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【〝志磨遼平〟になる 】(自叙伝『ぼくだけはブルー』感想文)
(ドレスマグの感想文企画に応募で書いたやつの記録です。)
”志磨遼平になる”。
このミッションは誰にもバレてはいけない。(これは特に自分自身に。)
もろに影響を受けておきながら、
『たまたまね。気が合うのよね。』
をやる。ひたすら。決して真似ではない、
絶対に…。
そうやってたくさん共感し、
たくさん情報を仕入れて共通点を羅列して
己を満たしてあげている。……あげていた。
出版が発表されてからずっと待っていた。
自叙伝、『ぼくだけはブルー』発売。
なんと幸運なことにサイン会にて著者本人から本を受け取った私は浮ついた気持ちで家路についた。
満を持してページをひらく。
うんうん、そうそう。ん?ん…。そう。
一つでも多く共感してやろうと食らいつく。
けど序盤からしっかり事実に基づいて淡々と進むストーリー展開に私のいいかげんな妄想やファンタジーの入る隙などなかった。
日頃、ドレスコーズや毛皮のマリーズの曲を聴いているときは、自分と近い存在だと感じ、
寄り添い合えるような気になって、しまいにはもうほとんど同じ生き物なんだとまで思えてしまうのに、本はそれと対照的で、ページをめくればめくるほど、どんどん遠くへ行ってしまう気がした。
全然わかり合えなかった。いや正確に言えばわかる。わかるけど、『自分にはこんなことできない。』ただそれだけで。
一番の相違点は”適当か、そうでないか”だと思った。
まず自分はめっちゃ適当なので志磨遼平にはなれない(もっと他の理由がたくさんあったはずだけど)。この本を通してこれを大変に痛感させられ、そしてその適当にやり過ごしてきた日々をちょっとだけ悔いた。
でも同じようにはできないことも同時に理解できていたからそう長くは凹まなかった。
…読む前に抱いていた幻想と全く逆の状況になった。なんかもうそれまでみたいにはいかなかった。
本に出てきた人たちと同じように一線を引かれたような気持ち、だ。
なんて孤高な存在だよ。志磨遼平…。
でもまた音楽を聴いたりライブに行ったりするとジェネリック志磨みがでてきちゃうのだろう。(宿命〜。笑) その時もまた、この本を読み返して自己との境界をはっきりさせよう。
この本の内容からかなり逸れた
感想だと思うけど、こうなってしまうくらいには、夢中なのです。…まったく。