最悪の国境
2023/8/18
そっか…
マサくん、VISA持ってないんか…
マズいな…
タカさんにそう言われたのは2日前の事だ。
カンボジアに入国する為にはVISAが必要。
それは知っていたのだが、アライバルVISAというものが有り、国境に着いてから取得出来ると聞いていたので、事前に用意していなかった。
しかし、問題はここから。
国境の職員間で不正が蔓延し、その料金をボッタクられるのである。
まぁ、その情報も得ていたので、そこは騙されないつもりでいた。
ところが私が今回タイから抜けるルート
カンボジア最南端の
チェム・イェム国境検問所は
タイ↔カンボジア間で最悪と言われ
言い値を受け入れて支払わないと
すかさず「じゃあ帰れ」と言われ
取り付く島もないそうなのだ
私はボッタクリ料金を提示される事は想定済みで、勿論それを指摘し、正規の値段で入るつもりでいた。
それで簡単に相手が折れないのであれば何時間でも、拘束されて検問所で寝ても良いと思っていた。
耐久勝負はわりと得意な方だし、別段カンボジアに急ぐ用事も無いのだ。
それが、相手にもしてくれないって…
あんまりじゃないか…
ちなみにタカさんは年間VISA(マルチプルVISA)を取得している。
これは1回の入国につき滞在30日は変わらないものの、それを1〜3年繰り返す事が出来るそうだ。
ちなみに、ボッタクられるといっても円換算で¥1,000程らしく、言ってしまえばさっさと払って越境したら良いのかもしれないが
何となく気に入らないじゃないか
ましてや一度ゴネて、構ってすらもらえず
「やっぱり払います」
なんて言って
「ほーら折れやがった」
みたいな顔をされたら
私は国際問題を起こしてしまうかも知れない
どうしたものか…
そう思って調べてみると、eVISAの申請・取得が可能らしい。
オンライン上で手続きが出来るのならばと、早速ラップトップを立ち上げ、カンボジア外務省の公式サイトにアクセス。
こういった作業は苦手なのだが、パスポート画像を添付すると、その情報が自動で入力され、思いの外すんなりと申請。
そして支払いも完了。
あとは3日以内にVISA画像が添付されたメールを受け取り、プリントアウトして国境へ向かうだけだ。
結局VISA代30USD(約4,360円)の他、システム処理料6USD(約872円)が発生し、ボッタクられた料金とたいして変わらなくなってしまったが、気分が違う。
これでとりあえず大丈夫だろう
カンボジア入国予定は25日だ
一段落した頃には、もう夕方。
日没の景色を見てみようとビーチへ。
おぉっ…
良いじゃん…!
このビーチは夕暮れがハマるな
昼間の景色がピンとこなかったのは、こういう事かと妙に納得。
そして暫く海を眺め、太陽が沈んだ後ビーチ沿いを歩く。
どこか寂しさを感じるこの雰囲気も嫌いじゃない。
レストランとしてはまだまだ賑わってほしいだろうが、そこは申し訳なく思いつつも素通りして、コンビニで食パンとトマトソースを買い、宿でいつもの食事を取った。