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米大統領選の行方より深刻なSNSによる検閲、言論統制

正直、日本の保守系論客はトランプ氏に肩入れしすぎで、中立的なのは奥山真司さんくらいしかいないような状況に対して私は若干の危惧を抱いてますが、とはいえ、トランプ氏に肩入れしたくなる気持ちもわからんではない。

というのも、トランプが是か非かというよりも、大手メディアの反トランプ姿勢が鮮明すぎて、まるで中立性がなく、これでは判官びいきでトランプ氏を応援したくなるよな、と。

実際「隠れトランプ現象」というのは確認されているわけだし、そういったバイアスが存在することは科学的に否定するのは難しいんじゃないかと思う。

とはいえ、私は、それがマスメディアの中だけだったらそんなに目くじら立てなくても良いかな、と思っていた。なぜなら我々市民はすでにネットという武器を手に入れたから。しかし、ネットが検閲に晒され機能しなくなるのであれば、話は別である。

これはトランプとバイデンどっちが勝つとか、ネットの中立性がどうとか、そんな問題よりもはるかに深刻な問題である。

GAFAという言葉があるように、現在のIT業界はこの4社、ないしマイクロソフトも含めた5社の寡占状態である。うち、SNS事業が主力なのはFacebook社、Google社の2社。Twitter社はGAFAには含まれていないが、Twitterの普及率を考えると、SNS業界では、この3社の寡占状態と言って良いと思う。

この3社が、単なるプラットフォーマーではなくエディターになるということは、国家権力よりも強大な権力機構が誕生することを意味すると思う。

新聞がテレビが大きな力を持っていた時代には、週刊誌やタブロイド紙が、そういった大手メディアでは扱えないような、タブーに迫る情報や怪しい情報などを扱ってきた。しかし、ネットはそのどちらも取り込んで大きくなってしまった。

ネットでは、品行方正な正しい報道(大手マスメディア的な)も、玉石混交の怪しい報道(週刊誌やタブロイド紙)も、垣根がない。もちろん、情報ソースの信用性によってある程度のレイティングはされるが、同じプラットフォームで情報が提供されているため、レイティングを気にしない人はとても多いと思う。

そこで、もしプラットフォームの提供者が「レイティングの高い情報しか提供しません」となったら、週刊誌やタブロイド紙的な報道は、完全に死んでしまう。

それだけでも大問題だが、そもそも恣意的なレイティングが行われる危険性も考えなけれならない。というか、今現在でも恣意的なレイティングは間違いなく行われている。

マスコミは第四の権力とも言われてきたが、SNS運営者は今後それ以上の権力を持ってしまうのではないだろうか。

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