投票に行かない若者はわるくない
アヒルの子どもはただただママアヒルに付いていく。
人間だって同じ。親に、オトナに、付いていく。マネをする。
(ところでこの画像、果たしてアヒルなのかなぁ...)
投票に行かない若者はわるくない
選挙の時期になった時だけ、投票行け行けとやんや言われる若者や、投票しない成人。
そんな風に育てたのは、投票率半分という社会を作った、私たちオトナ。
投票しない人に行ってほしいなら、自然と投票に行きたくなる社会に作り直した方が面白くなると思いません?というお話。
親や先生から、社会から、育てられた通りに素直に成長したその結果。
18歳になって選挙権を手にして、その内半分が「投票しない権利」を行使しようとしたら、今度は若者をダメ人間扱い。慌てて投票を促す。
一旦、選挙に行かない人たちへの「なぜ?」を問う前に。
なぜ、そうなってしまったのかを理解して、その原因を直しにかかった方が良いと思ってます。
結論から言うと。その原因は、投票に行かない人たちの周りにいる私たち...
オトナ。
投票率が低いのはオトナのせい。
でも槍玉に挙げられるのは「若者」と一括りにされてしまっている20-30代が興味を持っていないとされています。
多分本人達も含めて、世間的にも「若者は選挙に興味持たない」そう認知されていると言えるような状況に見えます。
...っとその前に先にお伝えしておきますと、
私はもうほんと、すごい「投票に行ってほしい!」と思ってて、
選挙演説のYoutubeを見漁っているオトナの一人です。
前回(「G20の中にドラえもんは潜んでいたか」)に引き続き、
与党が野党がどっちが正しいとかって視点は一旦置いてお読み頂きたいと思って書いています。
もし
「なんだ。単なる中立の立場からどっちつかずなことを言ってるだけか」とお感じになられたことで、
"そんな印象が付いた"ならば
どうぞお閉じになられてください。おそらく、その時点で既に『正義vs悪』の二元論脳になられてしまっておられるかと思いますので。
私にはそれを覆そうとする意思がありません。
...わけですから。
そんな"印象"には勝てないけれども、私の"事実"を少し。
議論は大事だと思ってます。した方が良いと思います。し、私もよくその構造の中でお話したりします。
でもしばらくその構造の中でやってて。思ったんです。
「あ、これエンドレスなだけで、解決しなそうだな」と。
一応、私なりに解決策かもしれない、と思ったことを実験するために、noteなんてものを始めています。
まぁ、それは今回のお話とはカンケーないので、また今度。
選挙をコントだと思って見ると面白い
話を、選挙に興味を持たない若者、に戻します。
ちなみに選挙に行かない”若者ではない"成人もいますよね。そちらは後述しますので、この手の話の場合大体投票しない人=若者であると世間が
そういう印象を持っている
と見えていますので、一旦”若者”としておきます。
世代別の数字で見たら、若者だけが投票に行っていないわけではないんですけどね。
ただ『印象は事実に勝る』わけなのです。
だから、このnoteは、「投票に行こう」と訴えたいオトナへのメッセージを意識しながらも、
やんや言われている側の若者のみなさんに、フォースを送るが如く、意識して書いています。
もし読者の中に、若者である自意識があって、投票に行くつもり満々で「一緒にすんな」と思っている方がいたら、ごめんなさい、でもまあ落ち着いて読んでみてください。
あなたたちにこそ、きっと伝わりますから。たぶん。
私は、Youtubeの急上昇に並んでいる再生回数が100万とかなってる「◯◯やってみた」動画よりも(サムネ斜め見しかしませんが)、候補者の演説を見ている方が面白いって思って見ています。
コントや漫才も好きですが、それに加えて1つ面白いエンターテイメントが増えた、とさえ思って見ています。
選挙活動ネット解禁されて、面白いものが増えて、ほんとよかった。
面白いですよ?
大のオトナが票欲しさに公の場で、演技したり、選挙前後で嘘が発覚したり、まるでコントみたいなやりとりを見れるのは。
これなんかは、ヘタしたらこのままR-1の応募ネタにも!?
