【哲学】本質を見抜くために見かけにだまされないこと
さて、この農夫の言っていることはあってるのか。ごく小さい藁が丸太よりも重いことなんてあるのか。
もちろんそんなことはありません。
「丸太が重くてもうそろそろ限界だ!」と言う次の瞬間にたまたま藁を乗せただけです。藁が重すぎることが原因でらくだが崩れたわけではありません。
でも農夫は
「今乗せたのは藁なのだから藁が丸太より重いことが原因に違いない!」
と勘違いしてしまったのです。
なぜこんな勘違いをしてしまったのでしょうか?それはこの農夫が本質を考えることを苦手としていたからです。
目の前で起こったことを、表面上の理解だけで物事を処理しようとしてしまったので、このような簡単な錯覚に陥ってしまったのです。
因果関係は思わぬ所に存在しているものです。例えばこんな話を具体例に挙げてみます。
なんと!無能だと思っていた部下の行動の原因は安直に予算削減を言い渡してしまった社長自身だったのです。
今回は分かりやすくする為にホッチキスにしたので「それくらいは買えるだろ」と思うかもしれませんが、現実はもっと色んな要素が複雑に絡んでいます。
そして知らず知らずのうちに、
本質ではない所に因果関係を見出し、とんでもない結論を見出す
人もいます。
環境学者の中には「地球温暖化の原因は中国だ」と話す人がいます。その根拠は大量の二酸化炭素を排出しているから、と言う根拠。
これは正しいでしょうか?それとも中国は人口が13憶とかなり大きいのだから、その結論はおかしい、一人当たりの排出量で計算しないと本質的ではないと考えるのが最もらしく感じます。
本質を見失っていることは結構あると思います。全くの上部だけの理解で、理不尽だと思い込んだり、周りが悪いと決めつけたり。
そんなことをしていると、人間関係も悪化するし、問題を解決できないし、よくないことが沢山起こってしまいます。なので常に本質がどこにあるか思考することが大切です。
「この原因はなんでかな?」と疑問をもつこと。導き出された答えに対して常に「本当にこれが本質かな?見落としている因果関係はないか?」と冷静に俯瞰して物事を分析してみることをお勧めします。
直感で決断を下すのは楽なことです。頭を使わなくていいから。でもそれが原因で藁を運ぶことは不可能だと思ってしまったり、部下をマネジメントできない事態に陥ります。
なぜ?と問いかけるのはなんでもいいです。
恋人はなぜ怒ってるのだろう?
なぜ自分はこんな性格なのだろう?
なぜお金と言う概念が生まれたんだろう?
些細なことでも、問題が発生した時でも一旦冷静になって物事を俯瞰して分析して、より解像度の高い捉え方が出来ると物事がたやすく分かるようになります。
本質的な物事の見方を体得すると劇的に人生の難易度は変わります。ぜひ今日から本質的な捉え方を身につけてみるのはいかがでしょうか?
―――FIN
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