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不動産業界の事も、プロダクトの事も分からない、大企業出身の僕が、転職3ヶ月でゼロから新規プロダクトサービスの立ち上げリーダーをやった話

タイトルを書いてみて改めて、自分でも震える。振り返ってみても、なんてことだ・・・と思う。

ツクルバ度量ありすぎ人不足すぎじゃない?という感謝愚痴を今となってはしたくなるくらいだが、「ベンチャーはこういうもの」という界隈の都合の良すぎる共同幻想論を信じ込まされ、ついにリリースまでこれたウルカモを皆さまどうそ宜しくお願いします
(ということで、併せて人材も積極採用中です!)

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さて、同じようにスタートアップにいって0→1とかやってみたいな!と思う方も結構、多いのではないでしょうか。
でも、プロダクト?デザイン?とかとか良く分からないし、何ならマーケだってやったことない、不動産業界の経験?ない。いや、マジで何ができるんだオレ。(書いてて落ち込んできた)

これを書いている私、黒田は今年で31歳。
商社→コンサルとコテコテのビジネス畑出身。ただ海外行ってみたいな~、経営戦略とかやってみたいな~というふわふわイズムで動いてたら、そんな人生になってしまった。
でも時代はプロダクトレッドグロースを中心とした各専門職の時代。
総合職という謎のゼネラルリスト職種で生きてきてしまった自分も、もう30代突入。
どうする?どーすんの?オレ?どーすんのよ!!!というオダジョーの懐かしい声と共に、お洒落な不動産好き~という結局ふわふわイズムでツクルバに入社。
(当然、このふわふわイズムは入社3ヶ月で、バキバキにぶち壊されることになる)

ウルカモのリリースを迎え、そんな私がどうやってゼロから新しいプロダクトのプロジェクトをリードし、リリースに至ったかをざっくばらんに書いてみたい。
結論、その気になる環境に飛び込んでやれば、何とかなる、その時に大事だなって思ったことが3つあるよという話です

そして、そんなウルカモを見てみてください、みんな楽しいからツクルバおいでよ、ウルカモを一緒にやりませんかというお話です。

はじまりは無茶ぶりから:責任感と熱意

「じゃあ、プロジェクトリーダーは黒田に任せます!」
今のウルカモを作り上げていくプロジェクトメンバーがZoom画面に写るのを前に、私の上長である山田がさらっと宣言したのは10月の頃。(山田note

その時の僕の心境は、一言で言うと「マジかよ」

もっと思い溢れるままに言うと、
「いや多少ね、プロダクトサービスというものに触れて、経験して、ちょっとしたら、一部のサービスのプロマネとかやれたら嬉しいな~とか、思ってたよ。思ってたけど、入社3ヶ月で全く新しいサービスを0→1でつくるプロジェクトを任されるのはさすがに想定していない。

でもなぜか僕は次の瞬間には「やるしかねぇ・・・」となっていた。

だってサラリーマンだもん、上司に言われたらやるっしょ。

っていうのは半分冗談で、0→1というのはどんな世界にいても、殆ど誰もやったことがない初体験なんだから、責任感と熱意で乗り切るしかない。その時々で方法論を選べば何とかなる。

ということで、ウルカモプロジェクトのリーダーとしての責務を負うことになるのでした。

全てが初体験、でも大事なことは3つだけ

とは言うものの、そもそもプロジェクトリーダーって何するんだ?

リリースは2月中頃というのは決定、作るプロダクトの原案は決まっている。
とりあえず決起会(呑み会)でもするか?というどうしようもない商社マン的発想しか思い浮かば無い。(そんな手も、あえなくコロナで封じられた)

ちなみにメンバーは、デザイナー、エンジニア、マーケティング、biz-devが各1名。(これに後からクリエイティブの方々が中途で合流)

とりあえず前に進めるしかない。それしか仕事はない。
ということで、Asanaで各メンバーと話してガントチャート作って、毎週定例を入れて進捗状況などをすり合わせしながら進めていく。

なんだ、ちゃんと目の前の仕事を進行管理しているだけで案外進むじゃないか〜。
と思っていた。

「黒田~ここの、画面AとBどっちがいいかな?」
「うーん、この間のユーザーはこんなこと言ってたから、Aいいんじゃないかな?」
「了解です~」

ん?

「黒田~ここの、マーケ施策AとBどっちがいいかな?」
「うーん、ターゲットってこんな人たちだったから、Bいいんじゃないかな?」
「了解です~」

え、これでマーケの方向性決まった?

