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本日のウニ:バフンウニ⑮プルテウス幼生

受精後72時間後のプルテウス幼生を背中側から見た写真です。”腕”に相当する部分はフォーカスがずれて見えていませんが、初期4腕プルテウスになります。この頃になると、食道、胃、腸と、はっきりと3区画に分かれた消化管を持つようになり、餌である珪藻を口の周辺にある繊毛を用いて積極的に取り込むようになります。また、前方向に泳いでいき、壁にぶつかるとバックして方向を変えることができるようになります。

gly 72h横

横から見た写真になりますが、消化管がはっきりと見えています。

赤く見えるのは色素細胞で、二次間充織細胞から分化しており、免疫などの役割を果たしていることが想定されています。

我々の研究室では神経の形成過程をメインに解析してきたため、大抵このくらいまでの発生で一区切りつけ、神経伝達物質やその合成に関わる酵素などを染めることで、その後の解析に用いています。また、最近では消化管の機能も解析するようになったため、この後に餌を与えて長期間飼育することも始めています。みなさんが目にするウニの形になるには、これから1ヶ月ほど飼育する必要があります。さらに、目にするサイズになるには半年から1年くらいかかることになります。

ひとまずバフンウニの発生に関しては以上です。次回からはまた別のことを書いていきます。

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