
新しい生き方である『生き直す』とは何か。
マガジン生きづらさからの逃走【有料】では、私がこれまでの経験で得た人生訓やどういった行動をしていけばいいかの指針を書いていきます。
その中で一つ大きなテーマとして『生き直す』というものがあります。
読んでいただきたい層は別記事で詳しく書いていきたいと思いますが、一口で言うなれば、一般的な価値観で競争社会の中生活を送ることによって人によっては精神疾患を患うなど疲れてしまいこの先どのように生きていけばいいのか分からず不安を抱える毎日を送られている方です。
私も過去に良い学校を卒業して良い就職先に勤め良い家庭を築くことが幸せだと疑いもなく過ごしてきて、激務にも耐えてきましたが、ある日プツンと糸が切れた操り人形のように一歩も動けなくなってしまいました。
医者から強制的に休むことを余儀なくされ、ある程度回復してからというもの再び競争社会の中で生きていく自信がなくどう生きていけばよいか彷徨っていました。
そこから抜け出すために実践してきたことや学んできたことの結晶が『生き直す』というものです。
『生き直す』の概略としては:
1.既存の価値観からの意識的な離脱
2.自分らしさの再定義と実践
3.持続可能な生活設計
となります。
では、なぜいま『生き直す』という考え方が必要なのかについて私見を書いていきます。
1. はじめに
今でこそ価値観の多様性を教育に取り入れられ始めてはいますが、今働いている社会人の多くは競争社会の中で生き抜く術を教え込まれながら教育機関を卒業してきたと思います。その一般的な価値観のもと競争社会の中で生きていくことには「生きづらさ」を感じる人も少なくはないと思います。競争社会の中で疲れ果て、精神を病み、時に挫折を経験する。しかし、そんな経験こそが、新しい生き方を見つけるための貴重な機会となるかもしれません。
本記事では、従来の価値観から離れ、自分らしい幸せを追求する「生き直す」という生き方について考えていきます。社会の求める成功像にとらわれず、本当の意味での充実した人生を送るためのヒントを提供します。
2. 一般的な成功とその限界
2-1一般的な成功像とその限界
世の中の一般的な価値観での成功者と呼ばれる人は、競争社会の中で勝ち抜き名誉ある職業やリーダーシップを持つ立場にいる社会的地位を築き、十分な資産を形成して経済的な不安などはなく、多くの人から支持されて影響力のある人が挙げられます。
また、こういった人物に成れるようなノウハウが溢れておりそれを実践している人も多く見受けられます。「一目置かれるコミュニケーション術」や「頼られる上司部下の関係の構築方法」などの仕事術を教えてくれる書籍も多く売れていますし、「SNSで◯ヶ月でフォロワー◯万人」や「これを実践するだけで1ヶ月◯万円稼げる副業」といった売り文句もよく見かけるようになりました。
これらは、一般的な価値観の中で競争社会で勝ち抜きやすいノウハウだと思います。
私は決してこれらの考え方を否定するものではなく、そういった競争社会で切磋琢磨していただくことで、よりより社会になっていくと思いますし日本を元気にしてくれると思っていますので、どんどんやって欲しいとも思っています。(人を騙したり弱者から搾取するようなノウハウは論外ね)
しかし、こういった成功者になれるのは一握りの人だけだし、上昇志向を保ちつつ競争社会の中で生きていくことできない人もたくさん居るという限界があります。
2-2社会的課題
この一般的な価値観での「成功」を追い求めることで、多くの人々が問題に直面しています。
例えば、過度な競争による心身の疲弊や長時間労働によるバーンアウト、更には人と関わる時間が減ることにより地域との関係が希薄化したり、仕事中心になってしまい本来の自分を見失う喪失感などが考えられます。
競争社会から取り残された人や、幸せを追い求めるはずが幸せがなんだったのか見失ってしまった人はどうなるのでしょうか。
私の周囲では、精神疾患に患ってしまった人は休職しその後ある程度回復してくると出世を諦めて細々とやむなしで働き続けている人が多いように感じます。休職のまま離職してしまいその後再就職が難しく生活保護や障害年金に頼らざるを得ない人も多いと思います。
精神疾患を診断される人が増えているということはこのような状況の人が増えていくことが予想できます。
3. 「生き直す」とは何か
しかし、そんな中新しい生き方を求めて活動されている方も多く見かけるようになってきました。私もその一人で今回紹介する「生き直す」という考えも新しい生き方の一つだと言えます。
「生き直す」とは、社会の定める成功の基準から離れ、自分の価値観を大切にしながら幸福を追求する生き方です。それは単なる逃避ではなく、自分らしい価値観を再発見し、それに基づいて生きるための積極的な選択です。
従来の生き方との大きな違いは、以下の点にあります:
他者との比較ではなく、自分自身との対話を重視
数値的な成功よりも、心の充実を優先することが成功
社会の価値観ではなく、自分の基準で自身を評価
量的な豊かさではなく、質的な豊かさを追求する
4. 生き直すに至るきっかけ
多くの場合、「生き直す」決断は、挫折や大難などの人生における大きな転機から始まります。
例えば、以下のような例もあります。
Aさん(30代女性、元広告代理店勤務)
高学歴で大手広告代理店に入社したものの、激務や過度な競争により心身を壊し、退職。その後、田舎暮らしに憧れ、移住を決意。現在は地元の農家と協力して無農薬野菜の直売所を運営している。無農薬野菜の販売には地域と連携して話題性を取り入れるなど過去の経験を活かしながら自分らしい道を歩んでいる。
過去のAさんであれば都会において裕福な家庭を築くことが幸せだと思っていたが、野菜作りを経験することで物質的でない豊かさを感じている。
Bさん(40代男性、元ITエンジニア)
システムエンジニアとして長時間労働を続けた結果、燃え尽き症候群に。無職期間を経て、子どもの頃から好きだったものづくりに挑戦することを決意し、 3Dプリンタを活用したクラフト商品(フィギュアやアクセサリー)をオンラインで販売。ファンとの交流も仕事の一部とし、充実感を得ている。また自宅もDIYを駆使して趣味を活かせる作業スペースを作るなど、新しい人生を歩んでいる。物販をする際にECサイトなどを手掛けシステムエンジニアとしての経験も活かしている。
システムエンジニア時のBさんは家族以外の人との交流も少なく、同僚ともあまり話さなかったが、現在はファンとのふれあいなどで人と交流することに喜びを見いだせるようになった。
5. 生き直すための実践ステップ
ここから先は
¥ 200
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?