♡今日のひと言♡宇野千代
宇野千代(1897-1996 山口県・小説家)
二十代半ばでの新聞の懸賞小説に入選。それを機に作家生活に入り、1935年「色ざんげ」で注目される。「おはん」(1957)で野間文芸賞、女流文学者賞受賞。尾崎士郎や東郷青児との恋愛、会社経営など実生活も波乱に富み、85歳で刊行した自伝「生きて行く私」(1983)はベストセラーとなった。
或る種の男と女との間では、浮世の世界で言う恋愛には決してならない、しかし或る高揚した心の瞬間を感じることがあるものです。形はどこにも現われないし、また、この瞬間を名付けるべき言葉も見当たらないのですが、私はやはり愛の一種だと思うのです。梶井基次郎との短い交友の間にも、しばしば、この瞬間があったのではないか、といまでは考えます。
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