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「日本SFの臨界点」やっぱり面白いから読もう
今、「日本SFの臨界点」なる本を読んでます。
怪奇編、恋愛編があるんですが、僕の読んでいるのは怪奇編。まだ序盤ですが、面白い。
SF作品って、今やあちらこちらにあるじゃないですか。映画やドラマ、アニメ。サイエンスフィクションと言いながらも、どちらかというと、IFの世界観の物語、という感じが強いですよね。
この作品も御多分に漏れず、そんな感じの物語がいっぱい。
僕の好きな物語って、「あ、これつくった人頭おかしいな」って興奮できるかどうかが基準になっているんです。
一つのことを深くまで考えぬいていることへの恐れとか、完全にこの人じゃないと考えつかないなってこと、どこまでこだわってるの?っていうオドロキとかがあると、一気に引き込まれる。
そんなのが作品の中からにじみ出ているのが大好きなんですよね。(多分自分だとできないから)
という訳で「ふつうの人じゃ考えつかないような設定の物語」である前提のSFというジャンルそのものが大好きなんですよ。
そのSF作品の名作を集めた本、それが「日本SFの臨界点」という本なわけですね。
で、やっぱり面白い。急な話の展開や唐突な設定。いわゆるエログロナンセンスなものまで、日本のSF作家が紡いできた物語がたくさん載っている。
編者の詳しい解説なども載っているのもいいが、作品自体も20ページくらいの短編が多く、読みやすい。一つの話が終わる度に文体、世界観、構成が大きく変わり、癖の強い作家たちのアンソロジーとしても、かなり楽しめる。
正直SF作家なんて星新一しか知りません、って人も、きっと楽しめると思う。SFって嫌い、って人には楽しめないと思うけど、そうだからこそ好きな人にはたまらないと思う。空想話、IFの世界観、そこからあふれる作家性の匂いが大好物な人は、この強烈な臭気、ぜひ味わってほしい。
というか、空想話が好きって人には絶対面白い。すごくいま、ぜいたくなものに包まれている感覚がありますよ。今の生活が。まだまだ、珠玉の頭のいかれたお話が待っているので。
みなさんも、ぜひ。
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