30歳間近にして交際経験が無い女の考える「性的なこと」について
私は一度も交際経験がなく、肉体関係も持ったこともない。
彼氏ができたとして親に言うべきか、いや言えない。
お父さんが私に「子どもらしさ」を望んでいるだろうから。
嘘をつくのも苦手だし、それなら彼氏などできなければ問題ない。
思春期にそんな考えに落ち着いてから、もう今年で30歳になる。
これは少数派なのか、そう珍しいことでもないのかわからない。
なぜなら、性的なテーマの話題を人と共有したことがないからだ。
友達などにも何だか聞けないため、身近なところでデータが取れていない。
もちろんそういったことに興味がないわけではない。
エロマンガは読む。
だけど表現が合わなかったり、ストーリーに共感できないと読めない。
そこに至るまでのプロセスなどが違うだけで、致してることは同じというか。
致しているのだけを見てもなあと思ってしまう。
そもそもそういった行為をどう言葉に表していいかも戸惑っている。
言いようはいくらでもあるだろう、言葉としてはもちろん知っている。
だが、口にできない。
性的なテーマを敬遠するようになったのには、いくつかの過去の経験があるのかもしれない。
心当たりの1つ目は、父が観ていた映画の急に始まった濡れ場だ。
高校生のころ、聞いたことない声?がテレビから聴こえたのだ。
「猫」かなにかだと思ったら、テレビ画面にどちゃくそに致してる男女が映し出されていた。
「喘ぎ声」なるものを初めて聴いた。
小刻みなんだなあと思った。
携帯をいじって気づいていないふりをした。
気付かないわけがないんだろうけど、気づいていないことにしてやりすごした。あれは、本当に気まずかった。
それ以前に、キスシーンですら反応に困るのに。
どれもやったことがないから。誰かとそんな近しい接触をしたことがないから、どう反応していいかわからない。
そしてもう1つの心当たりは、私が小学6年生のころ、高校生の兄が所持していたエロ本を見つけたことだ。
小学生が初めて見るエロ本にしては内容がえげつなかったため
、そういったことを「汚い」と認識してしまっているところもあるのかもしれない。
このような経験も、もう30歳になるけれど、1度も交際経験が無い状態を作り出した原因の一部ではないかと思っている。
そして、この状態に漠然と不安を覚える。
「まずい」のではないかと。
まずいとしたら、どう差支えが出てくるのか。
どういった弊害が起こってくるのか。
どんな危険をはらんでいるか。
みんなが普通に経験していることができていないことへの焦りなのだろうか。
でも、早く経験したいとも思えない。
よくわからない。
私はああいった行為は、相手への最大級の信頼と愛を感じていなければできないと思っている。
世の中に私と同じくらいの年で、交際経験が無い女の人はどれくらいいるんだろうか。