#61 非効率だった新人時代の仕事の進め方
僕が社会人1年目の新人時代の仕事の進め方を振り返ってみると、随分と生産性の低いことばかりしていたものだなあと思います。
恥ずかしながら、反面教師としてまとめてみたいなと思います。
全ての仕事を平等に頑張ろうとする。
目の前の仕事を平等に頑張ろうとしてしまうのは、新人時代のあるあるかと思います。
しかし、パレートの法則という言葉もある通り、仕事の成果の8割は、仕事全体の2割から生まれています。
この法則を無視し、すぐに終わるような大して重要でもない仕事(メールの返信、同僚との雑談)に時間を割きすぎて、
すぐには終わらない重要な仕事(営業戦略の策定、売上分析)に手を付けられないでいると、思うように成果が出ない状況に陥ってしまいます。
特に、データの取りまとめなどの事務作業的な仕事を担当された際は、
上司からレクチャーされたやり方を、正しい方法だと疑わず、言われたままにこなしてしまっていました。
思考停止での仕事の進め方の典型で、非生産的な職場の温床になります。
今では、「もっと効率的なやり方はないのか?」「かける時間に見合っている作業なのか?」「そもそもやる必要はないのでは?」
と、やらない理由を考えるよう気をつけていますが、
「言われた通りにこなさなければいけない」という呪縛からくる非効率は、新人だからこそ陥りがちな罠だなあと感じます。
「やった方がいいこと」を全てやっていては、時間はいくらあっても足りません。まずはやらないことを決め、重要な仕事から取り掛かることで、上手に緩急をつけることが、業務改善の第一歩となります。
「より効率的に仕事をするための時間」の確保をしない。
生産性を高めることを本気で考えると、そのためのクリエイティブな時間を確保する必要性に気がつきます。
<例>
・これまでの自分の業務の生産性を評価し、改善策を検討する。
・「やる必要のない仕事をしていないか?」を考え、やらないと決める。
・より高い成果を楽に出す方法を、書籍、研修、他者への相談等で学ぶ。
・自動化のできるExcelマクロを組む、プレゼン資料やメールのテンプレを作るなどの効率化ツールの作成する。
・ショートカットキー覚える、タイピング練習をするなどの基礎トレーニングをする。
しかし、仕事に追われていた僕は、
「そんな時間を確保する暇があるのなら、目の前の仕事を片付けたい」という本末転倒な思考に陥ってしまい、効率を上げる機会を自分自身で奪ってしまっていました。
目の前の仕事はとりあえず脇に置いておいて、
自分の仕事のやり方に疑いの目を持ち、「クリエイティブな時間を確保する!」という強い意思を持てなければ、
一生非効率な仕事を続け、自身のノロマさに対する不満や自己嫌悪を募らせ続けることになっていたと思います。
体調や集中力を考慮した業務設計をしない。
僕個人の特性として、1日を通して長時間1つの仕事に集中することは不可能であるという問題があります。
集中力の切れた深夜に知識労働をする以上に生産性の低い時間はありません。
しかし、がむしゃらに頑張ることでしか解決策を知らなかった僕は、
自分の体調や集中力にお構いなしに、長い時間をかけることで問題を解決しようとしてしまっていました。これでは長時間労働は避けられません。
集中力の必要な仕事を朝イチに集中させ、午後は適度にサボりながら、流しで仕事をするようになってからは、結果的にトータルの労働時間も削減することができました。
一貫して、非効率さの根本にあるのは、
「自分の時間や体力を犠牲することでしか、成果の出し方を知らなかった」ことに尽きるかと思います。
体力や時間に恵まれた若いうちは特に、自己犠牲で解決を図ろうとしがちですが、それでは長続きはしませんし、
部下や後輩へ指導する際も、同様の無理をさせることしか教えられない残念な上司になります。
楽な方法を常に模索し続けるというのは、大人としての条件の1つでもあるんじゃないかと、過去の自分を思い出し感じる今日この頃でした。