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消化不良

 大人になるにつれて本音を吐き出す場所がなくなってきている。最近はこんなご時世だからか、尚更それを痛感する。友人とのたわいの無い電話も少なくなり、家族には心配かけまいと振る舞うようになった。

 先週、急性胃腸炎で病院へ駆け込んだ。激痛と冷や汗で蹲ったのは、会議中のことだった。昨年度から職場はコロナで経営が逼迫しており、経営者は現場のことを考えず営業のために無理難題を言いつけてくる。ボーナスが2年に渡って出ていない現状に部下も憤りや不信感を感じ、中間管理職の私に当たる毎日。抱える顧客も80人近くいるため、考えることが多く2ヶ月近く3時間程の不眠が続いていた。初めて睡眠導入剤をもらい、寝られるようにはなったが、根本的な問題は解決していないため、今度は胃にきてしまったのだ。

 自分なりにストレス解消法を模索した。まずは、転職した数年で20キロ太ったため、パーソナルジムに通いトレーナーさんと話しながら汗をかく。これは違う環境の人と話せるという点でとても良い。次に、週1回整骨院でカイロプラクティックを受けること。身体を整えるとリラックス効果を得られると体感できる。そして、趣味である映画や音楽に触れること。感情を押し込めて働いている分、泣いたり笑ったりプライベートの時間で感情が溢れるきっかけを故意に作るように心がけている。

 結婚して家庭を築いている人、同じように独身で仕事に励んでいる人、他人を見れば強く軽やかに生きているように思い、感心する。誰しも思い悩んでいることはあるだろうが、何処でそれを消化しているのだろうと疑問に思う。ここではSNS特有のキラキラした自分ではなく、普段のありのままの自分を綴ることで自己消化をしていきたいと思う。

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