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【無料公開】スティサート師トートカティンでの説法~法の親戚(1)私たちに知らない人はいないのです。いるのは、今日初めて会う親戚なのです


★本日分のみ、無料公開しますー!


タイ仏教、特に
東北タイにある森の寺
スカトー寺に縁あるお坊さまたちの説法を
翻訳して毎日お届けしています。

ご登場いただくのは
スカトー寺の副住職であり
ウィリヤダンマ・アシュラムのリーダー僧
スティサート・パンヤーパティポー師です。

今日からは
昨日、アシュラムで行われた
トートカティン(僧衣を在家者から僧侶へ献上する)の
お祭りでお話された説法を訳します。

説法のテーマは、

「法の親戚」

です。

今日の部分のタイトルを

「私たちに知らない人はいないのです。
 いるのは、今日初めて会う親戚なのです」

 としました。

 さて、その真意とは!?


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(2020年10月10日
  トートカティン@ウィリヤダンマ・アシュラム)

(0:35~05:03)

お坊様の皆さま、そして
在家の皆さま、こんにちは。

今日はこちらウィリヤダンマアシュラムにおいて
トートカティンの儀式を
させていただいています。

こちらでの開催は、今年で6年目になります。

このアシュラムで安居を過ごし
安居を過ぎた後に行われる慣習としての
トートカティンのお祭り。

これは5名以上の僧侶が安居を過ごした
場所において、このトートカティンの
儀式を行ってもよいというのが
僧侶と在家者との習わしとなっています。

今年の安居は、こちらで5名の僧侶が
修行をさせていただきました。

そしてメーチー(女性修行者)も4名
こちらで修行をいたしました。

在家者も10名以上おりました。

今日は、スカトー寺のネットワークにある
お寺で修行されているお坊様たちも
こちらに参列くださっています。

そして在家の皆さまも、スカトー寺、
そしてその他の多くの場所
善徳の友の会、タムディールンロート
ルンアルン学校などから
来てくださっています。

ここでひとつひとつお名前をあげて
いうことはできないほど、多くのところから
今日は参列くださいました。

本日のカティンのメイン・スポンサーは
チョーティチャーさんです。

このウィリヤダンマアシュラムができて
もう何年も経ちました。

そして今日お越しくださった皆さん
多くがもう顔なじみですね。

毎年来てくださっている方もいます。

また今年はじめて来られた方も
いらっしゃることでしょうね。

しかしいずれにせよ、私たちは皆
法の親戚、です。

血がつながっている親戚。
それには限りがありますね。

なぜなら、同じ血筋を持つ人間しか
親戚ではないとされるからです。

現代ではなおのこと
子供の数が2人、3人と少なくなって
いますから、なおさら親戚の数が
少なくなりつつあります。

お父さん、お母さん、
おじいさん、おばあさん、、、
そうした血筋をたどっても親戚というのは
それほど多くはありませんね。

しかし、法の親戚というのは
制限がありません。

カムキエン師はお寺に来られる方に
このようにおっしゃっておられました。

『私たちに、知らない人はいないのです。
 いるのは、今日初めて会う親戚なのです』

たとえ今日初めて会った人であっても
もし私たちの心が法に沿っていれば
出会う人は皆
法の親戚になるのです。

これを
ヤーティタム(法の親戚)と
いうのですね。

ですから、今日ここに集う皆さまは
みんな兄弟姉妹として
法の親戚同士なんです。

そして法の親戚には
シーン(戒)があります。

戒がある、とは
どういうことでしょうか?

他を圧迫することがない、
ということです。

もし私たちが慈しみあい
愛し合っていれば、
兄弟同士のようにね、

圧力をかけて相手を苦しめることは
したいと思わないでしょう。

五戒がありますけれども
それらは他者を圧迫しない、ということですね。

もし私たちに、愛情、慈しみ
善きことをなそうとする思いがあれば
いずれにせよ
相手の害になることをしようとは
思わなくなります。

そうでしょう?

たとえば、自分が何か善きものを得たとき
それらを家族や親戚にも
分け与えたいという気持ちが
自ずと生じてくるものかと思います。

もし私たちが
すべての人々を親戚と感じることができれば
お互いに善きものを
与え合い、受け取り合うことができるものと
思います。

善きものを与え合うということ。

それを徳(ブン)といいます。

あるいは、善(クソン)ともいいますね。

徳とは、善きことであり、
善とは、法(タンマ)なのです。

ですから、私たちが
善き思いをもって、善き実践をしていければ
善きものを他者にも与えたくなり
そして善きもの、つまり法を自然に
受け取ることができるようになります。

私はこう思っています。
皆さま、今日ここにお越しくださいましたが
家族や兄弟、親戚、友人知人の方に
誘われて来たのではないでしょうか?

もちろんこの地だけではなく
他の修行場やお寺に修行に誘われることも
あるでしょう。

善きことを他の方にもお分けしていく。

そうしたことですね。
それが私たちがなしていくべき
務めなのですね。

               (続く)

。。。。。。。。。。
浦崎感想

いつもは静かな瞑想修行場
ウィリヤダンマ・アシュラムですが

昨日は小雨模様の中ではありましたが
おそらく200名以上の方が訪れ
活気あふれるトートカティンのお祭りと
なりました。

安居が明けたあとの、1か月間の間に
各お寺で日にちを決めて
このトートカティンのお祭りが行われます。

だいたい人が多く集まれるように
土日が多いので、今日も多くのお寺で
このトートカティンのお祭りがなされています。

出家修行者の物心両面を支えるだけではなく
在家者同士の絆もより深くなる
こうしたお祭り。

私も昨日は、顔なじみの
多くの法の親戚と出会うことができました。

また昨日は、オンラインでの
生配信をさせてもらい
画面を通して日本の法の親戚の方へも
出会うことができました。

たくさんのお布施もお届けくださり
本当に感謝でいっぱいです。
確かに、アシュラムのスティサート師へ
お届けいたしますね!

さて、カムキエン師の上記の言葉。
素敵だなあと、いつも読むたびに
心が洗われます。

出会う人出会う人が、
法の親戚であるという思い。

その思いって本当に
現実の出会いをよりよきものに
してくれるものだと感じています。

昨日のトートカティン、たくさんの
写真がアップされていましたので
いくつか紹介しますね。

雰囲気を味わっていただけると
嬉しいです。

画像1

 メイン・スポンサーの方から、僧侶へ衣を献上。

画像2

 本堂にはたくさんの参拝者が!

画像3

 バナナの芯の部分に枝をつくり、お札を飾ります。これぞ金のなる木!?

画像4

儀式が始まる前には、神社の出店のような屋台があちこちに!

画像5

出店はすべて食べる方は無料! ローンターンといってこれも徳を積む行為です。

画像6

お子様たちもたくさん!チキンナゲットとフライドポテトは人気メニュー!

画像7

ソムタム(パパイヤサラダ)づくりのプロフェッショナル!簡単そうですが、誰が作っても同じというものではないんです!

画像8

ご近所のナー・エーさん。彼はあちこちのお寺でローンターンをして徳積みまくってます!メーチーさんは、今年の安居はここで修行されていました。


                           (以上です)

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