“常にユーザーのために戦い、常にレストランのために戦う”シアトル生まれのCTO
第2回目はこの人。我らがCTO・ジョン・シールズ!米ブラウン大学を優等で卒業し、金融業界で華々しく活躍していたジョニーが、なぜテーブルチェックのCTOに?2013年に銀座のワンルームで事業をスタートして以来、サービス開発の統括から国内外の人材採用まで奔走する、「オールラウンダー」なジョンに聞きました。
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華麗なる?金融業界から一転、飲食ビジネスのCTOへ
― まず、今の仕事内容を教えてください。
サービス開発責任者として30人超の技術チームを統括していますが、正直、なんでも屋ですね。笑 例えば営業デモに同行したりもするんですよ。事業を円滑に回し続けるためなら、優(弊社代表・谷口 優)も僕も、なんでもやります。公式リリースやニュースには載らない細かい調整や雑用もたくさんありますね。
ー 正直ジョンはつねに仕事しているイメージが。笑
ワーカホリックなので。笑 ただ、会社が大きくなってきて、タスクをメンバーに任せやすくなってきたことで、以前より上のレイヤーで経営に携われるようになりました。起業以来、開発チームで私がやってきた仕事に関しては、2019年に入社したジェイ(Head of IT)に徐々に引き継いでいます。
ジョンの右腕を務めるのは、クールな見た目のジェイ・ギースマン!
― よかったです!さて、ここからは、ジョンがなぜテーブルチェックに参加したのかを聞いていきます。もともと金融業界でしたよね?
そうです。日本には大学時代のインターンがきっかけで来日しました。その頃に六本木ヒルズのバーによく行っていたんですが、そこに来る某証券会社の外国人社員たちと仲良くなって、彼らをなんか「イケてるな!」と思い、その会社に入社しました。笑
ー 意外なきっかけ!笑 実際に入社した後はどんな仕事を?
僕の所属していた開発チームはアルゴリズム取引を専門にしていて、会社がアジアで行う取引すべてを管理する中核的なコンピューターソフトウェアを作っていました。収益を最大化するための株数や、取引期間を自動計算するプログラムなんですが、一度に大量の株取引を間違いなく正確に行うことができるようにするためのコアとなる仕組みです。
ー なるほど。証券会社のエンジニアとして、キャリアをスタートしたんですね。
もちろん、セクシーな仕事とは言えないかもしれません。社内で一番セクシーな仕事といえば、当時は、大金を回すモーゲージ・デリバティブ(=住宅ローン担保証券の金融派生商品)ですよね。
でもね、みんなが知っている2008年のリーマンショックをきっかけに、一番お金を生んでいた彼らが、一番お金を失う側に回ったんです。私のチームは唯一、堅実に売り上げを出し続けていました。
― リーマンショックの渦中、起業を考えるようになったんでしたね。その後、どんな風に優さんと出会ったんですか?
次のキャリアを模索する中で、自分で会社を立ち上げようと決めたんです。そこで、Facebook上で友人に事業パートナーを募集したところ、知り合いから優を紹介されました。
― その時点で飲食ビジネスに興味があったんですか?
いや、その時点では特定の分野ではなく幅広い分野に興味を持っていたので、仮想通貨など色々なベンチャー企業の人たちに会っていました。初めに優と出会った時は、まだ予約システム(TableCheck)は存在もしていませんでした。ただ、ネット事業についての理解が深まるにつれて、まったく新しいシステムの開発が現実味を帯びてきて、結果、銀座のワンルームマンションで、たった2人で事業をスタートしたというわけです。
3歳のジョン。生粋の「エンジニア」です
目指すは「トロン」!?常に○○のために戦うCTOでありたい
― いまでは130人の大所帯になりましたね。
テーブルチェックの顧客は4,900店舗(※1)のレストランまで増えました。システムを使っているレストランスタッフ数は、単純計算で2万人超。すごい数ですよね!国内が安定してきているので、今は海外展開により注力しています。海外拠点も6拠点(※2)と増えました。シンガポール、韓国、インドネシア、タイ、オーストラリア、UAE。いずれもとても可能性を感じる市場です。
※1:2020年1月末時点の予約顧客管理システム「TableCheck」契約店舗数
※2:6拠点の他、中国本土、香港で準備中
― 海外メンバーとは頻繁にやりとりしますか?
もちろん!日々の開発には、メンバーを通して知る、クライアント飲食店からのフィードバックが欠かせませんしね。全員、起業家精神に富んだ、鼻息の荒い、自発的なメンバーばかりです。海外拠点のメンバーはすべて現地採用するのがテーブルチェックの方針なんですが、はじめから現地のホテルグループや飲食業界との強い関係性を持っていることは大きなプラスになっています。現地のマーケットに対する深い理解があれば、機動力も高まりますからね。
クライアントでもある、インドネシア・バリ島の人気ビーチクラブ「ポテトヘッド」に訪問した際の1コマ📷(真ん中)
ー 海外導入店舗も順調に増えていますね!さて次は、最近手掛けたプロジェクトについて教えてください。
直近だと、飲食店の経営分析ツール「Insight(以下:インサイト)」を開発しました。インサイトは「TableCheck」に蓄積された予約・顧客データの解析に加え、解析データをチャートなどで分かりやすく可視化できるツールです。
例えば、2人の異なる顧客属性を持ったお客様がいるとします。1人目は予約なしのお客様。滞在時間が短く、店の回転を促せそうです。2人目は予約ありのお客様。前者よりも多くのお金を使ってくれるかもしれません。インサイトは、どちらをどの配分で受け入れればいいかといった疑問に、最適な提案をすることができるのです。開発を主導したのはジェイソン・ペリー博士(Head of Data Science、写真右)。今後は彼の能力をさらに活用し、飲食店のビックデータを可視化して、マーケティングなどに活用していきたいですね。
― 次々と新たなプロジェクトを手掛けるなかで、CTOとして開発において大切にしていることは?
映画「トロン」を見たことありますか?映画の中で、主人公が「ユーザーのために戦う」ことを常に掲げているんです。この言葉に共感するところが多いです。私にとっても、テーブルチェックでのモットーは「常にユーザーのために戦い、常にレストランのために戦う」こと。IT業界に長く従事していると、ユーザーを置き去りにしてしまう人もいるけど、誰のおかげでサービスが成り立っているのか常に意識しています。
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ジョンのプロフィール
お気に入りのレストラン🍴
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