映画「カラミティ」 -応援団決起試写会-舞台挨拶
【マーサの言うことが全部わかりました】
『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』で北極点に挑む少女の冒険を個性的な色彩のアニメーションで描いたレミ・シャイエ監督が、アメリカ開拓史の中で男装の女性ガンマンとして名高いカラミティ・ジェーンを少女時代を描いたアニメーション映画『カラミティ』を製作。アヌシー国際アニメーション映画祭のグランプリにあたるクリスタル賞受賞という栄冠をひっさげ、9月23日から日本で公開となる。9月5日にその先駆けとして、日本語吹替版で後のカラミティ・ジェーンとなるマーサを演じた福山あさきさん、マーサにちょっかいをだす少年イーサンを演じた畠山航輔さんが東京都写真美術館で開かれた先行上映会に登壇。役を演じた喜びや映画の見どころなどを語ってくれた。
――今回は福山あさきさん、畠山航輔さんがそれぞれマーサ、イーサンの衣装を着て登壇されました。
福山あさき どんな衣装を着てこようかと考えていたんですが、まさかマーサと同じ衣装を作って戴けるなんて思ってもいませんでした
畠山航輔 伝えたサイズよりもずいぶん大きくて、ダイエットの広告の「このくらい痩せました」という感じになってしまいました。当時はこういう生活をしていたんじゃないかということが垣間見える素敵な衣装です
――先行上映会には300人くらいの応募から選ばれた100人が参加されています。お気持ちは?
福山 『カラミティ』は映画好きの方に注目して戴いている作品だということで、目が肥えている方が多いと聞いています。試写はドキドキですが、ようやく見て戴けると思うととても嬉しいです。
畠山 素敵な作品、皆さんのお眼鏡にかなう作品になっています。
――福山さんがマーサ役に決まった時はどんな気持ちでしたか。
福山 決まったときは本当に信じられませんでした。だから夢を見るようになったんです。急遽変わったとか言われるんじゃないかって、それくらい心配でした。アフレコの当日を迎えるまで覚悟していました。それで無事に収録を迎えられて、夢じゃなかったんだと思いました。今、こうしてこの場に立てていることが本当に嬉しいです。
―― マーサの役作りはどのようにされましたか。
福山 マーサの役作りについて気をつけたのは、素直で真っ直ぐな女の子ということで、難しいことを考えずに感じたままにセリフを言いました。これを行ったらどうなるといったことを考えずに言う子です。だから演じていて気持ち良かったです。普段言えない言葉とか言えましたし。本当に純粋で真っ直ぐで男勝りの魅力的なキャラクター。どうしてこのセリフをこう言うんだろうって思うところがなくて、全部分かりました。だから演じていて楽しかったです。
――畠山さんはいかがですか。
畠山 イーサンはマーサに意地悪をする男の子ですが、どちらかというと嫌な奴でいじめをする奴というよりは、須直になれない子だと思うんです。幌馬車隊の隊長が父親なので、その息子ということでそれなりのプレッシャーもあったんじゃないでしょうか。思春期独特のいじらしさも出せたらと思い、思春期の等身大の少年ということを心がけて演じました。
福山 小学校の時にこういったタイプの男の子がいたなあと思いました。それがどう変わっていくかが分かるんです。そこが好きな作品です。
――『カラミティ』という映画についての感想を聞かせてください。』
福山 『カラミティ』を初めて観た時は、独特で鮮やかな色彩で描かれている世界観に引き込まれました。日本のアニメ映画ではあまり見ない色の使い方や絵のタッチですから、どんな感じなんだろうと最初は思いましたが、最後の方には虜になっていました。私は自然の景色が凄く好きなんです。レミ・シャイエ監督が描かれる広大な大地や星空が好きです。そこに注目して見て戴きたいですね。
畠山 皆さんにも注目して戴きたいポイントは、凄く動物たちが生き生きとして描かれているところです。馬とか犬とか色々と動物たちが出てくるんですが、その生き様や死に様を見て欲しいですね。劇中でマーサが強く生きていくストーリーラインとマッチして、ある種メタファーのように動物たちが描かれている感じです。そうした自然に対する描写が凄いと思いました。
――イーサンの父親のガブリエルと杉田智和さん、マーサの友人の少女イヴの父親を上田耀司さんが演じています。ベテランお二方との“共演”はいかがでしたか。
福山 杉田智和さんも上田耀司さんも声優を目指している人なら知っているお二方です。そんな方々と共演できるのが信じられませんでした。プレッシャーもありました。吹き替えを楽しみにして戴いている方々の期待を裏切らないよう、台無しにしないよう台本や映像を時間があれば見ていました。
畠山 子供の頃から拝見していた大先輩ですから、ご一緒できるんだということが光栄でした。グループ収録で一緒に録ることはできなかったんですが、杉田さん上田さん始め多くの声優さんたちがそれぞれに役にマッチした演技され、役を生きているんだなあということが実感できる作品になっているんじゃないかと思います。
――ここでお知らせです。日本語版で福山さんはエンディングを歌ってらっしゃるんですよね。いかがでしたか?
歌い上げるというよりセリフを言う、唱えるような歌い方をしました。
――最後にご覧になられる皆様にメッセージがあれば。
福山 本日はありがとうございました。どんな感想がいただけるのか楽しみです。
畠山 素敵な作品になっていると思います。マーサが強く生き抜いたというところが見どころですが、動物たちの生き死にだったり、イーサンはじめ個性的なキャラクターにも是非に注目してみていただけたら嬉しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?