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「炭水化物とは何か」ダイエットに活かす基礎知識と効果的な摂り方

こんにちは!Urara食事サポート担当のおかなです♪

”炭水化物”には、どんなイメージがあるでしょうか?

もしかすると「炭水化物は太る」という印象もあるかもしれません。

しかし、一概に「炭水化物=悪」というわけではなく、種類によっては健康やダイエットに大きなメリットをもたらしてくれるものもあるんです。

今回は炭水化物の種類や働き、効果的な摂り方について解説します。



本編は長いので、先に「これだけは絶対に覚えていただきたい内容」をまとめました。

\ 特に覚えていただきたい内容はこちら /

・糖質の重要な働きは、体を動かすエネルギー源になり、筋肉の分解を防ぐこと
・糖質は、ごはんやパンなどの主食、砂糖などの甘味料、果物、芋類に多く含まれる
・炭水化物の推奨量は全体カロリーの50~65%
・目標カロリーが1700kcalの場合、1食あたり187gのごはん量が適量
・血糖値は、あまりにも上がり過ぎたり、急激に上昇してしまうのが良くない
・適量の糖質量を守り、お菓子ではなくごはんやいも類から糖質を摂取しよう、早食いや欠食はしない



本編に入る前に…

Uraraとは管理栄養士×整体師×習慣コーチによるオンラインダイエットサービスです。
「どんな感じでダイエット指導しているの?」と気になる方ぜひ読んでいただけると嬉しいです♪(40秒で理解できる構成にしました。)

それでは本編にいきましょう!


炭水化物の種類と働き

「炭水化物、糖質、単純糖質…」似ているので混同してしまいがちですよね。

まずは用語の整理をしつつ、その働きについて解説していきます。


炭水化物と糖質の違い

炭水化物は、ブドウ糖や果糖などの単糖から構成される栄養素で、体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質」と、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」に分けることができます。

つまり、「糖質+食物繊維=炭水化物」ということですね。

今回の記事では、エネルギー源になる糖質について解説していきます。


糖質の働き

糖質の重要な働きは、体を動かすエネルギー源になるということ。

糖質は1gあたり約4kcalのエネルギーがあり、脂質やたんぱく質と一緒に「三大栄養素」または「エネルギー産生栄養素」と言われます。

また、糖質は使われない分がグリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵されます。

とは言え、貯蔵するにも限界があり、グリコーゲンとして貯蔵できなくなると脂肪組織に脂肪として蓄積されるため、摂り過ぎれば太ってしまうんです。

もちろん、脂質やたんぱく質も摂り過ぎれば太るのは同じですね。


そして、2つ目の重要な働きが筋肉の分解を防ぐということ。

運動時やお腹が空いているときは、グリコーゲンがグルコースへと変換され使われるのですが、貯蔵分がなくなってしまうと筋肉を分解してエネルギーを作り出します。

あまりに激しい運動をしたり、糖質不足が続くと筋肉が減ってしまう可能性が。

やみくもに糖質を抜くダイエットをすると、筋肉が減って太りやすい体になってしまうので要注意です。


糖質の種類

糖質は、

・単糖類
・二糖類
・多糖類

に分類されます。

単糖類はそれ以上分解されない糖の最小単位。

二糖類は単糖が2つ結びついたもの、多糖類は3つ以上の単糖が結びついたものです。

■単糖類
・ブドウ糖(グルコース)
・果糖(フルクトース)
・ガラクトース

■二糖類
・ショ糖(スクロース)…グルコース+フルクトース
・麦芽糖(マルトース)…グルコース+グルコース
・乳糖(ラクトース)……ガラクトース+グルコース

■多糖類
・消化性多糖類(でんぷん、グリコーゲンなど)
・難消化性多糖類(セルロースなど)

例えば、果物に多く含まれる糖質は果糖砂糖ショ糖を主成分としています。
また、白米に含まれるのはでんぷん。ちなみに、でんぷんはブドウ糖がたくさん繋がったものです。


一般的に、単糖類や二糖類は消化吸収が早く、血糖値が急上昇しやすいのが特徴。別の呼び方で単純糖質とも言われます。

一方、多糖類(複合糖質とも言われます)は消化吸収に時間がかかるため、単純糖質に比べて血糖値の上昇はゆるやかになります。 


このように、糖質といっても様々な種類があり、血糖値の上がり方にも違いがあるんです。

ややこしいのですが、「炭水化物、糖質、単純糖質」を混同しないように注意してくださいね。




どんな食材にどれくらいの糖質が含まれている?

