【短編小説】パラレルわールド
オープニング 「ねぇねぇ知ってる!?」
鼻息荒く、話しかけてきたメガネ。世間一般に言うキモオタだった。気持ち悪い。出っ歯で丸メガネでガリガリって、キモオタのテンプレートみたいなやつだな。
なーんて感情は顔に出さずに上辺だけの笑顔を見せる。
「何を?」
「異世界へ行ける方法だよ!!」
ああ。またか。コイツはこればっかり。退屈な話のエンドレス。UFOだのUMAだのオカルトだの。「またオカルト?」だの問おうものなら「オカルトなんかじゃなくて根拠が云々」なんて語り始めるに違いな