(合格するかどうかは別として。一応滑り芸としての体は成している)
これは、もはや『滑り芸の向こう側』、『伝わらないお遊戯のNG例』として、殺伐とした空気が蔓延するこの社会に住まう人々の疲労とストレスの日々に、ふと笑顔を届けてくれます。
報道されない資本主義の真実を、分かりやすく公の場で説明しているのをYoutubeで又聞きもできるという、社会勉強の教材的なスピーチを、セミナー費用とかも払わずに、タダで聞けるのも選挙の醍醐味。
そもそもオトナがちゃんとタスキを受け取れていない説
投票率が低いという社会問題。結論から言えば、そう育てたオトナが悪い。
物心ついた頃には政治に興味を持てない子ども、それでよしとしたこのオトナ社会が原因だと思います。
選挙が始まった途端に「投票にいこう」と、
報道で、ネットで、Youtubeで、熱い想いを込めてオトナは言います。
私も含めて、オトナは「投票は行った方が良い」と思っているのに。
なぜ半分もの人々は投票しようとしないんでしょう。
私は、若者達が、そんなオトナが自分を棚に上げて物言っているのを見透かしているんじゃないか、と思い始めてきました。
子どもっていきなり脈絡もなく質問してきたりします。
「ねぇ、これって何?」
でも「ママの支持政党はどこ?」なんて聞いてくる子どもはいませんよねぇ笑
最初から政治に興味を持っている人なんてそうそういません。親が政治家とかでもない限り。
そう、最初から面白かったわけではありません。それは私達オトナだってそうだったはず。
たまたま物知りな友達に影響されたり。
ゴーマニズム宣言みたいなマンガをきっかけに入ったり。
ホワイトハウスが舞台の海外ドラマなんかもあります。
そういういろんなきっかけは、ツタヤにフラ〜っと入るだけで、よく見ると沢山転がっています。
今正に参議院選挙戦真っ只中ですから、ネットを開けば膨大に情報があがってきます。
既に興味を持っているオトナはいいんです。色々と人生経験してきて、結果的に「政治は大事」だと理解できたんだから。
そんなオトナが、ちゃんとそれを次世代に『適切な時期』に、教えてきたのだろうか
ってとこを再確認したいのです。
『子どもや若者は政治を勉強しているのか問題』ではなく、『オトナが子どもを政治教育しているか問題』です。
投票率が低い根本的な理由は、
政治に興味を持たないまま育った子どもが悪いんじゃないかとも聞こえるような「投票に行こう」プレッシャー
をかけているオトナが、ちゃんとそういう教育をしてこなかったからという面もあるんじゃないでしょうか。
オトナ世代を年代で分けるとややこしくなるので、ざっくり半分に分けて、
ヤングオトナとベテランオトナと呼ぶとします。
ヤングも、ベテランもかつては若者だったし。子どもでした。
ベテランはヤングに教えてきたし。
ベテランもヤングも、若者に教えているし。
子どもはあらゆる上世代から教えられています。
国語や算数は主に先生から教わっているはず。
じゃあ政治は?
学校では確か政経って科目がありましたけど。
物事の単語を覚えたりはしたものの、考え方を学ぶ、社会の仕組みを学ぶ時間だったかというと。。?
政治ってどちらかというと、
人生の節目節目でニュースを見ていて許せない感情が湧き上がった外的要因とか。
不条理への怒りとか、富裕層への妬みとか、エリート層への嫉みとかの内的気付きから発火するもんですよね。あんまり他人に確認したことはないけれど。
自動車学校では習わないけど、道路上で道譲ってもらった時にハザードランプチカチカさせて「ありがとう」を示す、みたいなことは免許取って公道で走るようになってから学ぶようなもので。
政治も、ヤングオトナになって社会の仕組みや不具合に気付き始めてから、面白くなってきて、"ハマる"感覚を徐々に持ち始めました、私の場合。
どうなんでしょう?面白さよりも、徹頭徹尾『責任と義務感』で政治語っている人も中にはいるのかもしれないですが。
要するに、義務〜高等教育課程の過程で率先して教えているというより、「なんとなくのこの空気と、難しい政治単語で、判断してみてね」的に委ねているというのが、今の日本社会は見えます。
ベテランオトナは、大戦前後 / 学生運動 / バブル とかの外的要因が気付きとなったんだとして。
その教訓をヤングオトナに"興味を持てるように"教えてきたのかどうか。ヤングオトナ世代でも投票行かない人は結構いるようです。
ヤングはヤングで「失われた20年」とか「デフレの20年」とかひたすら不況の中、若者〜オトナになっていく中で、なんとか貨幣経済社会を生き残ろう、金を稼ごう、と必死に生きる日々の中で、次の世代にタスキをつなぐことをどれだけ意識できているのか。
ゆとりとかさとりとか、なんとなく上から目線な世代ネーミングを付けられ放題なまま、じゃあなんで『ゆと』っちゃう流れになったのか。すごくざっくり乱暴に『さとっている』かのような態度だと決めつけられたのか。
その背景と原因は、ベテラン〜ヤングオトナが作ってきた社会と、その執行チームである政治にあったはずなんだけど。
ゆとりさとりとネガティブな意味合いありきで揶揄されるべき当事者は、若者自身よりも、むしろ...
オトナがタスキ渡しをミスったから
とも言えるんじゃ?
