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大慈大悲を黄金で光らせる / 高木角恋坊 【著作権のおわった柳人の句をよもう!】

大慈大悲を黄金で光らせる

高木角恋坊(1876-1937)


目に見えて風刺。だけど、この表現は中々思いつかない。

「地獄の沙汰も金次第」よりも、俄然強力なインパクト。この句は、一度読んだらもう忘れられない。

神様にワイロを贈り
天国へのパスポートを
ねだるなんて本気なのか?

『青空』(THE BLUE HEARTS) 作詞作曲:真島昌利

と、歌うブルーハーツまで浮かんでくる。




“大慈大悲”は、仏教用語。

しかも、よりによってこれは、出家信者(上座部仏教)と在家信者(大乗仏教)との双方を、分け隔てなく救おうした経典『法華義疏(ほっけぎしょ)』において説かれた言葉なのである。「みんな平等に救ってもらえるんだ」という、まさに衆生のための言葉。

それをまさか、こともあろうに“黄金で光らせる”…とは!!

まあたしかに、“黄金”は別に「金品」や「資産」「財産」のことではない…と言うことも勿論できるが、それにしたって「それを“黄金で光らせる”のはお前じゃねえだろ!」と突っ込みたくなる。

不遜。不敬。それゆえに豪傑!!!
光ってるどころじゃねえ。黄金に輝いてやがる!!!!!









…って思いつつ、もしかしてシンプルに仏像のことを詠んでるだけだったりする?



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