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仕事を盗んで覚えるということ

「学ぶ=真似ぶ」という言葉があるように、
学びとは基本的に、他人をよく観察し、真似をしながら自分のものに吸収する過程で行われます。

特に職場は学校とは違い、教える専門の人間がいないので、
「いかに自分が主体的に学んでいけるか?」
によって、成長度合いに大きな差が生まれます。

一方で、上司に「盗んで覚えろ!」と言われることはあっても、
具体的に「仕事はこうやって見て盗むんだよ」とは誰にも教えてもらえないところが辛いところ。

そんな環境の中、仕事を盗んで覚える上で気をつけているポイントをしたためたいと思います。

それは「いかに相手の視座で考えられるどうか。」

すなわち、技術を見て盗もうとしている相手に対して、「自分が今この人の立場ならどう振る舞うだろうか?」という仮説を立てることです。

例えば、腕の立つ先輩が会議や商談の進行をしているならば、
「脳内で自分が進行役になったらどう進めていくか?」
を考えながら会議に参加する。みたいな具合。(もちろん本来の自分の役割はこなしつつ)

そうして立てた仮説を基に、相手の言動を深く観察することで、相手と自分との考え方や行動の差を浮き彫りにしていきます。

その差を認識し、
・なぜその差が生まれたのか?
・どう埋めていくのか?
というすり合わせをして初めて、自分の知見として吸収する(見て盗む)ことができます。

仕事を見て盗むのが苦手な人は、
相手のセリフや立ち振る舞いなど、見たものをそのままパクってしまいがちです。

ただパクるだけでは、どうしても表面上のインプットに終わってしまい、少しでも状況が変わった時に応用が利かないという罠があります。

仕事を見て盗む上では、
HowやWhatといった方法論ではなく、あくまでもWhyから始める思考が大切ということですね。

古い有名な言葉として、
「人間は他人の経験を利用するという特殊な能力を持った動物である」

「愚者は自らの経験に学び,賢者は他人の経験から学ぶ」
というものがあるように、

人間は、他者の経験を自身の経験に置き換えて認識することができるので、楽して学びたいのであればこの能力を利用しない手はありません。

日々の仕事の中で、見て盗むチャンスは宝石のように溢れています。
・マネジャーの事業の進め方
・高成績の営業マンの商談トーク
・周囲からの信頼の厚いアシスタントの気の回し方
・上司の1on1での接し方など
などなど。

そんなチャンスの中、相手の視座に立って考え、「いつでも相手の立場になれる状況」を作っておくことで、
常に自分の仕事のやり方をブラッシュアップするきっかけになります。

自分1人で学ぼうとすると効率は悪く、成長も早いうちに頭打ちです。

こんな感じで、どんどん人に頼りながら、仕事を見て盗む精神を大切にしたいものです。

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