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大江千里さんのジャズ留学記を読んで

大江千里は中学の友達が好きだったことから、すごいファンというほどではないが、それなりには聞いています。

彼の曲も良いけど、歌詞も素敵で、男版ユーミンと言われていたこともありました。歌詞の中に出てくる、「モータープール」とか、「六甲」という単語も彼が大学時代を過ごした神戸が持つ独特の雰囲気が好きでした。

一番好きな曲は「真冬のランドリエ」。旬を過ぎてしまったカップルのやるせなさと夜明けのひっそりした街の情景が曲の雰囲気とマッチして、今聴いても曲の世界観に没入してしまいます。

その彼が、47歳でこれまでの日本でのキャリアを捨てて、JAZZをやりに、単身NYに渡ったことは知っていました。

たまたまKindleのおすすめに出てきたので読み始めたら、止まらなくなり700ページ以上の本ですが、数時間で読了しました。

  • 運良く音楽大学のジャズピアノ科に合格したが、同級生に「ジャズができていない人がクラスに一人いる」と言われてしまったこと。

  • 音楽大学の膨大かつ実践的な授業内容。世界中から集まるレベルの高い生徒たちのプライドと人生。

  • 劣等生だった彼が、人一倍努力して、自分自身の音楽との融和を図り、ジャズピアニストとして周囲に認められるようになったこと。

人生は短い。ならばやりたいことをやる

この本は、ジャズが好き、ジャズを勉強している人なら、知っている曲が出てきたり、「そうそう!」と、ほくそ笑んだり、彼が経験したことから学ぶべきことが多いと思います。

私も大江千里と同じように、若い頃からジャズが好きで、いつかは、やってみたいと思いながら、真剣に長い時間をかけてジャズを学ぶ覚悟がなかったのだと思います。

でも、人生の折り返し地点を迎えて自分に残された時間の短さを知ったからこそ、本当にやりたいことをやらなければいけないと思ったことに強く共感しました。

人生は偶然の連続体

また、この本には、彼がチャンスが目の前にきたら、自分の能力を超えているとわかっていても思い切って飛び込み、誘われたら断らずに一緒に演奏することで、どんどん交友関係が広がり、新たな世界が広がっていったことが書かれています。

人生とは偶然の連続体だと思います。1つの選択により、新たな出会いや経験を引き寄せて、最後は思ってもみなかったところに辿り着く。

大江さん、あなたの勇気と努力を尊敬します。

私もこれからも、やりたいことをやって、チャンスが目の前に来たら飛び込んでいきたいと思います。

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