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思い出

写真を撮って、データをUSBに移し終えた時、「あ、終わったんだな」と思った。
まだ地面に着地できていなかった気持ちが、少し重めの重石で着地させられたような。

夢がするりと手から抜け落ちていくような感覚が、いつもある。

見返していても、それはもう終わったことで、すべてが「思い出」。
焦りと楽しかった記憶が一緒にやって来てごっちゃになるこの感覚、案外嫌いじゃない。

沢山の思い出を作ることができて、その記憶は確かに自分の中にある。
それで充分。それ以上は求めない。


ファインダーを覗いた先に見えた世界を切り取った何十枚もの写真たち。
その一枚一枚、撮った瞬間を思い出すことができる。
デジカメやスマホとは違う、「撮った」という感覚がすごく好きで、この夏休みに趣味がまた一つ増えた。
これも、「思い出」。

思い出が一つ一つ折り重なった先には何があるんだろう。
すごくわくわくする。

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