春ドラマ 日程・内容
2023年の4月スタートの民放春ドラマについて、キャストではなく制作陣に注目して、過去の代表作や期待度などをまとめてみました。
※( )内は代表作、☆はメインライターもしくはチーフディレクターだっった作品。
月9 フジテレビ開局65周年特別企画『風間公親-教場0-』 (4月10日~)
出演:木村拓哉、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太、堀田真由、濵田崇裕、結木滉星、小林薫、小日向文世 他
原作:「教場0 刑事指導官・風間公親」「教場X 刑事指導官・風間公親」長岡弘樹
脚本:君塚良一(☆「踊る大捜査線」シリーズ、☆「さよなら、小津先生」)
音楽:佐藤直紀(「青天を衝け」「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」シリーズ)
演出:中江功(☆「Dr.コトー診療所」☆「眠れる森」)、西岡和宏(「 ルパンの娘(2)」「パニックコマーシャル」)
プロデュース:中江功、渡辺恒也、宋ハナ
制作:フジテレビ
1作目はフジテレビ開局60周年特別企画として放送されて話題となり、2年連続新春スペシャルドラマとして放送された教場シリーズが満を持して連続ドラマ化。過去2作も見ていたので期待値は高めです。なお、本作は続編ではなく、教場0というタイトルから分かるように、主人公・風間公親が教場に来る前の過去のエピソードとなります。なのでスペシャルドラマ版をご覧になっていないかたは、まず今回の連ドラから見て、気に入ったらスペシャルドラマも見ていただければ良いのかなと思います。脚本は「踊る大捜査線」などを手掛けたベテランの君塚良一さん。久しぶりの連ドラ脚本なんて大丈夫なの?と感じるかもしれませんが、スペシャルドラマ版教場シリーズでは原作の良さを極力生かしつつ各登場人物のキャラクターを深く掘り下げたうえで的確にダイジェストしてテンポの良い2夜連続ドラマに仕上げられていたので、抜かりないかと思います。また、演出の中江功監督は、木村拓哉さんと「若者のすべて」「眠れる森」「空から降る一億の星」「プライド」などでタッグを組んでおり、こちらも期待が高まります。劇伴を担当されるのは「コード・ブルー」をはじめとして朝ドラ「カーネーション」や大河ドラマ、東京オリンピックの表彰式などの音楽も手掛ける佐藤直紀さんです。キャスト、スタッフともに盤石の布陣で、個人的に春ドラマの期待度ナンバー1の作品です。
月10 『合理的にあり得ない〜探偵・上水流涼子の解明〜』 (4月17日~)
出演:天海祐希、松下洸平、白石聖、中川大輔、丸山智己、仲村トオル 他
原作:「合理的にあり得ない 上水流涼子の解明」柚月裕子
脚本:根本ノンジ(☆「正直不動産」☆「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」)
音楽:眞鍋昭大(「PICU 小児集中治療室」「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」
主題歌:
演出:光野道夫(☆「BOSS」シリーズ、☆「離婚弁護士」(1))、二宮崇(「最初はパー」、☆「ゆるキャン△」シリーズ)、倉木義典(「僕の大好きな妻!」「推しの王子様」)
プロデュース:萩原崇、清家優輝
制作:カンテレ
月曜プライム帯のドラマは木村拓哉さんから天海祐希さんの強力リレーとなります。元弁護士とか、所々過去の残念に終わった作品を彷彿とさせる設定が多く、少し不安ではありますが・・・。脚本は「監察医 朝顔」「ハコヅメ」などで原作の実写化やお仕事ドラマに定評のある根本ノンジさん。さらに演出は「離婚弁護士」「BOSS」「カエルの王女さま」でタッグを組み、スタイリッシュな演出に定評のある光野道夫監督。音楽は「アライブ がん専門医のカルテ」「姉ちゃんの恋人」のような優しく爽やかな劇伴から「SUITS/スーツ」などのスタイリッシュな劇伴まで幅広く手掛ける眞鍋昭大さん。まず、間違いなさそうな布陣です。ちょっと軽めのお仕事ドラマで教場とバランスを取ってくれそうな気がします。
火9 『unknown』 (4月18日~)
出演:高畑充希、田中圭、町田啓太、小手伸也、ファーストサマーウイカ、井上祐貴、曽田陵介、長田成哉、新納慎也、石川禅、酒向芳、木野花、麻生久美子、吉田鋼太郎 他
