箱庭便り
裏庭の木をぐるぐる揺らす風、葉をつき抜けるかと叩きつける雨の槍。
今日の天気模様。
箱庭ながらも雑草を摘み取る。雑草とは随分と愛の無い言葉だ。雑草と一括りにして放り出される植物。私の箱の中には野原から連れ帰った「雑草」が日に日に茂り溢れる。とは言え私は野の草を食べる事に楽しみを感じている所なので、その様子をホクホクとした気持ちで見守っている。
西洋ヨモギ、チコリ、スイバ、細葉オオバコ、シロザ、ハキダメギク、カキドオシ、ツタバウンラン、ハコベ。。。まだまだ数え上げたら数行埋まる。多分近所の住人達は、何故あんな物を植えているのか訝しんでいるかもしれない。
毎日少しずつのサラダ菜や香草を摘みいただくことも、育ち行くトマトの輝く実を愛でる事が、どれだけ私の毎日を豊かにしてくれるていることだろうか。。。
あの小さな小さな種の中にこれほどの力が内包されていたのだと思うと、畏敬の念を覚える。
私の机の上の吹けば飛ぶ種たちの前で息を凝らす。