わんちゃんのしっぽに隠された秘密!意外な役割を果たしている?
わんちゃんの動きの中で、最も特徴的なのがしっぽです。ブンブン振ったかと思えばユサユサ、思い切り下がっているときなど、さまざまなシチュエーションで異なる動きをします。
ここでは、わんちゃんのしっぽは何のためにあるのか、またそれぞれの動きにはどんな意味があるのかなどを解説していきます。
しっぽの構造
わんちゃんのしっぽは“尾骨”と呼ばれる6~23個の骨から構成されています。個数の違いでしっぽの長さが異なります。
筋肉や神経も通っているため、肢と同様に骨折や脱臼などのケガをする可能性があるということを覚えておきましょう。
わんちゃんにしっぽがある理由は?
動物の長い進化の過程で、不要な部位は退化していくもの。しっぽがあるということは、わんちゃんにとって必要不可欠な部位なのだということをまず理解しましょう。
足は歩行するため、目はものを見るためなど、動物の四肢や器官はそれぞれの役割がありますよね。では、わんちゃんにしっぽがついているのは、どんな理由からなのでしょうか?実は、想像以上の大切な役割を果たしていたのです!
●体のバランスを取る
わんちゃんにしっぽがある最大の理由は、“体のバランスを取るため”と言われています。
走っていて角を曲がったりターンをするときに、転倒しないようにしっぽでバランスを取ります。泳ぐときには舵取りの役割を担い、目的地へと向かいます。
●体を温める
わんちゃんは寒い季節になると、体を丸めてしっぽで顔を隠して眠ります。顔周辺が温められ、鼻先を隠すことで冷たい空気を吸わないようにするためです。私たちが冬場になると重宝するマフラーの役割に近いかもしれませんね。
●感情表現
わんちゃんのしっぽの役割で最も知られているのが、感情表現です。しっぽをブンブン振っているときは喜び、下がっていれば恐怖を抱いていると理解されるのが一般的でしょう。
しっぽでの感情表現は、飼い主様が愛犬の気持ちを理解する他に、わんちゃん同士のコミュニケーションでも役立ちます◎
しっぽはわんちゃんのメッセージツール!
言葉を交わさないわんちゃんにとって、しっぽは大切なメッセージツールです。ここからは、しっぽの動きによるわんちゃんの感情を解説していきます。
●ピンと上げて勢いよく振る
しっぽを上げた状態でブンブン振っているときは、「嬉しい!」とワクワクしている場合です。飼い主様など身近な人に会ったとき、よく見られます。
その一方で、気をつけたいケースもあります。例えば、初めて出会うわんちゃん同士がお互いしっぽをブンブン振っているときです。傍から見ると「お友達になれるかも?」と思いきや、わんちゃんが相手を引き倒してしまうことがあります。
この場合、引き倒したわんちゃんにとっては「仲良くなろう」ではなく、「ボク強いよ。勝負しよう!」の意味合いのしっぽ振りです。勝気で好戦的なわんちゃんの飼い主様は、トラブルを避けるためにも見極めが重要になります。
●ピンと上げてゆるやかに振る
しっぽをブンブン振り回すのではなく、ユサユサとゆるやかに振っているときは友好的な気分でいると考えられます。
比較的、おだやかで優しい性格のわんちゃんによく見受けられます。
●おすわりをしてしっぽを大きく振る
飼い主様が帰宅したときなどに、おすわりをした状態でゆっくりしっぽを振るときがあります。これは愛情と敬愛の感情が含まれており、自分より上の立場で好意を持っている相手に見せる感情表現です。
おすわりをしていなくても、しっぽを水平の角度でゆっくり揺らしているときはリラックス状態にあります。
●真っ直ぐピンと伸ばしている
しっぽをピンと伸ばしたときは、軽い驚きと緊張をしている場合です。近くに誰かがいるけど、どういう相手なのか把握できていないときなどに見られます。
●ダラリと下げている
精神的に不安な状態になったときには、しっぽをダラリと下げます。上でお話したようなしっぽを真っ直ぐ伸ばすことと繋がることが多く、「誰か来た!」(しっぽがピン!)の後に「どうやら好きな相手じゃないなあ」(しっぽがダラリ)と続きます。
●後肢の間に巻き込む
不安な状態を越して恐怖を感じたときには、しっぽを後肢(後ろ脚)の間に巻き込みます。苦手なシャンプーや病院に連れて来られたときに見受けられます。
叱られて「ごめんなさい」と反省している場合も、しっぽを巻き込むことがあります。
わんちゃんの表情と合わせてしっぽの動きにも注目すると、より複雑な感情が読み取れます。しっぽは、言葉を交わせないわんちゃんとって大切なメッセージツール。わんちゃんが今どんなことを考えているのか、少しでも理解してあげましょう。わんちゃんとの暮らしがより充実したものになりますよ!
●ライター:子安知保
●編集:うしすけチーム