エビデンスとEBMって何が違うの?
こんにちはURA太郎です。
まだまだ新型コロナウィルスが終息せず、なかなか気持ちよく外出できず、もじもじしているこの頃です😢
さて、新型コロナウィルス関連でも「エビデンス」という言葉がメディアを賑わしておりますが、今回は「エビデンスとEBMの違い」について考えて見たいと思います。
エビデンス(科学的根拠)とEBM(evidence-based medicine)は異なることは皆さんご存知でしょうか?
EBMは日本語訳する「科学的根拠に基づく医療」を意味しています。
その為、言葉の通りにエビデンス(科学的根拠)はEBMの構成要素の一部となります。EBMには4つの構成要素があると言われており、4つの要素を書き出してみると下記のようになります。
①研究による臨床的エビデンス、
②医療者の専門技能と経験、
③患者の好みと受療行動(患者それぞれの価値観)、
④臨床的状況と環境(患者の個別性+医療を行う場)
Brian Haynesは、「EBMは、患者の病状と周囲を取り巻く環境、患者の好みと行動、そして医療者の臨床経験と組み合わせることで、患者にとってもベストな決断を行うもの」と4要素を説明しています。
EBMは、よりよい医療を提供するための一つの方法論です。
実際には、上記の4要素を念頭に置き下記のSTEPで実践していきます。
①目の前の患者さんにどんな問題があるかを見極め
②その問題を解決すると思われる情報を探し
③得られた情報が本当に正しいものかどうかを批判的に吟味して
④その情報を目の前の患者さんにどう使っていくかを考え
⑤これまでのすべての流れが適切であったかどうかを評価する
医療現場で実践されるべきはEBMですが、エビデンスという言葉だけが前に出過ぎ、混同しておられる方は、エビデンスという言葉を盾に科学的根拠至上主義という方もおられます。本当のEBMでは患者の気持ち・個別性や治療者の技術・経験によって治療選択する事の大切さが並列で語られています。
EBMは非常に大切な概念だと思いますので、4要素を正しく理解し日々の臨床実践で活かしていきたいものです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました(^^)/
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