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所縁
2023/12/18〜2023/12/19
えっ?
結婚してくれるんですか?
昨夜、不意にメッセージが届いた。
「今はイスタンブールですか?」
2023年10月、インドはラダック地方の街レーで出会ったアカネちゃんからだ。
彼女とは2日ほど宿の共用スペースで顔を合わせ、束の間に話をしただけだった。
しかし、そのどことなく謎めいた雰囲気に引き込まれ、私はつい旅人の決まり文句を口にしてしまう。
「またどこかで会えたら良いですね」
「はぁ…はい」
反応はあやふやだった。
少なくとも私にはそう感じた。
それから約2ヶ月半。
ロンドンに赴いていた彼女は帰国の経由地として、1日だけイスタンブールに滞在するのだという。
まさか連絡をもらえると思っていなかった私は俄に高ぶり、その事を同部屋のダイキ君に伝えてはしゃいだ。
翌日19:00。
私はダイキ君とハザーを誘い、アカネちゃんと予定を合わせて夕食へ。
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豪華なディナー
日本に興味があるハザーは覚えたての日本語で彼女に話しかける。
初対面のダイキ君も持ち前の自然体な人柄ですぐに打ち解けた様子。
私は彼女とのインドでの思い出を共有した。
といっても先の通り、ほんの束の間だったのだが、再会を促す当時の言動が厭になったわけではないと知り、安心した私はつい調子に乗って冗談を口にしてしまう。
「えっ、結婚してくれるんですか?」
彼女はやんわりと受け流した。
食事を終えた私達はカフェに移動。
滞在中の同じ宿に訪れた日本人女性、ミホさんも交え、5人で和やかに。
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ダイキ君、ハザー、ミホさん
アカネちゃん、私
以前ラオス滞在中もそうだったが、繋がる時は次から次へとタイミングが重なる。
ミホさんもまた長期旅の最中で、その明るい性格からすぐに馴染み、楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
人の輪が広がる瞬間は、いつでもワクワクするものだ。
翌朝。
帰国の途につくアカネちゃんを見送る為、共に空港へと向かう。
今後は就職して地に足をつけた生活。
しばらく旅の予定は無いという。
だが既に70ヵ国ほど訪問している彼女だ
またいつか世界を周るのだろう
何処かで再会できるかもしれない
その時はまた冗談を言ってみよう
果たして彼女は
やんわりと受け流すはずだ
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“金ちゃんラーメン”
北海道出身の私は見たことがない
ありがとうございます♪
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