屈指の人気観光地ヴェネチアの抱える悩み
世界遺産には、10個の登録基準というものがありまして、登録されるためには、最低でも一つの基準クリアが必要。
詳しい内容はここでは省略させてもらいますが、文化遺産の登録基準は1~6、自然遺産は7~10、複合遺産は文化遺産と自然遺産の両方の登録基準クリアが必要。
世界遺産検定受験の時、この登録基準を覚えるのがなかなか大変で😖💦
でも、自分が受験したときは、この世界遺産の登録基準はどれでしょうみたいな問題もありました😩
受験予定の人はある程度頭に入れておいた方がいいかも。
話がそれました🙏
今回は「ヴェネチアとその潟」についてのお話。
この遺産は、文化遺産の1~6の全ての登録基準を満たしている遺産。
別に数が多ければ良いと言うわけではありませんが、やっぱりすごい😲
個人的に「The 世界遺産」って感じです🏆
この「The 世界遺産」の街は、観光としてもとても人気の街。世界中から人がやって来ます。
でも、あまりに人気がありすぎるのもまた悩みの種。
1966年 大規模なアクアアルタと呼ばれる高潮がヴェネチアを襲います。
以来、ヴェネチアは毎年のように高潮が繰り返されることに。
かつてヴェネチア共和国時代には、潟に悪影響を与えるような大規模な土地開発は禁止。
水と共に生き、水の流れの仕組みを守っていくことの重要性を熟知していた昔の人。
しかし、19世紀になり、環境より近代化を重視。
地下水の汲み上みあげ、埋め立て、運河の拡張。
急激に進んだ近代化が 大洪水を引き起こした原因に。
サンマルコ広場周辺は海抜が低いので、特に被害が大きい😢
このままでは街が沈みかねないところ😱
さすがに 1970年代に入って、深刻な地盤沈下に対応のため、地下水の汲み上げはストップ。
ひとまず 沈没は免れることに😌
それでも、毎年9月~4月の高潮の時期には、パッサレッラと呼ばれる台を市内各所に設置。
もはや 風物詩のようだとか。
水の悩み以上に、住民にとっての悩みはオーバーツーリズム(観光被害)
観光は市の大きな財源。その一方で、人混みや物価高を引き起こし、住民が住みづらくなるという悩ましい現象に。
年々テーマパーク化してくるヴェネチア。
住民は家賃が高騰した街の中には住み続けられなくなり、どんどん郊外へ追いやられる状況へ。
地元住民の中には、観光客にあまり来てほしくない人も少なくはないそう。
市は街の魅力をこれ以上失わないように、文化政策に力をいれてきてるということです。
市民の生活を守りながら、街の景観も保っていくのは簡単なことではありません。
けれど願わくば、ヴェネチアの貴重な景観が、200年後も300年後もそのまま残りますように🤲