脚本:徳尾浩司(☆「六本木クラス」、☆「おっさんずラブ」シリーズ)
音楽:河野伸(「100万回 言えばよかった」「俺の家の話」)
主題歌:RADWIMPS
演出:瑠東東一郎(☆「探偵が早すぎる」シリーズ、☆「浦安鉄筋家族」)、金井紘(☆「グッド・ドクター」☆「好きな人がいること」)
プロデュース:大江達樹(ゼネラル)、貴島彩理、岡美鶴
制作:テレビ朝日
「星降る夜に」の後に吸血鬼の本作をもってくるあたり、「silent」の後に忍者ラブコメをやったフジテレビに近いセンスを感じますね。まあ、どちらも実績のある制作陣であること、そしてまだ手探り状態な枠であることが要因ではないかと思いますが・・・。脚本の徳尾浩司さん、音楽の河野伸さん、監督の瑠東東一郎さんは「おっさんずラブ」の制作陣で、田中圭さんと再びタッグを組むわけですが、どうなるのでしょう?脚本の徳尾さんは「恋はDeepに」も手掛けているかたなので吸血鬼設定にも驚きませんがね。笑 瑠東監督は「極主夫道」をはじめとして独特なカメラワークとコメディ演出に定評のあるかたですが、本作でその資質が活かせるかは分かりません。ちなみに元フジテレビで「僕だけが17歳の世界で」などをはじめとして恋愛ドラマなどの演出に定評のある金井紘監督も制作に入られているみたいです。
火曜ドラマ 『王様に捧ぐ薬指』 (4月18日~)
出演:橋本環奈、山田涼介、坂東龍汰、長尾謙杜、森永悠希、小林きな子、若月佑美、三浦獠太、小林涼子、福田ユミ、小日向ゆか、田仲陽成、高橋奏琉、宮崎莉里沙、塚地武雅、利重剛、りょう、松嶋菜々子 他
原作:「王様に捧ぐ薬指」わたなべ志穂
脚本:倉光泰子(☆「PICU 小児集中治療室」☆「アライブ がん専門医のカルテ」)、関久代(「 パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~」シリーズ、☆「30禁 それは30歳未満お断りの恋。」)
音楽:G.B.’s Band(「差出人は、誰ですか?」)
主題歌:「DEAR MY LOVER」Hey! Say! JUMP
演出:坪井敏雄(☆「妻、小学生になる。」☆「凪のお暇」)、泉正英(「インビジブル」「ユニコーンに乗って」)、宮崎萌加(「差出人は、誰ですか?」「夢中さ、きみに。」)
プロデュース:橋本梓、勝野逸未
制作:TBS
一時期は若者向けの恋愛ドラマ枠として人気だった火10ですが、最近は試行錯誤中といったところでしょうか?ラブコメとして何も考えずに楽しめる作品になれば良いのではないかなと思います。脚本は「アライブ」で市川森一脚本賞を受賞された倉光泰子さん。恋愛ドラマのイメージはあまりないかもしれませんが、実はかつては「ラヴソング」をはじめとしてたくさん手掛けられていてたんですね。正直、当時は当たり外れが激しいイメージだったのですが、最近は「アライブ」「うきわ」「PICU」など評判の良い面白い作品を手掛けられているので、その資質が本作に活かせるかどうかですね・・・。演出はホームドラマに定評のある坪井敏雄監督。こちらも本作においては得意ジャンルから外れているかなといった感じです。制作陣は間違いのないスタッフが集まっていますが、あまり期待しない方が良いかも・・・。
水9 『特捜9 season6』 (4月5日~)
出演:井ノ原快彦、羽田美智子、吹越満、田口浩正、山田裕貴、向井康二、深川麻衣、中越典子、原沙知絵、津田寛治、中村梅雀 他
脚本:山岡潤平(「青のSP―学校内警察・嶋田隆平―」☆「騎士竜戦隊リュウソウジャー」) 他
音楽:吉川清之(「刑事7人」シリーズ、「遺留捜査」シリーズ)
主題歌:「あなたと」20th Century
監督:内片輝(「コールドケース〜真実の扉〜」(2,3)、☆「シグナル 長期未解決事件捜査班」) 他
プロデュース:神田エミイ亜希子、丸山真哉、森田大児、土井健生
制作:テレビ朝日
警視庁捜査一課9係は見てた記憶がなくもないのですが、このシリーズは未視聴。メインライター(脚本)は前シーズンから交代し、season3~5も手掛けた山岡潤平さん。チーフディレクター(監督)も前シーズンから交代して、「相棒」シリーズや「シグナル」などを手掛け、ハリウッド映画の制作にも参加されており、緊迫感のあるクライムサスペンス作品の演出に定評のある内片輝さんがシリーズ初参加。(あまり興味はなかったのですが、内片監督が制作に入られるのなら少し見てみようかな?)
