読書記録㉘「おいしいごはんが食べられますように」
高瀬隼子著
おいしいごはんが食べられますように
芥川賞受賞作。
キャッチコピーは”心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説”。
最近ハマってるShareLoungeでお酒を飲みながら何となく読んでみたら、なかなか刺さる本だった。
芦川が特に印象的で、私も押尾と同じような嫌な感情を、身近にいる芦川のような人間に感じることがあるので、まさに「ざわざわ」した気持ちで読んだ。
芦川は悪い人じゃない、それどころか良い人だ。だからこそ、そんな「良い人」に汚い感情を抱く自分に自己嫌悪する。そういう人間のままならなさを上手く表現している。
「恋愛小説」の部分はイマイチだったけど(二谷に共感できなすぎ)仕事をしている人なら、ざわざわすること間違いなし。大きな事件やどんでん返しもないけれど、あまりにも自分に近いところにある小説だった。
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