投票日目前に書くこの手のコラムやブログの最後の締めの一文は、なんか良い感じのカッコいいキャッチコピーみたいなフレーズで
「色々あるのは分かるけど、でも投票に行こう」
的に締めるもんですよね普通。
そういうのは有識者さんが、もっと専門用語とか散りばめて、上手な文章で、たくさんネットに落ちてるので、私としてはその方々にお任せします。
環境問題みたいな、一般的にお茶の間や居酒屋で話題になりにくいマイナーなテーマを仕事で扱っていると、分かるんです。
投票に行こうとしない人が、テキストだけの、見ず知らずの一般人の文章なんかで動かないことぐらい。
「Vote for なんとか」って、こそばゆくなるフレーズで行かせよう行かせようとされればされるほど、
「行ったら負け」みたいな気持ちになるんじゃないかと。
「温暖化?海洋汚染?環境保全が大事なことぐらい分かってるよ。でもこっちは仕事と生活でそれどころじゃないから。」と見過ごされがちな私の業界と、一般社会との大きな溝の狭間で交わされている状況と一緒。
だから超分かる。
同じくらい、投票に行ってほしい人たちの気持ちも超分かる。
オトナは。根本的に伝え方を変えないと。届かないと思っています。
人も、政治家も、意識的か無意識的か、嘘つきます。
でも数字は嘘をつかない。投票率という数字が教えてくれています。
おそらく今回の参院選で、投票率50%が、ネット拡散率の高いれいわや、野党のがんばりで一気に70〜80%に引き上がるなんてことはないと思います。
明後日〜翌朝の開票結果がそれを示すはず。
根本的に伝え方を変えるっていうのは。
「投票しないなんて、消費増税したい自民党の思う壺」とか。(確かにその通りですけどね)
現実社会では外でも家の中でも無言のまま。スマホの中だけで「これが選挙の仕組みなのだよ、分かる君たち?」と、したり顔でツイートしたところで、問いかけたいはずの若者はあなたをフォローしてるわけではなし。アルゴリズムでピンッて弾かれちゃうんです、そもそも。
もし本気で投票率を上げたいと思ってて。
本気で若者に選挙の大事さを教えてあげたいって思っているのであれば。
私を含めたヤングオトナ、そしてベテランオトナのみなさん。
これからは、ちっちゃい時からちゃんと教えてあげません?
「若者」って呼ばれるよりも前段階の、もっと幼い時からで良いと思うんです。
放っておいても、今の義務教育のままなら「空気を読む」ことはイヤでも身につきますから。イヤと言うほど。
「自分で決められる」ことの面白さもあるじゃないですか。
わざわざオトナに反抗したくなる思春期(今の子達がそうなのか不明だけど)の高校生とかになってから...、とか遠慮なんかしてないで。
生徒会長選挙でもAKB選挙でもなんでもいいから、面白がれるテーマを選挙っていうルールで遊ばせるように、選挙前と後で「言うは易し」になってないかって言う目を持たせるとか。
多数決の不条理、厳しさ、不平等さとか。
学校の外の親やオトナは、頭から煙が出るくらい考えに考え抜いて、お互いに協力し合って、担任の先生でもPTAでも誰でも捕まえて、
選挙で熱くなる前に、
子どもや若者に面白さをシェアしてあげる機会を作ることに熱くなる
その方が、身のある熱くなりがいがあるんじゃないかと。
「こんな(投票率の)社会になることを許してしまった私たちオトナに、あなたたち若い世代が同じまちがいを辿らないように、選挙(社会)が面白くなる授業をやらせてください!」
ってな具合に。面白くなってきたら熱がこもるはずなんですよ。熱とはつまりエネルギーですから。
選挙の前段階で、本気モードにアツくなった方がもっと面白いと思うんです。いざと言う時(つまり選挙)の予行演習になるし。子どもと一緒に作ったっていいんだし。
その方が18歳なるまで放置しておいて投票日直前になって「投票行け」って言うよりも、効率的じゃありません?
オトナが、学校と塾の先生に任せっきりにした結果が、今の社会と投票率なんですよね?
