八月革命説について

日本人ってこういう議論好きだよねえ(笑)

戦前であれば、事実上戦争状態であったのに、宣戦布告してないから「これは戦争ではない、事変だ」と言ったり、戦後であれば、「自衛隊は軍隊ではない」と言ったり(笑)。

まあ、朝鮮半島も、条約を結んでないから戦争中だとか、中国も、一度も支配したことのない台湾を「1つの中国」と言ったりと、実態とかけ離れた主張をしていますので、もしかしたらこれは日本だけではなく東アジア全体に共通する性向なのかもしれませんが。

名目じゃなくて、実態を見ようぜ。

確かに、明治憲法では主権者は天皇と定義されていました。

しかし、明治天皇が発布した「五箇条の御誓文」を読めば違った印象を受けるはずです。

一、広く会議を興し、万機公論に決すべし。

主権者たる天皇が「全て公論で決めろ」と言っているのです。これは、言い換えれば「俺は何も決めねーよ」と言っているのと同じではありませんか。これは事実上、主権を放棄したのと同じではないのですか?国民が主権を放棄することが「革命」なら、天皇が主権を放棄することも「革命」になってしまう。

だとしたら、天皇による革命は、敗戦時ではなく、明治維新の直後に起きていたことになります。

明治元年(正確には大政奉還のあった慶應3年)から、新憲法が発効した昭和22年まで、名目上の主権者は天皇でしたが、実質的な主権者であったことは一度もないと思います。

要するに、戦前と戦後で日本の体制が革命的に変わったという事実は、ないわけです。

「国王は君臨すれども統治せず」

この言葉は、16世紀のポーランドの宰相が最初に使った言葉だそうですが、日本はそれよりも数百年前から、ずっとこの体制を採ってきたわけです。

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