見出し画像

20240909:きのこがたくさん出ていた

山にいくときは基本的にコケを見に行っている。
日本に1800種あると言われているコケのうち、わたしがおもしろいと思うのは少数派の苔類。その中の茎葉苔類は、規則的な葉の並びが特徴で、背葉・腹葉・腹片とそれぞれ異なる部分の形や細胞の数(!)で名前が決まる。

しかし、夏はコケがいない。
驚いたのが、冬は見飽きるほどわんさか生えているはずの種が、夏になるといわゆる雑草などに覆われたせいか、はたまた気温が高すぎるのか、一切見当たらない。
奥多摩だと山地にしか生えないネズミノオゴケやハミズゴケ、イクビゴケのスポットがただの土や石壁になっていた。ちょっとしおしおになったり元気がなかったりしてるかもと想像してたけど、一切見当たらないという状況に驚く。実家に戻ったら廃墟になってた、大げさに言うとそんな感じのショックがありました。
もしかして毎日観測することができれば、涼しくなってきて徐々にコケが勢力を取り戻す一方で、雑草が寒さで枯れていくのが入れ違いになるところが見られるのかも?
冬や春に何度もコケが活気づいてるのを見てるから、復活するはずという安心感がある。しかし眼前には明らかにコケたちがいない不安。

中央の段丘部分がハミズゴケ生息地域。緑色になっているはずが……

代わりではないですが、キノコたちがいっぱいいた。
キノコはおもしろそうだけど、きっちり名前を覚えたいというところまで学習意欲がわかない。
まず、コケとちがってどこに出てくるか分かりづらい。
松の下に必ずマツタケがいるわけではないように、神出鬼没。だから例年どこに出るかを見極められるだけの経験が要求される。ここはコケより厳しい。
地衣類もそうだけど、同定するための調査ポイントが多いのも難しさに拍車をかける。
コケもそうですが、これでメシを食っていくわけではないので、あんまりがんばりすぎずに趣味として楽しんでいくのが大事だなと思っていて。対象への熱量は足りないかもしれないけど、平日にふつうに仕事して生活を圧迫しないように遠征費用を使うとなると、なかなか週単位で定期的に訪れて確認するというのは難しい。
趣味って習熟度によってレベルが求められたりするから、同じ趣味でも話が合わなかったり、むしろかえって反駁したりするので、難しいものですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?