![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/162548927/rectangle_large_type_2_770a2a34b9c9d45e8453d8c7fc944977.jpeg?width=1200)
大慈大悲を黄金で光らせる / 高木角恋坊 【著作権のおわった柳人の句をよもう!】
大慈大悲を黄金で光らせる
目に見えて風刺。だけど、この表現は中々思いつかない。
「地獄の沙汰も金次第」よりも、俄然強力なインパクト。この句は、一度読んだらもう忘れられない。
神様にワイロを贈り
天国へのパスポートを
ねだるなんて本気なのか?
と、歌うブルーハーツまで浮かんでくる。
“大慈大悲”は、仏教用語。
しかも、よりによってこれは、出家信者(上座部仏教)と在家信者(大乗仏教)との双方を、分け隔てなく救おうした経典『法華義疏(ほっけぎしょ)』において説かれた言葉なのである。「みんな平等に救ってもらえるんだ」という、まさに衆生のための言葉。
それをまさか、こともあろうに“黄金で光らせる”…とは!!
まあたしかに、“黄金”は別に「金品」や「資産」「財産」のことではない…と言うことも勿論できるが、それにしたって「それを“黄金で光らせる”のはお前じゃねえだろ!」と突っ込みたくなる。
不遜。不敬。それゆえに豪傑!!!
光ってるどころじゃねえ。黄金に輝いてやがる!!!!!
…って思いつつ、もしかしてシンプルに仏像のことを詠んでるだけだったりする?