水曜ドラマ 『それってパクリじゃないですか?』 (4月12日~)
出演:芳根京子、重岡大毅、渡辺大知、福地桃子、朝倉あき、豊田裕大、諏訪雅、高橋努、相島一之、赤井英和、野間口徹、ともさかりえ、田辺誠一、常盤貴子 他
原作:「それってパクリじゃないですか? 〜新米知的財産部員のお仕事〜」奥乃桜子
脚本:丑尾健太郎(☆「ノーサイド・ゲーム」☆「ブラックペアン」)
音楽:富貴晴美(「舞いあがれ!」「さくらの親子丼」)
オープニングテーマ:「パロディ」ジャニーズWEST
主題歌:「ユニーク」AARON
演出:中島悟(☆「俺の話は長い」☆「世界一難しい恋」)、内田秀実(☆「ファーストペンギン!」☆「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」)
プロデュース:三上絵里子(チーフ)、枝見洋子、森雅弘、岡宅真由美
制作:日本テレビ
どうでも良いことですけど、原作よりもタイトルが短くなることってあるんですね。笑 脚本は日曜劇場を中心に多くの作品を手掛ける丑尾健太郎さん。昨年は公正取引委員会を舞台にした「競争の番人」も手掛けていたので、本作も得意分野かなと思います。演出は「デカワンコ」「#リモラブ」をはじめとしてお仕事ドラマやコメディドラマに定評のある中島悟監督。他、「恋です!」の内田秀実監督も参加されています。ちょっと難しい題材を、分かりやすいお仕事ドラマにしてくれそうなので、楽しみです。さらに、劇伴音楽は「舞いあがれ!」「消えた初恋」「さくらの親子丼」など、ホームドラマを中心として親しみやすい楽曲を多く手掛けている富貴晴美さんです。
水10 『わたしのお嫁くん』 (4月12日~)
出演:波瑠、高杉真宙、前田拳太郎、仁村紗和、ヒコロヒー、宇梶剛士、富田靖子、中村蒼、竹財輝之助、古川雄大 他
原作:「わたしのお嫁くん」柴なつみ
脚本:橋本夏(「オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~」「ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○」)
音楽:橋本由香利(「彼女はキレイだった」「なつぞら」)
主題歌:「サラバ」SEKAI NO OWARI
演出:紙谷楓(「個人差あります」☆「彼女はキレイだった」)、城宝秀則(☆「ドクターホワイト」☆「竜の道 二つの顔の復讐者」)、水戸祐介(☆「凋落ゲーム」「やんごとなき一族」)
プロデュース:中野利幸、芳川茜、山崎淳子
制作:フジテレビ
これまで、日テレ水10との差別化のためか男性の俳優さんが主演をされてきた本枠。フジテレビ春ドラマのラインナップのなかではたぶん「教場」が一番フジ水10らしい内容なのですが、さすがに木村拓哉さんを今の本枠に主演させるのは勿体ないので、調子の良い月9に(?)。そのため、裏のドラマとターゲットが被らないか不安ではありますが・・・。波瑠さんが初めて女性のかたで主演となるわけですね。脚本は「ゴシップ」でプライム帯のドラマ初脚本を担当された橋本夏さん。メインライターで参加された作品は見たことないので分かりませんが、繊細な台詞回しなどに定評のある脚本家さんです。演出の紙谷楓監督と音楽の橋本由香利さんは「彼女はキレイだった」のタッグです。プロデューサーは「隣の家族は青く見える」「僕のいた時間」「ラスト・フレンズ」など社会派要素のあるドラマに定評のある中野利幸さんです。
