何も纏わない元彼女にカノジョを重ねる。 彼女は薄闇のなか快楽に耐えるよう眉をひそめ目をつぶる。 元彼女は思っていたより物慣れていなかった。 しばらくして突然に切り出された試すような別れ話に、付き合いきれないと別れたのが今から半年前。 少し歪な元彼女は新しい恋に失敗するたび、僕の元にやってくる。 やり直したいと。 今回はさらに、あきらめないとも。 僕の腕のなかで従順な反応を返す元彼女を可愛いと思う気持ちが無いわけではない。 ただ元彼女と出会うよりずっと
『過去を追うな 未来を願うな』 拓かれた海、拓海と名付けてくれた母方の実家は寺だった。そのため幼い頃より慣れ親しんだ仏典の言葉は、今この時に縋りつく僕にとても優しい。 市内中心部にある職場の近く、大通りを外れたところにひっそりとあるインド料理店。木目の残る建具を黄色くペイントし随所に鮮やかにモチーフが描かれていた。そこでもう随分となるカノジョとのランチ。そのあいだに幾度も季節は巡り、僕を取り巻く周りにも変化はあった。けれどカノジョと過ごすこの偶然に始まったラン
幻ばかり追いかけていたに過ぎなかった、彼から滲むその燻ったモヤまで眩しい。 「僕でいいんですか?」 事後の微睡のなか、寝言混じりにポツリと零れた。 「桐谷」とも「せり」とも私を名前で呼ぶことすらしない彼は、そんなふうに畏まった言い回しをしない。 問いただすと、きっとだるそうに簡単に離れて行ってしまうから。 私は何も口にしない。 骨ばった大きな手は気遣わしげに私に触れ、会えない時間と同じだけ空っぽになった心を満たしてくれる。 彼の身体と私の身体の熱は足して
今朝ヴィヴィアン・ウエストウッドの訃報を知りました。 彼女のドレスといえば、私の中では『SATC』キャリーのウエディングドレス🤍 作家として成功したキャリー・ブラッドショーが結婚なんて今さらと二の足踏んでいた不安を吹き飛ばし、その喜び溢れるままに相手を置き去りに突っ走ってしまった運命のドレス。 乙女心くすぐるプリンセスラインに、所々のパンキッシュなディテールがまさにヴィヴィアン・ウエストウッド。 ドラマは後から追っかけまとめて見た世代で、映画のファッションの方が親近感あ
大棗、枸杞子、決明子、菊花と上記の写真のこちらは疲れ目のための薬膳茶だそうです。 あとは桑叶葉が入った、より目の不調に良いものをさっそくいただき瞼が軽くなりました。 そうして、どうして美というワードにめっぽう弱い私は洛神花や、紅花、マイカイカ、大棗でブレンドされた美を追求する人のための薬膳に名前とともに心撃ち抜かれ…… また体調を崩している義母にも免疫力強化の当帰葉ブレンドのお茶をクリスマスプレゼントに付け加えてみました。喜んでもらえると良いのですが。 思っていたより