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【AOE2DE】スパルタの基本戦術

[改題しました]
11/15リリースの新DLC・Chronicles: Battle for Greeceでアテナイ人、スパルタ、アケメネス朝の3文明が追加されました。現時点で通常のランクマッチ等には登場しませんが、キャンペーンシナリオで登場するほかロビーでの対人戦(非・レーティング戦)でも使用可能となっています。


文明特性

そのものズバリ「歩兵」。領主以降で自動生成するポールマーチ(後述)を軸に、ホプリタイ(重装歩兵)の数で圧倒するのが基本戦術。射手が天敵だが、射程防御を強化する様々な方法があるため意外となんとかなる。
ホプリタイは周囲の同種ユニットの近接防御+1、スパルタは古典の時代からEL化可能でさらに射程防御+1を付与する。一方で機動力に難があるのは否めない。荒らしあいからTrash Warになってヘロットを動員しているようでは勝ち目は薄いだろう。

ユニークユニット

ヒッペウス/Hippeus 60F30G
ELアップグレードコスト 800F600G
強力だが足が遅い歩兵ユニット。もともとは「騎馬を所有する者」の意で、映画のモデルとなった『300人の親衛隊』のことである。ジェネリックの近衛剣士等に比べかなり強力かつ建物に対するボーナスダメージがデカい。
ポールマーチ/Polemarch 無償、時代により1~2体限定
時代進化とともに無償で生成する強力な歩兵ユニットで、周囲の味方ユニットを強化する。記載はないが射程0.5を持つので、他の歩兵ユニットに護られながら戦闘に参加できる。後で詳述。

テクと出せないユニットのメモ

鉄工所テクと文明ボーナス

鉄工所テクは射手鎧3が研究不可。
文明ボーナス
市民の時代、古典の時代への進化時にそれぞれ町の中心からポールマーチが生成する。
農民と漁船が食料を10%多く回収する。
古典の時代にELホプリタイにアップグレード可能。

ユニークテクノロジー

古典
ヘイロイタイ召集兵/Helot Levies 500W300G 70秒 槍兵系統、散兵系統、農民の作成速度+50%。
サイフォス/Xyphos 400F300G 70秒 (EL)ホプリタイ、モノレム系統が周囲に存在する敵の軍事ユニット10体につき攻撃力+1(最大+3まで)
帝王
クリプテイア/Krypteia 350F650G 50秒 歩兵ユニットの受けるボーナスダメージ-33%
ペロポネソス同盟/Peloponnesian League 700F400G 50秒 軍船の建造速度+50%、砦(城)がゆっくりと金を生成する(砦1つにつき20g/分)。

陸で歩兵を主力に据えるならばサイフォス→クリプテイア、軍船を運用するなら帝王でペロポネソス同盟、とするのが基本。内政主体~槍散兵、終盤のTrash Warを念頭に置くならばヘイロイタイ召集兵の選択肢がある。敵のユニットが一戦場に20体以上集まる局面を作らせないならば(難しそうだが)、あえてサイフォスの選択肢を捨てて内政拡大に徹するのも一つの手。

出せないユニット・使用不可テクノロジー

戦士小屋
全てのユニットがフルアップ可能。パラゴンに戦闘演習を入れればジェネリック近衛剣士と同等かそれ以上に強くなる。
ELホプリタイ(重装歩兵)を古典の時代にアップグレードできる。
弓小屋
リカーブボウ兵(重石弓)アップグレード不可
ガストラフェトロス作成不可
重弓騎兵アップグレード不可、パルティア戦術研究不可
馬小屋
襲撃隊(ハサー)、衝撃騎兵(重騎士)以降のアップグレード不可。
兵器小屋
ヘビースコーピオンへのアップグレード不可
新DLC3文明は破城投石機・大砲作成不可。
神殿
篤信(移動速度アップ)、シンクレティズム(償い)、薬草学、臓卜(活版印刷)研究不可
新DLC3文明には「帰依」もなし。巫女(聖職者)の移動速度と射程が伸びないうえ、聖職者との転向合戦では一方的にやられる。強力とは言えない。
港・造船所
港……造船技術研究不可
造船所……精鋭ガレー船アップグレード不可
海戦をするなら対多数ではモノレム系統を出しての乱戦に持ち込むのがよさそう。造船技術がないためコスト負けしないような立ち回りが必要か。
アカデミー/歩兵育成所(学問所)……石工技術/建築学、人力起重機、攻囲技術者、砦(防御塔)、狭間なし
石壁建造不可なので、当然強化壁も無し。攻め込まれると脆いのでアグレッシブに。
砦(城)……土木技術の研究不可
内政テク……金の掘削が研究不可