結構大変なこと言っていると自分で思ってるんですよ。今の時代は子どもたちには誘惑がいっぱいありますから。
スマホアプリ、ポケモン、ニンテンドーSwitch、プレステ4、マンガ、アニメなどなどなど。
なんたって相手は我が日本が世界に誇るニンテンドーやSONY。
だから頭から煙が出るぐらい悩んで悩んで、オトナが束になって考え抜いて。
確かにゲームも面白いけど、現実社会は実はもっとエキサイティングだぞ、って。
社会から逃げたくなる人が激増しているのも。自殺者がこんなに多いのも。政治も原因かもしれないですけど、その政治家を選んだ張本人で、社会という集合体を構成しているのは、私たちオトナ一人一人。
束になる
ってのがミソですよね。オトナが一人二人集まっただけじゃ勇気も出ないし。
なんせ、今から始めようと思っても、周りの半分は選挙行かないオトナとして成長してしまってますからね。
そして少子化なんだから、このままいってしまったら、一票の重みも、一票の格差も、ひどくなる一方ですよね、今のままじゃ。
関心層であるはずの意識持っているオトナが、今までの慣習になびいてても活路は見出せないし。
無関心層は放っておいても無関心なままなんだから。
でもですね。
...おぉ!やっと公の場で言えるチャンスがきた。
私、ずっと、ことあるごとに言い続けてきたことがあるんです。
オトナの、親の、有権者の、全体の半分が無関心だとしても…、
子どもから「なんでオトナはそうなの?」と問いかけられた時に限り、無関心なオトナにも影響を与えられるはず。
次の世代がカギを握っている
と思うんです。
この社会っていうゲームが、面白くなるカギ、を。
みんなページビュー上げたり、いいねをたくさん付けてももらいたくて、色々書いたり、描いたり、シェアしてるわけじゃないですか。
社会に、判断を委ねているわけです。
で、出来上がったのが、
今の社会。
今の投票率。
今の、傷つかないように見えない盾に隠れながら人と交流する世界。
確かに明治昭和の頃よりは豊かにはなったけど、まだまだ完璧ではなくて、誰かが作ったこの社会に、子どもたちを委ねちゃうってのが、私ちょっと違和感ありまして。
もっと(子どもと若者が)面白がれる社会。
もっとマシな投票率。
もっと、窮屈じゃなくギスギスしない世界
選挙の時だけ投票促すってのは、空気感からしてギスギスど真ん中なやり方なので。
みなさんにとってのオトナが、
これからの若者にとってのオトナが、
「こういうオトナが、自分が子どもの頃に近くにいてくれたらなー」
っていうオトナになることの方が、投票率上がるんじゃないでしょうか。
そのカギを握っているのは、オトナ自身でもなく、若者でもなく、子どもだと思ってます。
投票なんて行かないってみなさん、本当にごめんなさい。
たぶん届いていないであろう、投票なんて行かないってみなさん。
ここでようやく、後述すると言ってあった、若者以外の成人の無投票派のみなさんも含めて。
投票に行くのも、行かないのも、あなたの自由。
選挙に興味を持てないオトナに、若者に、育ててしまったのは、興味を持たせることができなかった私たちオトナがわるいんです。本当にごめんなさい。
みなさんは、せめて、自由に、楽しく生きてくださることを祈っています。
もし
「なんか働いても働いても生活が苦しい」
「自殺したい」
って思ってしまっていたら、ごめんなさい、たぶんそれも私たちオトナが見逃してしまったバグなんです。
そんな風に思わせてしまう仕組みになってしまった社会を、許してしまった私たちオトナが原因です。
「選挙に行こう」って叫んでいるオトナがいるのは、今から少しでもその狂ってしまった仕組みを、もう遅いかもしれないけれど、なんとか直そうと思っているからなんです。
だから「投票に行こう」って言ってるオトナをわるく思わないでください。
オトナ全体をざっと見渡して、反面教師にしてみてください。できればなるべくポジティブに汗笑
そして「投票に行こう」と呼びかけているオトナのみなさん。その通りです!賛成!
で、もうちょっと前から仕掛けたいですね。
また別の機会に、『子どもがカギ』の真意をシェアしたいと思っていますが、物は試しに。
こんなアイデアなら無関心層も面白がって投票に行く?かも?
【投票率Upアイデア】
投票所に来て投票したら、無料タピオカミルクティ配布!
◯◯レンジャー、仮面ライダー、◯◯◯48とか46とかと握手できる!
もう立候補しない参議院議員の猪木が闘魂注入してくれる!
【選挙戦中イベントアイデア】
子どものガチ質問に立候補者がその場で回答「あなたが当選したら約束守ってくれる?」
(子どもが当選したその議員のその後を追う → Youtubeで定期的に中間報告 → 全国で見守る)
シングルマザー or 一人身でさみしく暮らしていて、貧困層の自意識があるおうちで立候補者が半同棲シェア生活(めっちゃギャル、LGBTQも全然アリ)。「生活に寄り添う」という言葉の本気度を試す。議員は断ってもOK。その断る言い訳も、シェア生活した人の感想も参考に。
当選した議員の監視員として、暇しているベテランオトナ世代(若者でもok)の中から国会中継ウォッチャーを募り、居眠り発見したら減点。3点減点で投票した有権者から公開ダメ出しミートアップ
最後に、とても参考になった著書なので、ご紹介します。
あなたの思想なんかどうでも良い。政治はイス取りゲーム。個人の思想を優先して議席を失えば、その思想はまず実現しない。100%賛同できる政党も議員もいやしない。腹六分目の信念と現実で、"学びほぐし"を続けよ。