃないですか。
でもこの話って光が当たってるのは「監督」で、映画作りに一番のめり込んでいるんじゃないかって言われる立場の人間がどういう映画を作りたいかっていう話です。

印象深いのは、ジーンくんがつくる映画を撮影するシーンで、この映画で復帰する伝説の俳優さんが「映画はみんなで作るもの」「意見を出し合おう!」っていうセリフがあるんですよ。

仕事現場ではよく聞く言葉ですよね。みんなはチームなんだからって。

確かにそうだと思うし、このセリフのあと、役者さんたちやスタッフたちが自然と撮りたいシーンについて話す場面があって、その意見を取り入れて映像を撮ったらすごくいいシーンが撮れたんです。
みんなで協力して撮ったんだね!って嬉しくなります。監督であるジーンくんは元々かなり内気で消極的な性格なので、こうやって他の人と話して、大好きな映画を撮っているところを見ると、見ている観客側も「これはいい映画になりそうだな、なってほしいな」って期待しちゃうんです。

でも、映画を撮り終わって編集するシーンで、どうしても映画の時間が間延びしてしまいます。
「みんなで撮った映画だから どれも大切なシーンに思えてくる」
今まで孤独だったジーンくんが、映画を作るうえで人と関わったこともあって、情が生まれたのか、シーンを「切る」ということが出来なくなってしまったんです。
皮肉な話ですよね。
一人の時は何でも自由にバッサバッサとやれていたことが、人と関わって協力する楽しさを知ったことと引き換えに、簡単に手放せなくなってしまう。

確かにそう。私も一人でやるときはバサバサできるのに、他の人が協力すると上手くできなくなる時ある。チームでやる楽しさもあるけど、そこまで必要か?って言われたらそうでもないのに、切り捨てられないものが出てきたりする。

ジーンくんはとても悩んで、何日も編集をしますがやっぱりうまくいかない。悩んでいるときにポンポさんのおじいちゃんである伝説の映画プロデューサーが「映画は誰の為にあると思う?」「君は何故映画が好きになったの?」「君は映画の中に自分を見つけたんじゃないの?」と問いかけ、ジーンくんはまた編集作業に入ります。
ジーンくんは映画の中に「自分」を見つけ、自分にとって映画とは何か、とう答えを見つけて、映画を完成させます。

その過程で、たくさんのものを「切り」ました。
これがなくても物語は成立する、っていろんなシーンを切っていきます。
前述した仲間たちで撮ったシーンも、思い入れのあるシーンも、
家族、生活、友情……すべて切って大切なものだけ残す
狂ってないといい物作れないよねって話です。
ジーンくんもそうで、孤独だったから映画にのめり込んだ。
たった一つ大切なものを残すために他のものを全部切り捨てた。
いや~~~恐れ入った。常人じゃできね~~~~~
ジーンくんが「人生は選択の連続」「一つを選んだら残りを切り捨てなければいけない」って言いながら映画のフィルムと自分のこれまでの人生を重ねて切り落としていくシーンは震えました。

人生は映画のフィルムであるといわれる言葉もあるように、色々切り離して作られていくのが人生なんだなって感じました。
大切なものを残すために、「切り捨てる」という選択をする覚悟の大切さとその狂気が反映されていて、自分はちゃんと選択するときの「覚悟」ができているだろうかって考えさせられる作品だったなって思います。


他にもたくさん面白いシーンがありますが、全部話して長くなると
「おまえ本当にこの映画で「選択する覚悟」学んだんか?????」
ってなりかねないのでここらで切ります。

私のお気に入りのキャラクターは、女優のミスティアちゃんと、銀行マンのアランくんです。

全然この二人の話してないやんけ。


おしまい。



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