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シャルム・エル・シェイク
2024/1/27〜2024/1/30
時刻23:40。
夜中のシャルム・エル・シェイク国際空港に到着。
ここはエジプト有数のリゾート地。
だが私の目的はそれではない。
単純にここからルーマニアに飛んだ方が、カイロから行くより安上がりだったので寄ったというわけだ。
しかしフライトは1月30日の深夜。
今から50時間以上ある。
とにかく、まずはお決まりの空港泊だ。
一旦、到着ゲートから外へ。
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そして少し離れた出国用の入口へ向かう。
やっぱり
セキュリティ有りか…
空港ルールは様々だが、基本的に入口でパスポートと航空券をチェックされる事が多い。
もちろん私はどちらも所持しているが、おそらく50時間後のフライトでは中に入れてくれないだろう。
忍び込むしかない
警備は手薄だ。
職員が目を離した隙に侵入。
しかし、すぐさま捕まり航空券をチェックされる。
何とかゴネ通そうとするも当然認められず、私は外で一夜を明かす事に。
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バックパックを抱え
セーターにジャンパー、手袋
地面にアルミシートを敷いて朝まで凌ぐ
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夜が明けた。
しかしフライトまで40時間はある。
私は気楽に構えていた。いや、自暴自棄といった方が近いだろうか。
思えば一人旅なんて本当に久し振りだ。
開放感もあるが、何より数時間前ナスジャと不本意な別れ方をしてしまった事もあり、それを引き摺った私は少し無気力な状態になっていた。
「腹が減ったらその辺のゴミを漁るし、昼間は日向で寝ながら人間観察でもするか」
そんな感じでいたのだが、トイレが問題だ。
空港の敷地内は至る所に監視カメラが設置されているだろう。
その辺でするわけにもいかない。
仕方なく宿を検索してみると、最寄りの安宿へはここから距離にして10Km。
10Km…!
まぁいいや
テキトーにのんびり歩くか
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ひたすら歩き続ける
しかし、何なんだこの街は…?
人も車もほとんどいない…
たまに見かける建物はもぬけの殻…
まるでゴーストタウン
造りかけのゲーム世界の様だ
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もちろん矢印の方向に宿は無い
そんな事にはもう慣れた
何も驚かない
空港から約3時間。
何とか宿に到着し、受付に尋ねる。
「宿は無いよ、お前が予約した宿は偽物だ」
「実在しない」
「あぁそうかい。じゃあいいよ、俺はここで寝る。予約時に払った金はもう要らない」
野宿後に重いバックパックを背負い、3時間歩いた私は未だ無気力状態。
理由は解らないが、明らかに嘘をついている受付スタッフの目の前で私は寝転がり、目を閉じる。
「良い宿を知ってるから紹介してやるよ」
「いや断る、お前は信用できない。俺はここで寝る」
「ちょっと待て、本気かよ…」
スタッフが何やら誰かと電話し始めた。
するとしばらくして1台の車が到着し、男が私の前に現れる。
どうやら宿のオーナーらしい。
その男は私を車に乗せて少し移動し、予約した宿まで送り届けた。
『ほらな、ちゃんと有るじゃん』
やはり受付スタッフは嘘をついていた。
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タージ・マハルのレプリカ
通された部屋は集合住宅の一室。
リビング、台所、寝室にトイレが2ヶ所。洗濯機や冷蔵庫も備え付けられ、ベランダまである。
それでいて、普段の安宿と変わらない値段。
とても奇妙だが、とりあえずゆっくり寝られる。
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近所にはプールや公園もある
しかし
相変わらず人だけがいない…
なので安く値段設定していると言われれば
わからなくもないが
本当にゲームの世界に迷い込んだ気分だ
ここでの一泊は、とにかく体を休める事に時間を費やした。
そして今後の旅を想像する
相変わらず無計画ではあるが
これから暫くは短期間で各国を周るだろう
立ち止まらず、進み続けたい
何となく、今はそんな気分なのだ
翌日。
宿をチェックアウトして空港に戻った私は、やはり入場が早過ぎると職員に言われ、暫く外で時間を潰した後にようやく許可され、飛行機に乗り込む。
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行き先はルーマニアだ
次は何が起こるのだろうか
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