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シッツ・クリーク|Netflix海外ドラマできるだけネタバレしないレビュー
はじめの方は低予算ドラマってかんじだったのに、めっちゃ綺麗に終わったなぁと思ったら、エミー賞受賞しまくりの人気作品だった。
というか、シーズン1は奥行きそんなにないんだけど、なんかシーズン追うごとにがっつり奥行きがでてきて、キャラクターがきっちり成長する作品だななんて思ってて、最終回あとのシーズン6の撮影ドキュメンタリー見たら、これ、お父さん(ジョニー)役とバイな息子デヴィット役と、登場人物が集まるレストランのウェイトレスのトワイラ役が、親子・兄妹でデヴィット役のダン・レヴィが脚本・プロデューサーなのね。
ドキュメンタリーを見てると惜しまれつつも最終回にする!って自分たちで決めたっぽく、だからめっちゃ綺麗に終わってるのかと思った。
割と打ち切りが多い長期ドラマも漫画もストンと落ちるような綺麗な終わり方をしてるものって少なくて、最後にどうなったかはネタバレになるから書かないけど、そうにしからならないすごく良い終わり方をしていた。
1話20分程度のシットコムなのかな?ってかんじの作品で、地味であるのは否定できないけどハマる人にはハマると思う。
というかキャスティングもいいんだけど、一発目はオーディションをしているものの、その後は当て書きっぽいストーリー展開だからあの雰囲気なんじゃないかとなんか最後のドキュメンタリーをみて思ったよw
宇佐兎三のお気に入りはスティービーなんだけど、スティービーの女優さんってインタビューのときも普通にスティービー。
ネタバレ極力なしのおおまかな話
事業に成功したお父さんジョニー、その妻の昔一発当てたけど今は特に仕事が無い女優モイラ、そして息子のデヴィットと娘のアレクシスの4人家族が主人公。元々お金持ちだったところから貧乏になってしまい、唯一残された資産である村シット・クリークで有無を言わせず生活することになった。
あてがわれたのは、ど田舎の古いモーテル。
早く、こんなところから抜け出したーーーーーい!ってなるわけだが?
という話。
結局のところ幸せって
特にはじめの方はお金持ちが貧乏になっちゃう話でお金が無い=不幸なんだけど。
割とよく言われてる、仲良し夫婦だけの世界、仲良し家族だけの家に篭った世界だと貧乏になりがちで、金持ちになりたかったらそれぞれに外にでてかなきゃいけないなんていうのがあるんだけど。
それを逆からきっちり描かれてるなと思っていて。
元々は、ものすごくお金持ちだったけど、みんながバラバラでそれぞれが家族がバラバラだったことに対する過去の寂しさに対する愚痴がパラパラ出てくるのよ。
一方、ドラマの中の話がはじまった時点ではせいぜい2K程度のモーテルの1室に4人で住むことになって物語登場時点30手前の娘と息子もツインの部屋に住むことになってプライバシーなんてない。
これってゼロレベルの貧乏の描写としては確かにパーフェクトなんじゃないかと思った。
普段netflixで見てる映画は宇佐兎三が選んでるわけじゃ無いもののなんかお金にまつわる話が中心になっているドラマを立て続けにみてて。
億万長者だけど満足できない系ビリオンズと、ずっとお金に対して頭が悪いまま終わるブレイキングバッド。
これも考えてみれば、ビリオンズは家族での話も出てくるには出てくるんだけど、それぞれが家庭以外の戦場で戦ってる方がメインで描かれてるんだよね。
一方、ブレイキングバッドは家族のウエイトがものすごく大きい。
で、シッツ・クリークもはじめはいやでもモーテルに居るしかないから、家族だけの世界からはじまるんだけど(シーズン1がちょっとダルイのはそのあたりもある)、次第に人間関係が広がるに従って家族それぞれに人間関係ができつつ登場人物もどんどん成長して家にいる時間がだんだん減ってって、ちょうどいいバランスになったところで終わってるからストンと綺麗に落ちたエンディングになってる。
ハッピーエンドなのはネタバレしちゃったけど、まぁ冒頭からいくらなんでもハッピーエンドだろって思うようなコメディなのでwwwww
ただ、他のシットコムみたいに終わらせないという選択もできなくなかったと思う。
お金にまつわる幸せの答えってコレなんだろうなと、素直に思えた。
宇佐兎三的には不幸なことと、幸せじゃないことは別だと思っていて、別に不幸じゃなかったら幸せじゃなくてもいいんじゃね?くらいに思ってるのよ。
同じくらいの感じで、貧乏なこととお金持ちなことも別で、食うに困るほどの貧乏じゃなけばお金持ちである必要があるのかなと思ってて。
アメリカ(シッツクリークは製作陣カナダなのでもしかしたらカナダなのかもだけど常に会話に出てくる大都市はアメリカなのでおおまかなところでアメリカw)のドラマにおける家って、生活レベルの象徴だと思うんだけど。
億万長者でトロフィーのような家に住むビリオンズの登場人物って、基本全員賢いから瞬間風速的な不幸はあれど、恒常的な不幸にはならないものの幸せにはならない登場人物しかいないんだよね。とはいえ、身の丈に合わない生活を維持しようとしたブレイキングバッドは不幸でしかなくて、それに比べたら100万倍マシなんだけど。
シッツクリークは、不幸なところから不幸じゃなくなるギリギリあたりが一番面白くて、幸せになったから終わったとも言える。
で、不幸の象徴がボロいモーテルだったわけなんだけど、不幸か不幸じゃ無いかはお金が関係するけれど、幸せか幸せじゃ無いかはお金とは別のベクトルの話でなんならお金は関係ないってあたりをがっつり認識させられたと思ってて。
たぶん宇佐兎三がこのところずーーっと考えてることがあと数年で引っ越すって思ってこの家に住んでるから、次の家どうしようかな(今は相場的に高いと思ってるからみてるだけ)なこともあるんだけど、今の相場観的にそんな額をその家に払うの?っていうのも目下の疑問で、ドラマ見てても家ばっかり目がいっちゃってるんだけど。
めちゃくちゃ良い家に住んだからって「幸せ」になれるかなんてわからんから、「ギリギリ不幸だと思わない家と生活水準」がコスパが良いんだろうなってこれ見てがっつり思ったのよ。
そこに合わせると、気持ちも金銭的にも楽に生活できる。
まぁあのモーテルにずっと住むのは…宇佐兎三もちょっとやだなと思う(笑)
そして、他のスパイスは、人間関係で楽しさだったり幸せを感じるにはこっちの方が重要だよね。
そんなことを感じれる作品だったななんて思うので、ぜひ見てみてはいかがでしょうか。
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