木曜ドラマ 『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』 (4月13日~)
出演:桐谷健太、比嘉愛未、磯村勇斗、中村アン、伊藤淳史、岡崎紗絵、長井短、古田新太、吉瀬美智子、北村有起哉 他
脚本:福田靖(☆「ガリレオ」シリーズ、☆「HERO」シリーズ)
音楽:ワンミュージック(「和田家の男たち」「グッドワイフ」)
オープニングテーマ:「届く、未来へ」あたらよ
主題歌:「ダンデライオン」Da-iCE
演出:本橋圭太(☆「DOCTORS〜最強の名医〜」シリーズ、「民王」)、樹下直美(☆「愛しい嘘~優しい闇~」「コタローは1人暮らし」)
プロデュース:服部宣之(ゼネラル)、黒田徹也(チーフ)、齋藤梨枝、菊池誠、松野千鶴子
制作:テレビ朝日
2020年に放送された「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」の続編ですね。ただ、W主演の片方のかたが降板されたことで、桐谷健太さん単独主演で仕切り直しというところでしょうか。これまでテレ朝は「科捜研の女」「刑事7人」をはじめとして何度もマイナーチェンジをくり返しながらシリーズを続けてきた作品が数多く存在するので、本作もその一つと捉えれば特に違和感はありません。脚本は「HERO」などで知られるヒットメーカーの福田靖さん。新シリーズではバディものから群像劇に変わるようなので、そこは福田さんの得意分野になったとも言えますね。ちなみに、脚本の福田靖さんと監督の本橋圭太さんは「DOCTORS」のタッグなのですが、「DOCTORS」のときはもう少し真面目なドラマを作るはずが、高嶋政伸さんの演技が途中から暴走し始めて、それを知った脚本の福田さんがどんどん卓ちゃんのキャラを崩壊させていった結果、医療コメディという特殊なジャンルのドラマになったんだそうです。笑 なので、おそらくケイジとケンジの1作目では真島というキャラを「DOCTORS」の卓ちゃん的なポジションに持っていこうという狙いもあったのではないかな?と思うと、そこは当てが外れた感じですね。
木曜劇場 『あなたがしてくれなくても』 (4月13日~)
出演:奈緒、岩田剛典、田中みな実、さとうほなみ、武田玲奈、宇野祥平、MEGUMI、大塚寧々、永山瑛太 他
原作:「あなたがしてくれなくても」レノ晴
脚本:市川貴幸(「SUITS/スーツ2」)、おかざきさとこ(「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」☆「正しいロックバンドの作り方」)、黒田狭(過去作なし)
音楽:菅野祐悟(「罠の戦争」「ガリレオ」シリーズ)
主題歌:「Stray Hearts」稲葉浩志
挿入歌:「ダンスはうまく踊れない」稲葉浩志
演出:西谷弘(☆「ガリレオ」シリーズ、☆「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」)、髙野舞(「silent」☆「アライブ がん専門医のカルテ」)、三橋利行(「やんごとなき一族」☆「SUPER RICH」)
