わんちゃんの大好物バナナ|練るのはNG?カロリーや簡単レシピ紹介!
◎ペット栄養管理士の資格保有者執筆◎
パピーからシニアまで、甘~いバナナはわんちゃんの大好物!通年で手に入る便利な食材ですから、おやつや手作り食に重宝している飼い主様も多いのではないでしょうか?
今回は、バナナをわんちゃんにあげるときの適量や安全なあげ方、オススメの簡単レシピなどをご紹介します。可愛いわんちゃんに「ちょうだい!」とアピールされると、ついどんどんあげたくなってしまうバナナですが、肥満予防・虫歯予防の観点から、正しい分量やあげ方も解説します。記事を参考に、バナナタイムを楽しんでいただけたらと思います。
意外と知らない!バナナの栄養素・カロリー
バナナは比較的価格も安定し、通年で出回っています。わんちゃんのちょっとしたおやつに常備しておくのにぴったりですね!まずは、そんなバナナの栄養素・カロリーについて軽く確認しておきましょう。
バナナ(生)100gの栄養価
※食品成分データベースより
バナナのカロリーは93kcalです。果物の中では比較的高い部類に入るでしょう。
バナナ(生)に含まれる特筆すべき栄養素
糖質
炭水化物のうち、脳や身体のエネルギー源になるのが糖質です。スポーツ選手や受験生の栄養補給でもおなじみのバナナには、ブドウ糖の他にもショ糖、オリゴ糖など、身体への吸収速度の違うさまざまな糖質が含まれています。
ビタミン
バナナには糖質の代謝を助けるビタミンB1、発育を助け皮膚を健やかに保つビタミンB2、抗酸化成分として働くビタミンC、ストレスを緩和してくれるパントテン酸などが含まれています。
ミネラル
バナナはミネラル豊富な果物です!利尿作用により体内の余分なナトリウムを排出して血圧を下げてくれるカリウム、300種類以上もの酵素を活性化して体温や血圧を調整するマグネシウム、骨を強く保つカルシウムの他、鉄、リン、亜鉛などが含まれています。
わんちゃんへのバナナをあげよう!
バナナは腹持ちが良いのでダイエットにもオススメと言われていますが、やはり糖質は摂り過ぎると肥満まっしぐらです。わんちゃんにバナナをあげるときは、下記の表を参考に、体重・メインのごはんの量と照らし合わせて、おやつとして少量あげるのが鉄則です。
「え?そんなにちょっとだけ?」と思うかもしれませんが、おそらく飼い主様がわんちゃんのおねだりの視線に負けてついおかわりをあげてしまうであろうことを考えると、基準とするのは少なめくらいでちょうどいいのです!実は私も愛犬にはついつい…(笑)
バナナをちょっとずつちぎって都度あげるなど、回数を増やしてちびちびあげることで、わんちゃんに満足感を持たせてあげられます。特に「おすわり」や「まて」のトレーニング中のわんちゃんへのご褒美として、バナナはオススメです!
(注)おかわりをあげる場合は、上記の基準値の半分くらいの量を目安にしてみてくださいね◎
バナナは練ってはダメって本当?
わんちゃんにバナナをあげるときは基本的には上記の分量のものを小さくカットするか軽く潰してあげるのがよいでしょう。練ることはあまりオススメできません。
バナナは練れば練るほど粘りが出て、歯や上顎などにくっついてしまいがちです。甘いバナナが歯にくっつけば、当然虫歯のリスクが高まります。場合によっては喉に引っかかって喉が詰まってしまうこともあるかもしれません。喉に詰まれば、最悪の場合は窒息死してしまうことも…!たかがバナナと思いがちですが、油断は禁物です。
基本的にバナナは、小さめにカットするだけで食べやすくなります。◎あげるときは、必ず飼い主様が様子を見ていてあげましょう。
食後のお手入れは念入りに!
バナナは柔らかくて粘り気のある甘い果物ですので、食べた後は、普段よりちょっと念入りに歯磨きしてあげると安心です。
さらに、これはビションフリーゼの飼い主である私の実体験からも言えることなのですが、フワフワモコモコのビションフリーゼやおじいさんひげのシュナウザーのように口周りの毛が長いわんちゃんや、キャバリアやコッカースパニエルのように垂れ耳で耳の毛が長いカットのわんちゃんは、バナナが口周りや耳の毛に絡みつきやすいです。放置すると、お口周りにこびりついてしまうことも…!食事後は、ウェットティッシュなどで軽く口元を拭いてあげると良いかもしれませんね。
バナナを使った簡単レシピ2選+1
「せっかくバナナをあげるなら、ちょっとアレンジしてみたい!」という飼い主様にオススメのレシピをふたつと、知っておいて損はないバナナの使い方をひとつご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね◎
【レシピ①】バナナブルーベリーヨーグルト
【材料(1回の食事分)】
・バナナ:各わんちゃんの適量
・ブルーベリー:バナナの量に合わせて1~4粒(生でも冷凍でも可)
・ヨーグルト
【作り方】
①各わんちゃん適量のバナナを小さくカットし、小さじ1~3程度のヨーグルトと軽く混ぜ合わせる
②適量のブルーベリーを乗せ完成!
【レシピ②】バナナチップス
【材料】
バナナ:1本
【作り方】
①バナナを2mm厚の輪切りにして、オーブンシートを敷いた天板に並べる
②130℃に余熱したオーブンで30~40分焼く
③程よく焼けたらそのままオーブンの中で冷まして完成!
【+1】わんちゃんが薬を飲めないときに!
いつも元気なわんちゃんでも、ときには薬を飲まなければならない状況になることもありますよね。特に抗生物質などの苦い錠剤は、飼い主様も毎回飲ませるのに苦戦されていることと思います。そんなときにオススメなのが、バナナをオブラート代わりにする方法です。
1cm角程度にカットしたバナナに薬を押し込んで角を少し潰し、ごはんのときに一緒にお皿に入れてシレッと出してみてください。あっという間に食べて(飲んで)くれるはずですよ!
ただし、持病やアレルギーなどでバナナを摂ることが好ましくないわんちゃんもいます。念の為、薬をバナナに入れて飲ませてもいいか、かかりつけの獣医師さんに伺ってみてくださいね。
今回は、わんちゃんへバナナのあげるときの適量やあげ方の注意点、バナナを使ったレシピなどについてご紹介してきました。
最後にひとつトリビアです。1959年にアメリカ人社会学者のドナルド・フランシス・ロイによって発表された論文の中で、バナナタイムというのが紹介されています。バナナタイムとは、忙しい仕事の合間にちょっとしたブレイクを入れることによって気分転換を図り、リフレッシュしたことで仕事の効率があがること、と定義されているそうです。(出典:https://velvet.ocnk.net/product-group/25)
わんちゃんと一緒に文字通りのバナナタイムを満喫してリフレッシュし、日々楽しく元気に過ごしていきたいですね!
●ライター:ハイジ・ハニーメロン
ペット栄養管理士の資格を保有
●編集:うしすけチーム