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~いつも100点じゃなくてもいい(後編)~

 こんにちは。n/36500 by MegRhythm (エヌスラサンロクゴマルマル) メンバーの香林祐介です。
前回は私がいま携わっている n/36500 by MegRhythm の活動のことや、参加するきっかけとなった出来事などについてお話ししてきました。後編となる今回はこの活動に一緒に参加しているメンバーたちのゆらぎに対する思いや向き合い方などについて綴っていこうと思います。

 突然ですが、みなさんはもしも100才まで生きられるとしたら、いまどの地点にいると思いますか? 100年と聞くと途方もない数字に感じられるかもしれませんが1年も100年も、1日1日を積み重ねた先に辿り着くものだと思います。その日々の中には、たのしい日や心おどる日だけではなく、トーンダウンする気持ちを押し殺してまで無理に家事や仕事を頑張らなければならない日だってあるはずです。そんなとき多くの人がゆらぎを感じる気がしています。では、そんなゆらぎにどう向き合っていけばいいのでしょうか?
 みなさんに問いかけた私自身、その答えを模索している最中です。実際ゆらぎを感じる瞬間も向き合い方も人それぞれ。他のメンバーの話を聞いて「こんな時にゆらぎを感じているんだ」と思ったり「そういう風な向き合い方もありだな」と感じるような発見に出会うこともしばしあります。

 例えば“ゆらぎを感じる瞬間”について n/36500 by MegRhythm メンバーで3才のお子さんのママでもある筒井(智恵子)さんは「こどもがぐずったときですかね。本来なら優しくて、いつもニコニコしているようなママでいようと自分の中で決めてはいるのですが、その時自分が置かれている環境や気持ちによっては感情が抑えきれず、つい怒ってしまうことがあるんです。そんな時にゆらぎを感じている気がします」と話していますし、

 柏木(佳代子)さんは「基本的にはポジティブ思考で細かいことは気にしすぎないようにしています。ですがスッキリ起きられないと、だるいな、何か嫌だな、というような漠然としたモヤモヤを引きずってしまい、ちょっとしたことに落ち込んだり、イライラしてしまったりすることがあります」と朝のコンディションによって気持ちが左右されると話していました。

 近藤(めぐみ)さんからは「ゆらぎというものを自分の中に認めてあげることで自分に優しくなれた気がします。たとえば、朝の通勤でバックからイヤホン取り出したら、コードが複雑に絡まってしまっている。普段なら淡々とほどくだけなのに、たまにちょっとイラっとしている自分がいるんです。今までだったら、そんな些細なことでイライラしている自分ってダメ・性格直さないと、という思考回路だったんですが、これって私今、ちょっとゆらいでいるからだけなのかも、と思えると、ふっと気持ちが楽になるんです」とお話しいただきました。

 ゆらぎの種類は人それぞれ。そのため向き合い方も人それぞれです。

 この活動に初期から参加している長谷川(伸子)さんの場合「ゆらいでいることは悪いことじゃない」と思うようにして「色々あるからこそずっと元気いっぱいでいることはできないので、頑張ったり、トーンダウンしたり、自分の中で心地よさをつくりながら調整できれば、余裕が出るな」と、前向きに考えることを教えてくれました。

 さらに n/36500 by MegRhythm に参加するきっかけをつくってくれた仲田(実沙希)さんは「自分に期待しすぎないようになったし、毎日の生活でもいろいろなことを決めすぎないようにしたら少し楽になりました。また、どんな人でも陰の部分を持っていて、それを覆い隠しながら生きているんだなって考えることで、人への接し方も変わった気がします」と、自分自身に向き合ったことをきっかけに、周りへの接し方も変わったと話してくれました。また “自分と他人の関係”という事でいうと、筒井さんと近藤さんはコロナ渦を通じてこんな風に考えが変わったそうです。

 「“流行に乗らなきゃ”と思って以前はいろいろな洋服を持っていたけれど、コロナ禍を通して“自分にとって大切なことってなんだろう”と向き合う時間があって、服とかも他人にどう見られるかより、自分が好きな服を着るって感じに変わった(筒井智恵子さん)」
 「コロナ前は、周りの人が良いと感じてくれるかどうかを基準に自分の行動を決めていたのですが、リモートワークで周りの人との関わりが減ったことで、自分基準というか、“自分が良いと思うことってなんだろう?”ってあらためて考えるようになりました(近藤めぐみさん)」
 
 この2人の言葉を耳にして「今の自分が今の自分をどう感じているかを大切にして、受け入れてあげることで、ゆらぎの捉え方も変わるのではないかな」と感じています。ゆらぎの見え方は一人一人異なるものではあるものの、できるならその一つ一つに寄り添って、それぞれがいい方向に向かうことができるような活動を n/36500 by MegRhythm を通じて取り組んでいければといいなと思っています。今は数名のメンバーしかいませんが、あたらしい仲間を見つけながら、自分たちに何ができるのか日々探して進んでいきたい。今はそんな思いを胸に活動をつづけています。