プロデュース:三竿玲子
制作:フジテレビ
少し前の木曜劇場らしい大人向けのドラマになりそうですね。監督は「白い巨塔」「美女か野獣」「任侠ヘルパー」「刑事ゆがみ」など木曜劇場で数々のヒットドラマを手掛けた西谷弘さん。「モンテ・クリスト伯」以来5年ぶりの木10登板となります。劇伴はその西谷監督と多くの作品でタッグを組んだ菅野祐悟さん。「昼顔」「モンテ・クリスト伯」では青木カレンさんのボーカルを入れた耳に残る音楽が話題となりました(モンクリの劇伴は眞鍋さん)。そして監督の西谷さんと髙野舞さん、音楽の菅野さん、プロデューサーの三竿玲子さんは「昼顔」の制作陣です。ただ、一つ気になるのは脚本。「昼顔」では「白い巨塔」「エンジン」などのヒットメーカー、井上由美子さんが脚本を手掛けていましたが、本作のメインライターは過去作が「SUITS/スーツ2」しか見当たらない市川貴幸さん。数年前にヤングシナリオ大賞で佳作を受賞されたかたのようですが、どのような脚本を書かれるかは未知数です。他の脚本家さんは、「チェリまほ」を数話担当されて(メインライターは吉田恵里香さん)アレンジ脚本最優秀賞を受賞されたおかざきさとこさんと、過去作不明の黒田狭さん。原作の評判は良いようですし、西谷監督ならそんなに悪い出来にはならないと思いますが、脚本が心許ないですね・・・。
金曜ドラマ 『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と』 (4月21日~)
出演:山田裕貴、赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、藤原丈一郎、日向亘、片岡凜、池田優斗、宮崎秋人、村田秀亮、大西礼芳、山口紗弥加、杉本哲太、松雪泰子 他
脚本:金子ありさ(「着飾る恋には理由があって」「恋はつづくよどこまでも」)
音楽:大間々昂(「マイファミリー」「ファイトソング」)
主題歌:「TATTOO」Official髭男dism
演出:田中健太(「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」「恋はつづくよどこまでも」)、岡本伸吾(「ファイトソング」「この恋あたためますか」)、加藤尚樹(「妻、小学生になる。」「君の花になる」)
プロデュース:宮﨑真佐子、丸山いづみ、吉藤芽衣(編成)、平岡紗哉(編成)
制作:TBS
「恋つづ」をヒットさせた制作陣が今度はファンタジーな恋愛ドラマを作ってみたって感じですかね。ファンタジー設定なら、尚更一から世界観を構築して作り込んでくれないと冷めてしまうので、頑張ってほしいです。ただ、それが難しいんですよね・・・。ファンタジードラマの秀作が少ないのは、それだけ作るのが難しいからであって・・・。本作の制作陣にそこまでの信頼がないので、面白かったらラッキーくらいの感覚で見ることにします。(あと、個人的に金子ありささん脚本の作品と相性が悪いので・・・) 話は変わりますが、昔「カバチタレ!」をヒットさせた制作陣が「ロング・ラブレター〜漂流教室〜」というドラマを作っていたみたいですが、本作もそれに近い流れですね。(←たぶん?)