炭水化物(糖質)は、

・ごはん
・パン
・麺類

に多く含まれています。

主食として食べている食材ですね。

また砂糖などの甘味料、バナナなどの果物、さつまいもやじゃがいもなどの芋類にも含まれています。

それぞれの食品の炭水化物量を見ていきましょう。

※今回は正確性を保つため、糖質量ではなく炭水化物量を記載いたします。


穀物

ごはん、パン、麺類以外にも、コーンフレークオートミールなども炭水化物が多い食品です。

パンの中では、フランスパンなど水分が少ない食品ほど100gあたりの炭水化物量が多くなります。

また、下表は100gあたりの炭水化物量であることに注意。

例えば、うどん1玉は約200gなので1玉あたりの炭水化物量は約39gになります。

【穀物に含まれる利用可能炭水化物量(g/100g)】

日本食品標準成分表2020年版(八訂)より筆者作成


甘味料と果物

果物は水分が多いため、100gあたりの炭水化物量はそこまで多くありません。

しかし、ドライフルーツ(干しぶどうなど)は水分が抜けている分、炭水化物量が多くなるので要注意。

生のぶどうの炭水化物量は100gあたり17.0gなのに対し、干しぶどうは75.9gにもなります。

【甘味料と果物に含まれる利用可能炭水化物量(g/100g)】

日本食品標準成分表2020年版(八訂)より筆者作成


いも類とその他野菜

いも類の中では、さつまいもが最も炭水化物量が多いです。
炭水化物が多い野菜は、かぼちゃが挙げられます。

【いも類とかぼちゃに含まれる利用可能炭水化物量(g/100g)】

日本食品標準成分表2020年版(八訂)より筆者作成



炭水化物の摂取方法と注意点

ここからは、炭水化物をどれくらい摂れば良いのか、適量と摂取方法の注意点について解説します。


炭水化物の適切量

2020年度版の「日本人の食事摂取基準」によると、炭水化物の推奨量は全体カロリーの50~65%となっています※1。

全体の摂取カロリーのうち、約半分を炭水化物で摂るのが理想ということですね。

Uraraがおすすめしている脂質制限ダイエットを行うのであれば、全体カロリーの60%を目標にすると良いでしょう。

脂質制限ダイエットについてはこちらで紹介しているので併せて読んでみてください^^


例えば20代で身体活動レベルが普通の女性の場合、1日当たりの推定必要カロリーは2,000kcalです。炭水化物から摂るべきカロリーを60%とすると、約300g/日の炭水化物になります。

【女性の1日当たりの推定エネルギー必要量(kcal)と炭水化物の推奨量(g)】

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成


ごはんにすると毎食どれくらい?

自分に必要な炭水化物量わかったら、次は「毎食どれくらいのお米の量を食べれば良いのか?」を解説していきます。

まずは、どのように計算していくのかを理論的に見ていきましょう。
※すぐに結論を見たい方は、下表まで飛ばしてください。

例)目標摂取カロリーが1,700kcalで、炭水化物から摂るべきカロリーを60%とした場合。

1日に必要な炭水化物量は、⦅1700×0.6÷4=255g⦆で255gとなります。
※炭水化物1g=4kcalとして計算

3食で割ると、⦅255÷3=85g⦆1食あたり85gの炭水化物になりますね。

さらに調味料や果物、いも類、野菜に含まれる炭水化物量を1食あたり20gと見積もると、⦅85-20=65g⦆ごはんから摂るべき炭水化物量は65gになりました。

最後に、炭水化物量をごはん量に変換すると、⦅65×100÷34.6=187g⦆1食あたり187gのごはんを食べると推奨量に達成するということがわかりました。※ごはん100gあたり34.6gの炭水化物量

「思っていたよりたくさんご飯を食べられる」と感じた人も多いかもしれません。

実際に、自分の目標摂取カロリーでどれくらいのごはん量が適量か、下の表で確認してみてくださいね。

【目標摂取カロリー別の1食あたりごはん量(g)】

※炭水化物を全体の60%、ごはん以外からの炭水化物は1日60gと想定
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに執筆者作成


炭水化物を食べるときの注意点

炭水化物が太ると言われるのは、炭水化物がエネルギー源になるからだけではなく、血糖値が急上昇することで脂肪になりやすいからです。

食事をして血糖値が上がると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌。
インスリンが過剰に分泌されると糖質を脂肪として蓄積してしまいます。

もちろん、血糖値が上がること自体がダメというわけではありません。
あまりにも上がり過ぎたり、急激に上昇してしまうのが良くないんです。

そして、血糖値が急上昇してしまう原因に

・糖質量があまりにも多い
・砂糖など消化吸収の早い単純糖質をとっている
・早食い
・欠食

などが挙げられます。

血糖値が急上昇しないように、適量の糖質量を守り、お菓子やジュースではなく、ごはんやいも類から糖質を摂取することも大切です。

もちろん、早食いや欠食はしないようにしましょう。



まとめ

・糖質の重要な働きは、体を動かすエネルギー源になり、筋肉の分解を防ぐこと
・糖質は、ごはんやパンなどの主食、砂糖などの甘味料、果物、芋類に多く含まれる
・炭水化物の推奨量は全体カロリーの50~65%
・目標カロリーが1700kcalの場合、1食あたり187gのごはん量が適量
・血糖値は、あまりにも上がり過ぎたり、急激に上昇してしまうのが良くない
・適量の糖質量を守り、お菓子ではなくごはんやいも類から糖質を摂取しよう、早食いや欠食はしない



最後に(素敵な情報があるかも…?)

いかがだったでしょうか?
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ご興味ある方は下の記事をご確認ください^^

最後まで読んでいただきありがとうございました♪


[執筆者]
おかな(岡 かな)
Urara食事サポート担当

管理栄養士/分子栄養学カウンセラー大阪市立大学食品栄養科、大学院修士課程修了。医療機関に勤務し、糖尿病や高血圧など生活習慣病の栄養管理に取り組む。その後はヘルスケア事業に移り、個人で年間500人以上のダイエットをサポートする。現在はUraraを含むダイエットサポートの他、特定保健指導や健康に関わる分野の執筆も行っている。誤った情報で10キロ以上リバウンドした自分自身の経験から、科学的根拠に基づく正しい情報の発信を心掛けている。


■引用文献一覧

[1]厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)|炭水化物

[2]文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)


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