電話が苦しい
両親とは離れて暮らしている。
母はいわゆる子離れというのが、多分できていない人。離れて暮らしているのに、しょっちゅう気ままに電話をかけてきて、喋りたいだけ喋って、ほぼ一方的に切る。仕事帰りの車で暇だからかけた、とか、声が聞きたかったからかけた、とか。
要するに、特に用事はない。
電話の前は、ひっきりなしのメールだった。スタンプ(「こんにちは」「元気?」「ちらっ」とか)を多用したメール。こんにちはでも、元気でも、ちらっとご機嫌うかがいしたい気持ちでもない時、返事が遅れた。
私のメールへの反応が遅いとわかると、電話に変わった。
「父上が私(母)より先に帰宅しているのに、ソファで貧乏ゆすりして、ご飯待ってる」とか、「『ご飯これしかないの?』って言う」とか、「『これ食べちゃおう』って言って、明日の夕飯分も食べちゃう」とか。
本当に特段の用事はない。
私も気持ちに余裕があったり、母の話に、そうだねそうだねって言える時はいいのだ。でも、先週の40分長い勤務の日以来、疲れが取れず、あまり体調が良くない日が続いている今、母の電話がとても苦痛。
電話で自分の時間が削り取られ、寝る前にやらねばならないことが電話の分後ろに押し、就寝時間が遅くなる。
体調管理のために、寝る時間は死守しなければならないので、後ろに押せば押すほど、寝る時間も遅くなって、体調にも響く。
母の話を聞くのが、というより、疲れてくると、誰の声も、誰の顔も、誰からのメールも何もかもが、苦痛になる。判断を迫られるのが苦痛になってくる。
自分がどうしたいかの判断も、だんだんできなくなってくる。気持ちは疲れ果てていて、シャットアウトしなきゃならない時も、それが判断できなくなる。
流されるまま電話をとり、疲弊していく。
母に電話しないでと、言えたらいいけど、うまく伝えないといけないような気がして、そのままずばりを言ったことはない。
母は私が病気であることも、体力がないことも、就寝時間が決まっていることも、寝ないと体調を崩していくことも知っている。
でも、電話とそのことがリンクすることはあまりないようだ。
電話が鳴るんじゃないかと、毎晩のように脅える。疲れていると自分で分かっているうちに、疲れ果てて思考停止になる前に、電話しないでと言わなきゃいけない。
深呼吸。
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