土曜ドラマ 『Dr.チョコレート』 (4月22日~)
出演:坂口健太郎、白山乃愛、西野七瀬、葵わかな、鈴木紗理奈、前田旺志郎、古川雄大、小澤征悦、斉藤由貴 他
企画・原案:秋元康(「共演NG」「あなたの番です」)
脚本:渡辺雄介(☆「未満警察 ミッドナイトランナー」☆「ST 警視庁科学特捜班」)
音楽:横山克(「最愛」「Nのために」)
主題歌:
演出:佐久間紀佳(☆「あなたの番です」☆「35歳の高校生」)、南雲聖一(☆「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」☆「花咲舞が黙ってない」シリーズ)、宮下直之(「家庭教師のトラコ」「ももいろ あんずいろ さくらいろ」)
プロデュース:田中宏史(チーフ)、藤森真実、岩崎広樹、本多繁勝
制作:日本テレビ
坂口健太郎さんが日テレドラマに2COOL主演ということで宣伝されていた本作。もう一方は読売テレビ制作っぽいのですが、本作は秋元康さんが企画・原案を担当されており、プロデューサーは「ハコヅメ」「祈りのカルテ」の藤森真実さん。前作に続き医療ドラマですが、日テレはとにかく医療ドラマと相性が悪いので期待値は低めです(あと個人的に秋元さんのドラマとも相性が悪いので・・・)。それもあってか、本作では10歳の天才外科医が多額の治療費と引き換えに手術をするというトリッキーな設定になっています。ただ、これも不安要素の一つで、医療ドラマの見せ場であるオペシーンで子役がメインになるというのは荷が重い気がします。手術なんて映像で見たら、マスクをした人が突っ立って手元を動かしているだけですからね。笑 それだけに「医龍」の坂口憲二さんや「ドクターX」の米倉涼子さんのように、マスク越しでも分かる演者の目力や体格が重要になってくるので・・・。しかも演出スタッフはメインの佐久間監督が「トップナイフ」の制作に参加されているものの、テレ朝やフジテレビに比べるとノウハウも不足しているようで、心配です。いっそのことファンタジーさを前面に押し出して、エンタテインメントとして楽しめる作品になっていれば良いのですが・・・。ちなみに音楽は「最愛」などのミステリー作品において作り込まれた劇伴に定評のある横山克さんですが、本作のようなテイストの作品とはあまり相性が良くなかった気がするので(←「ネメシス」「トップナイフ」の音楽も手掛けてるけど)こちらも期待値は低めです。
日曜劇場 『ラストマン-全盲の捜査官-』 (4月23日~)
出演:福山雅治、大泉洋、永瀬廉、今田美桜、松尾諭、今井朋彦、奥智哉
寺尾聰、吉田羊 他
脚本:黒岩勉(☆「マイファミリー」☆「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」)
音楽:木村秀彬(「オールドルーキー」「ブラックペアン」)、mouse on the keys(「詐欺の子」)
主題歌:
撮影監督:山本英夫(映画「罪の声」、映画「容疑者Xの献身」)
演出:土井裕泰(☆「コウノドリ」シリーズ☆「カルテット」)、平野俊一(☆「マイファミリー」☆「インハンド」)、石井康晴(☆「ウロボロス〜この愛こそ、正義。」☆「花より男子」シリーズ)、伊東祥宏(「オールドルーキー」「最愛のひと~The other side of 日本沈没~」)
プロデュース:東仲恵吾(編成)、益田千愛、元井桃
制作:TBS
既に夏ドラマまで発表されており、今年は大型企画を連発する様子の日曜劇場。福山雅治さんと大泉洋さんのバディものということで、絶対に失敗してほしくない本作ですが・・・。脚本は「僕のヤバイ妻」「モンテ・クリスト伯」などで息つく間もないストーリー展開や、ミステリー作品に定評のある黒岩勉さん。日曜劇場でも「マイファミリー」「TOKYO MER」「グランメゾン東京」をヒットさせている勢いのある脚本家さんです。監督は映画「花束みたいな恋をした」や「カルテット」などで的確な演出に定評のある土井裕泰さん。日曜劇場では「空飛ぶ広報室」などを手掛けており、期待が高まります。さらに、本作では公式サイトに撮影監督のお名前がクレジットされており、最近では「沈黙のパレード」「そして、バトンは渡された」などを手掛けた山本英夫さんが担当されていることから、映画のような作り込まれた質感の映像になりそうです。さらに音楽は「オールドルーキー」「グランメゾン東京」などで壮大且つ爽快感のある劇伴を手掛けた木村秀彬さんが担当されます。主演の福山さんは同じ日曜劇場の「集団左遷」のできが悪く、今ひとつな結果となってしまいましたが、本作はキャストだけでなくスタッフも万全の体制なので安心して放送を待ちたいと思います。
