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AI時代のキャリア生存戦略を読んでみた

倉嶌洋輔 さん著のAI時代のキャリア生存戦略を読んでみた。

ChatGPT出現前の書籍であるが、AIと共存する時代を生きていく我々キャリア戦略においては「確かに」と思わされることの多い良書である。

倉嶌さんはAIによる「テクノ失業の大波」に飲み込まれないために、3つの生存戦略を挙げている。

波から逃げる「退避」戦略。防波堤を築く「防御戦略」。そしてAIを使いこなす「波に乗る」戦略だ。
 
退避戦略は、AIが出来ない職業を選ぶということ。人が行うこと自体に価値がある仕事や、コスト的に見合わない仕事に就くことがこれにあたる。

防御戦略における防波堤は「複数の領域を掛け合わせること」。AIは何かに特化していることに長けるが複数領域を横断することには弱いことを上げ、「IT×経営」など、自分の専門領域のほかに知識を広げることでその人の価値をあげることができる。これが一番なるほどと思わされた。

そういえば経営大学院に通っていた時に「ユニコーン人材」という言葉を講師の方が話していた。その時は「3つの領域に優れた人」という意味で使っていた気がする。2つの領域に詳しい人は今でも割と要る。でも3つとなるとユニコーンのようにレアという意味で使っていたと思う。
AIが普及してくると、複数の領域にまたがる人は多くなってくるだろう。2つと言わず、3つ。そして何と何を掛け合わせるかが重要になってくるのだろう。
私は何を組み合わせよう?
倉嶌氏によると、組み合わせる分野は遠ければ遠いほど良いらしい。なるほど。
「合わせ味噌は味が違えば違うほど良い」みたいなもんか。

そして最後は波を乗りこなす、AIを使いこなせるようになる生存戦略。これが一番面白そうだよね。出来るかどうかは別だが…
AIなんてつい最近出て来たものだ。いや、昔プレイしたドラクエ4にはAIが実装されていたというが、少なくとも今のAIとは別物だ。それが今普通に開発し、使われている。
使いこなし、開発する人もいるんだよなぁ…。すごいよなぁ。

生存戦略という内容の通り、これから生き抜くための示唆をふんだんに含んだ本であるが、それ以上にAIとどう付き合っていくかを考えさせられた。


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