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全て「消化力」

「消化力」と聞いて
何を消化する力だと思いますか?

私は、「消化力」=「食べものを消化する力」だと思っていました。

というのも、アーユルヴェーダを学んで、

「消化力には、食べものだけでなく、
   感情を消化する力がある。」

そして、

「食べものの消化力と、感情の消化力はリンクしている。」

ということを知りました。

今回は、
“体も心も消化できていると、心地よい”
という感覚を知った知恵をご紹介します🤝


食べものと心の関係


1年前、
いつの間にか食べれる量が減り、
気づいたら体重が6kgほど落ちていた。

原因は、胃腸が弱いこと 

小学生のころから胃薬を飲んでいたので、
胃腸が弱いことは自覚していた。

“このままではまずい”と感じて、
食事や運動で、
とにかく胃腸を鍛えることを意識し始めた。

しかし、3ヶ月ほど経っても、
体重は戻るどころか、
今の体重を維持するので精一杯。

どうしたらいいのか、分からなくなってしまった。

そんなときに
「どんなに良い食べものでも、
 どんなにたくさん食べても、
体の中で消化・吸収されなければ意味がない。」

「消化力は、単に胃腸の力というわけではなく、
心理的な影響を受ける。」


ということを知った。

感情が消化できていないと、
体全体の消化力が落ちる。

それが結果として、何かしらの不調として現れる。

体重が増えないのは、
“単に胃腸が弱いことが原因ではないかも?”と思い始めた。

振り返れば、あのときは気持ちの面で、処理しきれないことばかりだった。

知らない土地での、初めての一人暮らし
社会人としてのスタート

私生活でも、仕事でも
一人では答えが出ないことが多くて、常に頭の中を思考がぐるぐる🌀

寝ているときでさえ、いつも何かに悩まされていた。

元々誰かに助けを求めるのが苦手な性格ゆえに、
全て一人でなんとかしようとしていた。

自分では食べているつもりでも、
“食べたものがきちんと消化、吸収されていなかったんだな〜”と、
体重が戻らないことに納得した。

心と体は繋がっていると、身をもって感じた出来事だった。

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自己観察の日々

それから、
感情と、食欲の関係を観察するようになった。

気持ち的にいっぱいいっぱいだった日、
いつもより食べものが喉を通らず、
少し食べただけで、お腹いっぱいになった。

逆に、1日中仕事が忙しくてすごく疲れて帰った日、
お腹はいっぱいなのに、
心は満たされなくて、食べすぎてしまうこともあった。

これは、感情やストレスを消化する代わりに、
食べものを入れることで、
脳がそれらを消化したようにする。

「食欲は、感情に左右される。」

これに気づいてから、
食欲がなかったり、
逆に食欲が高まりすぎているとき、
「感情を消化できていないかも?」
と意識するようになった。

食べものを口に入れただけでは飲み込めないように、
感情も咀嚼して、消化しないと、滞ってしまう。

でもこれには、自分で気づけないと、
ただ食欲や不調に流されたままになってしまう。


日々自分を観察して、
「今どういう状態なのか?」
客観的に自分を見つめることが必要だと感じた。


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消化力に合った生活


アーユルヴェーダの古典書には、
このような言葉がある。

「正しい食物を取ることが人間を健康に発育させる唯一の方法である。
また、正しくない食べ物を取ることが病気の原因である。」

チャラカサンヒター総論25章


正しく理解するために、言葉を言い換えると、 

「そのとき、その人にとって消化できるものを取ることが人間を健康に発育させる唯一の方法である。
そのとき、その人にとって消化できない食べものを取ることが、病気の原因である。」

消化力というのは、
人それぞれはもちろん、
同じ人でも、年齢や季節、生活環境など、
様々な要因によって変化する。

同じ食べものを食べても、
皆同じ体型にならないように、
そのとき、その人にとって、最適な食事は変化する。

あの人がいいと言った食べものも、
今の自分には必要がないかもしれない。

肉体的な体と、内なる心の状態を
よーーく観察して、
両面からアプローチする。

そして、
今の消化力に合った食事を選択できたとき、
体も心も満たされて、
とっても心地よい。

自分の感覚を1番の頼りにすると、
周りの情報に流されたり、
体に対して不安になることがなくなった。 

気づいたら、
食べられる量も増えていて、
体重が落ちることもなくなった。

気持ちがモヤモヤしているとき
“感情が消化できていないんだな、今日は早く寝よ”とか、

いつもより食欲が高まっているとき
“少しでも消化に良いものを食べてあげよう”とか、

自分を観察して、
少しだけ気遣う。

毎日完璧にできなくてもいいから、
心地よい状態を目指すことで、
着実に、良い方向に進んでいる気がする🌈✨

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