日10 『日曜の夜ぐらいは・・・』 (4月30日~)
出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、川村壱馬、和久井映見、宮本信子 他
脚本:岡田惠和(☆「ひよっこ」☆「最後から二番目の恋」シリーズ)
音楽:
主題歌:「ケセラセラ」Mrs. GREEN APPLE
演出:新城毅彦(☆「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」、映画「ひるなかの流星」)、朝比奈陽子(「昼上がりのオンナたち」シリーズ (2)のみチーフ、「ランチ合コン探偵 ~恋とグルメと謎解きと~」)、高橋由妃(「ナイト・ドクター」「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」)、中村圭良(「サワコ ~それは、果てなき復讐」)
プロデュース:清水一幸(企画)、山崎宏太、山口正紘、郷田悠(FCC)、浅野澄美
制作:ABCテレビ
日曜プライム帯に新しく出来た枠。制作は朝日放送です。プライム帯では既にカンテレや読売テレビ、また、11時台では東海テレビが全国放送の連続ドラマを制作していますが、朝日放送は12年ぶりの参入となります。プロデューサーは「昼顔」「問題のあるレストラン」などの清水一幸さん。脚本は、最近では「ファイトソング」「姉ちゃんの恋人」などを手掛け、優しい作風のヒューマンドラマに定評のある岡田惠和さん。監督は爽やかな恋愛映画の演出に定評のある新城毅彦さん。過去に「イグアナの娘」「アルジャーノンに花束を」で岡田脚本の作品の演出もされているかたです。主演の清野菜名は岡田惠和さんの作品には初参加とのことで、どんなドラマになるのか楽しみです。
日曜ドラマ 『だが、情熱はある』 (4月9日~)
出演:髙橋海人、森本慎太郎、戸塚純貴、富田望生、三宅弘城、池津祥子、ヒコロヒー、渋谷凪咲、中田青渚、箭内夢菜、森本晋太郎、加賀翔、賀屋壮也、藤井隆、坂井真紀、白石加代子、光石研、薬師丸ひろ子 他
脚本:今井太郎(☆「泳げ!ニシキゴイ」)
音楽:T字路s(「メタモルフォーゼの縁側」)
主題歌:「こっから」SixTONES
演出:狩山俊輔(☆「知らなくていいコト」☆「俺のスカート、どこ行った?」)、伊藤彰記(☆「家庭教師のトラコ」「過保護のカホコ」)、長沼誠(「レッドアイズ 監視捜査班」「未満警察 ミッドナイトランナー」)
プロデュース:石尾純(チーフ)、河野英裕、長田宙、阿利極
制作:日本テレビ
若林正恭さんと山里亮太さんの半生を、髙橋海人さんと森本慎太郎さんが演じ、「泳げ!ニシキゴイ」の今井太郎さんが脚本を手掛ける本作。監督は「俺のスカート、どこ行った?」などでヒューマンドラマの演出に定評のある狩山俊輔さん。ジャニーズのかたが主演ということでいろんな意見があるとは思いますが、ビジュアルは意外とハマっていた(頑張った)のではないかなと思います。(個人的には脚本のかたの過去作を見たことがないので、そこが不安要素かなと・・・。)
民放の9~10時台に絞って書きましたが、それでもかなりの量ですね。なかにはもっと枠を減らして、質を上げてほしいという声もありますが、実はキー局のドラマ枠はそこまで増えておらず、ここ最近は準キー局やローカル局が全国放送の連続ドラマ枠を新設していて、4月からは朝日放送に加えてカンテレも火曜11時に新枠を作っており、ますますドラマ戦国時代に突入しそうです。地上波の視聴率が下がるなか、配信で見るかたが多くなり、キー局以外でもオリジナルのコンテンツを強化したいという狙いがあるのではないかなと思います(知らんけどw)。また、放送枠が増えたことで当たり障りのない作品がヒットしづらくなり、毎クールバラエティに富んだラインナップになってきていること、テレビ局のディレクターさんだけでなく、映画監督や外部の演出家さんを積極的に起用している作品が多いことから、ジャンルの幅も広がって、ドラマ好きにとっては良いことなのではないかなと思います。その分、リアタイする際に放送時間が被ったり、何を見たら良いか分からないという悩みはあると思いますが・・・。まあ、このドラマバブルもいつまで続くか分からないので、見れなかった作品についても、評判が良ければ時間があるときに見られるようマークしておきたいと思います。笑
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