国指定難病”重症筋無力症”と宣告されるまで〜他人にしんどさは伝わらない〜
私は数年前に国指定難病”重症筋無力症”と診断されました。
しかし症状が出始めてから病名がわかるまでに約一年かかりました。
この記事では病名が発覚するまでの一年について実際の体験をお話します。
自分のしんどさは自分しかわからない。
だからこそ無理をせず自分を大事にしてほしい。
私の体験談が少しでも参考になれば幸いです。
国指定難病”重症筋無力症”とは
重症筋無力症は、手足を動かすと筋肉がすぐに疲れて、力が入らなくなる病気です。
全身の筋力が弱くなったり、疲れやすくなったりします。
また、まぶたが下がってくる眼瞼下垂(がんけんかすい)と、ものが二重に見える複視(ふくし)などの眼の症状を起こしやすい特徴があります。
詳しくは下記をご覧ください。
重症筋無力症(難病11)
病気が発覚する前の我が家は平和でした
当時、私は飲み屋さんで働いていたので昼夜逆転の生活を送っていました。
私は一人暮らしでしたが近所で妹も一人暮らしをしていたので妹とは頻繁に会っていました。
実家は隣の県で少し離れていましたが我が家は驚かれるほど仲良しなので頻繁に連絡を取り帰れる時は一瞬でも帰っていました。
風邪も引かないぐらい元気な女の子だった私が少しずつ・・・
1番初めの症状は疲れやすさから目に・・・
初めの症状は驚くほどの疲れやすさでした。
この病気は症状の一つとして普通の人以上に夕方にかけて疲れやすくなるそうです。
私は「最近しんどいな〜」や「身体重いな〜」とは思っていましたが単純に体力がなくなってきたと思っていました。
そんな時、ふと右のまぶたが下がってきて上げることが出来ませんでした。
目を動かそうと思っても目を開けることも閉じることも出来ず動かない。
しかし寝て起きると治っていて時間が立つとまたまぶたが下がる。
次第に物がダブって見えたり信号機が何重にも見えたりしていました。
その繰り返しで状況を妹に見てもらうと
(妹) え…なんかおかしくない?
(私) でも右目だけやし寝て起きたら治ってるねん!
(妹)疲れてるんやない?休んだら?病院行った方がいいよ?
という姉妹の会話をしたあと病院に行くことに。
総合病院に行くが検査すらしてもらえず精神科と・・・
後日、一つ目の病院に行くと症状を聞いたお医者様が一言。
(医者) これは精神科ですね!
(私) え?精神科ですか?私、全然病んでないしむしろ脳内花畑なので心は元気ですよ?
(医者) 精神科って聞くと不安になるかもしれませんがそんな深く考え込まなくても大丈夫ですよ!
と言われ「いや、そういう問題ではない・・・」と思った私は精神科を断り帰宅。
その後、目だけではなく口も動かなくなることが増えてきて違う病院も行きましたがどこも同じく「精神科行きましょう」の一言・・・。
もうええわ!!!!!!!!
となった私は4つの病院に行った結果、諦めて症状を放置してしまいました。
悪化していく症状に戸惑うがどうすればいいかわからず
症状を放置した結果、悪化していき顔だけではなく全身に症状が出始めたので私が実際に経験した症状の流れをご紹介します。
(※あくまで私個人の経験談です。症状や流れは人それぞれです。)
悪化していった症状の流れ
症状1・身体のだるさや疲れやすさ
寝起きはスキップ出来るぐらい身体が軽いのに時間が経つとどんどんダル重い感覚になり最終的には力が入らず動けなくなります。
症状2・まぶたが動かない
疲れてくると突然まぶたが下がり半目の状態になります。
目を開けることも閉じることも出来なくなり半目の私を見て周りは薬物を疑ったこともあります。
症状3・口が動かない
目の症状の後は必ず口も半開きで動かなくなります。
食べ物や飲み物も口の端からこぼれ落ちて飲み込みも失敗するようになってきます。
症状4・腕が上がらない
ここで初めて顔以外にも症状が出始めます。
腕を肩まで上げることすら不可能になります。
腕が動かず上げようとするとダル重い感覚で動きません。
症状5・足に力が入らない
歩いていると突然膝から崩れ落ちたり階段を登ろうとして片足を上げるともう片方の足が支えきれずそのまま階段から落ちます。
主な症状の流れは上記のような感じでした。
段階を踏んで少しずつ症状が増えていき気付けば全身に・・・。
誰にも伝わらない辛さに心が折れそうになりました
実家の家族や友達にも症状を伝えていましたがもちろん伝わりませんでした。
なぜなら会いに行く時は症状が出てなくて動ける時だからです。
目に見えた症状が出てなくてよく体調不良である熱や咳などの伝えやすい症状でもないためわかってもらえませんでした。
唯一、妹だけは実際に症状を見ていたので信じてくれて心配してくれてました。
そしてついに病名が判明!!!!!!
全身に出始めた症状は悪化する一方。
そんな私を見ていた妹がついに説得を始めます。
(妹) 身体大丈夫?さすがに絶対なんかおかしいし病院行って?
(私) えー・・・また精神科とか言われるし嫌や!私病んでないもん!
(妹) ほな日赤とか済生会と大きい病院行ってみて?
それでも精神科って言われるならもう病院行けって言わんから!
(私) 正直、精神科行けって言われるとなんか辛いんよね…
(妹) 自分の今の身体が普通じゃないことはわかってるやろ?お願いやし日赤か済生会行こう?
(妹) う〜ん・・・わかった。明日行ってくる。
こんな会話の流れで後日、日赤病院に行きました。
また精神系かもと言われましたが今までのお医者様と違ったのが検査をさせてほしいと言われたことでした。
今までの病院は全て検査すらせずに精神科と言われていました。
日赤病院ではいろんな検査をしましたが原因がわからず主治医の先生は3日後にまた来てほしいと言いました。
諦めない主治医の先生。
初めて自分の症状と向き合ってくれる主治医の先生を見てすごく救われました。
それから何度か診察に行きいろんな検査をして4回目ぐらいの診察の際にやっと病名が判明しました。
初めて症状が出てから約一年後のことでした。
周りの声は気にせずしんどいと思ったら休みましょう
まず初めに伝えたいのが自分の身体は自分にしかわからないということです。
しんどいと伝えても痛いと伝えても感覚や度合いは他人には伝わりません。
だからこそ自分がしんどい痛いと思った時は自分で判断して無理せず病院などに行ってほしいです。
私の場合は妹に説得されて病院に行きましたが今となれば諦めなかった妹と主治医の先生に感謝しています。
しんどい日が続けば周りも慣れてきて大袈裟と思われることがあります。
でも本人がしんどいと思えばそれは確実にしんどいんです!
だから周りの反応を気にせず病院に行き療養しましょう。
あなたの身体はあなたにしかわかりません。
周りは救ってもくれません。
だからこそ無理せず自分を大事にしてほしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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