【拒否犬】わんちゃんが散歩を嫌がるのはなぜ?シチュエーション別の理由と対処法
わんちゃんが散歩中に歩くのを嫌がって困った経験がある飼い主様はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?SNSでは“拒否犬”なんて呼ばれて、話題になる柴犬もいましたね。私も散歩中に歩くのを拒否されて、途方に暮れたことが何度もあります。
ということで今回は、わんちゃんが歩くのを拒否する理由と対処法を、5つのシチュエーション別にご紹介したいと思います。
【その①】パピー期の散歩の経験不足
パピー期は外の世界に慣れていないため、初めて見る人、初めて会うわんちゃん、バイクや車の騒音など、なんでもかんでも怖く感じて立ち止まってしまう子がいます。アスファルトの感触や落ち葉が風で舞う様子も、すべて初体験。外の新しい世界に触れて「怖くて前に進めない」ことを飼い主様に伝えているんです。
◎散歩デビューは短い時間から
ワンちゃんは社会性を身につけるためにも、お散歩デビューは早いほど良いと言いますが、ごく短時間からはじめましょう。犬に吠えられたり、子供が急に近寄ってきたりして、外は怖いと思わせたくないですからね。
抱っこで外の空気に触れたり、カートに乗って匂いを嗅いだり、短い時間で小さな体験からはじめるといいでしょう。
【その②】散歩コースのいやな記憶
いつもと同じ道を歩いているのに、急に立ち止まってしまう、どうやっても歩かない。そのように歩くのを拒否する場合は、怖い経験をしたことを覚えていて足が止まっているのかもしれないです。
以前他のわんちゃんに吠えられた経験がある、車の急ブレーキの音にびっくりした、などトラウマになって動けないのなら、歩き出すのに勇気が必要になります。
◎コースを変えて苦手な場所を避ける
同じポイントで歩かなくなるようなら、思い切って散歩コースを変えてみてください。道を1本変えたり、嫌がるポイントの前で方向転換したり…少しの工夫でも効果があるはずです。
コミュニケーションをとって、「この場所で何かあったかな」と考えてみると、飼い主様にも思い当たることが見つかるかもしれません。「そっち嫌なのね」とくるっと方向を変えるだけで、警戒心や不安な気持ちが解消されて、自然についてくるはずですよ。
【その③】同じ散歩コースが退屈
健康とストレス解消に欠かせないとはいえ、毎日同じ道を同じペースで歩いていたら退屈です。
散歩中のクン活(散歩中に電信柱や歩道の脇に鼻を近づけてクンクン匂いを嗅ぐこと)はわんちゃんの日常の情報収集ですからとても大切。でも同じコースばかりでは、「嗅ぐにおいにも飽きたよ~」とわかってほしくて拒否しているのかもしれません。
◎散歩コースに変化をつけてみる
退屈しないように、散歩コースは3〜4コースくらい用意しましょう。「そんなにたくさんコースあるかな?」と思ったら、いつもの道を反対回りで歩くだけでもOKです。ワンちゃんにとっては見る世界が変わって刺激になります。
ワクワク歩かないなと感じたら、予想外のコースに連れ出したり、道を1本変えるだけで、好奇心旺盛なわんちゃんは新しい世界に夢中になるはずです。ぜひ試してみてくださいね!
【その④】ハーネスや首輪の違和感がつらい
ハーネスや首輪を替えたら、急に歩かなくなって困った飼い主様も多いと聞きます。ハーネスに慣れていない、または首輪がきつくて苦しい、サイズが合っていないなどの違和感があって歩きたくないのかもしれません。人も靴が合わないと歩くのがつらいですよね。それと同じです。
私の失敗談ですが、実はハーネスの向きを間違えてつけて散歩に出てしまったことがあります。しばらく歩くのですが、途中から何回も立ち止まる…「今日はどうしたのかな?」と見ると、変な方向からリードが出てるではないですか。前脚にハーネスが擦れて違和感?もしくは痛かった?に違いないんです。歩くのがつらくて嫌だったから拒否していたのでしょう。
◎ハーネスや首輪の装着は正しく
ハーネスや首輪をつけたら、きちんと装着できているか、サイズは合っているか、必ず確認してから散歩に出るように習慣づけましょう。毎回のお散歩はルーティーンのようになっていて、ついチェックを忘れてしまいがち。私が失敗したように、向きを間違えてわんちゃんに不快な思いをさせないようにしてくださいね。
【その⑤】暑さや雨は好きじゃない
夏の暑さで歩くのを嫌がったり、行く気満々だったのに雨降りに気付いてすっかり歩くのをやめてしまうわんちゃんなど、天候に左右されて散歩がだいなしになることがありますよね。わんちゃんは暑さに弱いので夏の散歩が苦手ですし、低気圧の影響で雨を嫌がったり、足が濡れるのを嫌がる子もいます。
◎地面の温度、屋根付きの場所
日が高い時間帯のアスファルトの温度は高いとき約60℃ほどまでになると言われています…こわいくらい高温ですよね。そのため、夏の暑い時期は、朝などの涼しい時間帯にいきましょう。肉球が直に触れる地面の温度を、さわって確かめている飼い主様をお見かけすることがあるのですが、飼い主様のわんちゃんへの愛が感じられてほっこりします。
雨降りの日の散歩が苦手で歩くのを嫌がってしまうなら、屋根付きの特別コースを用意してあげてください。雨に降られて散歩嫌いにならないように、屋根がついているところに連れ出すと、喜んで歩いてくれるでしょう。運動不足を解消するために、ドッグランに連れて行ってあげるのもひとつの手ですね◎
今回は、散歩を嫌がる理由と対処法を5つのシチュエーション別でご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
健康的にストレスなく暮らすために大切な散歩なのに、歩くのを嫌がるなんて困ります。わんちゃんの歩きたくない理由を理解することで、きっと対処しやすくなると思います。大切なわんちゃんの健康を、毎日の散歩で守ってあげてくださいね!
●ライター:ひね ゆいこ
●編集:うしすけチーム