待ち望まれた子ども
先輩パートさんに、2人目のお孫さんが誕生した。
近々生まれるので、そのときは仕事をお休みするからと事前に言われていて、私は先輩パートさんの職場の同僚に過ぎないのに、その赤ちゃんが生まれてくる予定日を知っていたり、誕生日を知っていたりする。
みんなにいつかいつかと（いろんな意味で）待ち望まれて、心配されて生まれてきた子。
無事生まれてこられた様子で、本当によかった。
こんな見も知らぬところで、
予定日はいつ？
いつ生まれたか知ってる？
よかったねぇ。
と言ってもらえる、その子の人生に幸多かれと思う。
私は自分が生まれる時のことや、生まれた前後の周りの反応やを、当然のように知らない。
きょうだいが生まれた時については、私は親戚をたらい回しにされた記憶しかない。
時々、家に帰ってくると、ひどく不機嫌な父上がいて、どの部屋の入り口にもずらりと生乾きの洗濯物がぶら下がっていた。
きょうだいの誕生を、みんなが祝福している雰囲気は、実際にはあったのかもしれないけど、私は感じたことがなかった。
というか、自分の身に起こっていることで精一杯だったのかもしれない。
私という厄介者が回されてきて、メンドクセという空気が、どこでも満ち満ちていた。
私は小さすぎて、赤ちゃんが生まれる、自分が姉になる、という意味がよく分かっていなかった。
ただあちこちで、冷遇され続けるこの状況が、たまらなくつらかった。
はやくお母さんに帰ってきてほしかった。家に帰りたかった。
ちゃんと理解したあとは、赤ちゃんが生まれるとはすごいことだと分かった。でも、きょうだいが生まれて以降、ずっと自分には縁のないことなので、赤ちゃん誕生はおめでたいなと思って終わり。
先輩パートさんのお孫さんの誕生は、いつもどこでも、よかったねよかったねと言ってもらえている。
先輩パートさん自身はお休みしていて、その場にいないのだけど。
たぶん仕事に復帰されたら、お祝いの嵐だろう。
こんなふうに歓迎されて、待ち望まれて生まれてくる子って本当にいるのらしい。
お休み期間中、先輩パートさんは、1人目のお孫さんの日中のお守りをしているらしいのだが、初日のラインで「もう無理」とおっしゃっていた。
2歳男児の体力は半端ないのだって。
みんなに喜びをもたらす新しい命。
よかったなぁ。
幸せに生きるんだよ。
【今日の英作文】
私はこのイラストレーターの作品が大好きで、新しいカレンダーを毎年買っています。
I'm fond of this illustrator's works, so I buy her new calendar every year.
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