「そうか、こういう役割なのか」と、震えた。

不動産も知らない、デザインもマーケのことも分からない、っていうかそもそも顧客像もまだわからない。とにかく考えて方向を言うしかない。言わないと、進まない。
「でも、とにかく、やるしかねぇ・・・」

こういうことを繰り返していくうちに、大体、大きく三つのことが大事だということが分かった。

①信頼すること
最初のころはこういうやり取りの中で、どこまでを自分が考えるか、責任なのか、がよく分からなくて怖かった。
だから素人ながらに一生懸命色んなことを考えすぎ(そして往々にして僕みたいなビジネス畑出身の人は、なぜかこういうことを深く考えがち)→疲れてキャパオーバーになりかけてた。
プロジェクトの中頃は、ほぼ毎晩、仕事の夢を見ていたくらい。

ある日、「画面の動きはこうしたらいいんじゃないか」とか「獲得はこんなことやるといいんじゃないか」とか疲れた顔でzoomに向かって喋っていた時に、

「そこから先は大丈夫なので、私に任せてください」と言われてはっとした
(多分、今思えばこの素人うるせー!のニュアンスも大分込みだったと思うが笑)

みんなその道のプロとして、やってきたんだ。
自分は別に一人で何かを作ろうとも、一人で責任を負っているわけでもないんだ。

そこからは少し引いて見えるようになった。そうすると議論や会話も
「こういう課題が想定されるけど、プロダクト上で解決できる方法ってありますか?」
「こういうターゲットだったら、どういうコンテンツがいいものですか?」
という課題提起に自然とシフトしていったと思う。そうすると、みんなからすごくいいアイデアが次々に出てくる、何より全員がプロジェクトのこと一生懸命考えるようになる

大事なのは、議論を通じて”頼る”ということをしっかりやること、そして課題提起(要求)を適切なタイミングとポイントで、しっかり出していくことだった。(後は”任せる”)
それはプロジェクト全体を見ている自分にしかできない仕事だったし、それこそが役割なんだと思う。

②課題や優先度をしっかり示すこと
そうすると今度は全体がよく見えるようになる。
MVPの時点で何が必要なのか、みなが向かうべき目標は何か、今何が一番大事なのか。
達成したいビジョンと目の前のリアリズムのバランスをしっかり取っていかないといけない。

戦略論の基礎である、「何をすべきかでなく、何をしないべきか」
このサービスにおける最上位のユーザー課題が何で、それに対して絶対に必要なもの(Must have)と、あったらいい物(nice to have)を考えていくこと。

往々にして、だれでも作り込みがちになってしまう。そうすると少ないリソースでやっていく新規プロジェクトでは、途端に前に進まなくなってしまう。

実は、ウルカモもごっそり機能削っています。
例えば、買いたい人がスキとか押しても、それを一覧で見れるページはありません。
「えー、そんな状態で出すとか、ツクルバのプロダクト、サービスに関する姿勢大丈夫?」
でも、それは山田が書いたnoteにある僕らの課題仮説、価値仮説を検証するために必ず必要な機能じゃない。

だから、それは削る。じゃないとリリースになんか間に合わないし、気づいたら永久に作り込むことになってしまう。
スキを押した物件にアクションがあるとメールで通知がきます。このサービスをご利用いただくユーザーに最初に提供する機能としては十分ではないか。そういう考え方です。

③「名前のない仕事」をやること
とはいっても、まあやることは本当に多い。特に間に落ちるボールというのは一杯ある。
利用規約も書いた、ユーザーに通知するメールの文案も考えた、何かよくわからないけど特許も申請した、初期ターゲットをある程度決める議論もした、社内説明資料も作った、初期インタビューしてメモに纏めてメンバーに共有したりもした、呑み会もやった。

誰かがカバーしなきゃいけない、「名前のない仕事」は実はすごく多い。
それは誰かがやらないきゃいけない。そして、みんなは専門領域の開発で忙しい。
だから、自分がやるしかない。

一応断っておくが、当然、利用規約なんて書いたことない。特許なんてもっとない。
もっと言うと、toC向け系のことなんて全くやったことないから、UXリサーチだって、ユーザーに送るメール一通書くのだってやったことない。呑み会だけは沢山ある。

毎回「え?もしかして、俺?」って思ってたけど、気づいたら「よし、俺か」ぐらいでやっていた。
こういう時、ゼネラリストは色んなことをやったことある経験や思考が結構活きるし、何となくですが楽しんでやっちゃうタイプのはず。まあ、何とかなるやろって思うし。
だから、色んな経験をして総合力という言葉はあながち間違いじゃないし、それが活きる場面っていうのは、どこにでも必ずあると思う。

これから

ということで、ウルカモはこんな形で出来上がりました。
色々ありましたが、企画からリリースまで4ヶ月足らずという超スピードリリースです。

私の古巣である商社で、よく言われていた言葉ですが「熱心な素人は、玄人に勝る」の精神は本当に大事だと思います。
誰も新しい事業の玄人なんて、いない(いてもそんな人は、世の中に数人しかいない)から、熱心な素人になるしかない。

最後に、こんな感じだけど、本当にこんな機会にめぐり合えて本当に感謝です。
そりゃあ、大変だった部分もあるけど、そんなこと以上に「凄く楽しい」

大人になって初めて、ただただ世の中の人々のことを考え、何が、どうしたら一番良いものを届けられるかしか考えない日々でした。

ちなみに、今これ書いてて気づいたけど、俺、プロジェクトメンバーで最年少でした。年齢とか関係ないし、関係なくできるフラットさにも感謝です。

長くなりましたが、まるでリリースで満足しているかのような書きっぷりですが、本当の勝負はこれから!
卵の殻を破りたての雛カモとして世に出ていって、すくすくと育っていってもらえるためにも、引き続き熱心な素人として頑張っていきたいと思います!
皆さんも是非、ウルカモに訪れて頂いて、一緒に育てていってもらえれば幸いです!

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