ポールマーチ関連

情報量が多い

スパルタのTCからは独特なユニークユニットのポールマーチが出現する。また、TCでのみ研究可能なユニテクによって強化されます。本項ではポールマーチについて重点的に取り上げます。

独特すぎるスパルタのTCテックツリー

ポールマーチとは

名前はポーレマーク、ポレマルコスとも(後述)。「軍令官」と訳されることがある。単体でも強力な重装歩兵で、転向されない英雄ユニット。徐々にHP回復する。周囲(半径8マス以内)の軍事ユニットの攻撃速度15%アップ。市民の時代(領主)に進化すると無償で1体出現、戦闘で死亡するとTCから再度作成可能。ただし、市民の時代には75秒かかるのでロスすると痛い(農民3人分、TCが止まる)。古典の時代(城主)に進化するともう1体追加される。以降、最大2体まで無償で保有できる。
細かい数値は省くが攻撃力、HPが時代進化とともに増加するほか、育成時間も基本75秒→60秒/古典→50秒/帝王と短縮される。後述のユニテク類で強化可能。敵に回した時は優先的に排除したい。

ポールマーチ強化関連のユニテク

エフォレートとモライは、いずれか1つだけ選択可。
エフォレート/Ephorate 200F125G 50秒
古典の時代以降にTCで研究可能。ポールマーチの影響範囲増加(半径12マス)、周囲の軍事ユニットのHPを回復させる。
モライ/Morai 150F175G 50秒
古典の時代以降にTCで研究可能。ポールマーチの影響範囲増加(半径12マス)、周囲の軍事ユニットの移動速度15%アップ。
スキューオフォロス/Skeuophoroi 250F100G
古典の時代以降にTCで研究可能。研究時間25秒。ポールマーチの攻撃力+2、シュリヴァムシャ騎兵と同様に決まった回数、矢を回避するようになる。45秒間で5回まで。時間経過で回復。
ヒパグレタイ/Hippagretai 350F200G
帝王の時代以降、スキューオフォロス研究後に使用可能。ポールマーチのHP+50、作成速度33%アップ(帝王で37.5秒に)。

フルアップしたポールマーチが前線に2体居ればかなりの広範囲で戦力アップできる。一方で敵の攻撃も集中することが予想されるため、戦況によっては強化コストをかける価値はありそう。

以上です。ご意見・ご感想はツイッターまで

アテナイ人の基本戦術
アケメネス朝の基本戦術
ユニット名対照表、歩兵育成所/アカデミー(学問所)と神殿(修道所)関連
造船所……通常の港に加えて、多様な軍船を建造可能な造船所を建設可能

参考資料・動画

蘊蓄

以下はゲームプレイに関係のない雑談です。

ユニテクの名前

ヘイロイタイ(=表記揺れ ヘイロタイ、ヘロット)はスパルタ社会の下層を形成する農奴階級で、スパルタの戦士1人につき7人のヘロットが従軍していたともいう。史実のスパルタもヘロットを動員してTrash Warに頼るようでは滅亡も寸前なのであった。
サイフォスは両刃の短剣のことで、乱戦で効果を発揮しやすいことが古代から知られていた。かのスキピオ・アフリカヌスも採用。
クリ(ュ)プテイアはヘロットに反乱の兆しが見られた時に予防的に送り込まれた処刑部隊のこと。不穏な名付けとは裏腹に歩兵のボーナスダメージ軽減は強力。
ペロポネソス同盟はデロス同盟と対になるスパルタ中心の都市国家同盟。最終的に海戦でアテナイ(&デロス同盟)を撃破した史実を反映か。

ポールマーチ/軍令官

ポールマーチの原語・ポレマルコスはギリシア都市国家時代の役職。由来はポレモス+アルコンの熟語で、軍事担当のアルコン(=指導者・第一人者)を意味する。したがってポール/Poleとマーチ/marchではなく、ポレム/Polemとアーチ/arch(アーク)で切るのが正しい……ということに。英語での発音は「ポーレマーク」に近い。古典の時代以降2人出せるようになるのは、スパルタのディアルキア(二頭政)を反映しているのかもしれない。スパルタは都市国家成立以来ずっと、2家系の王統が同時に即位して内政と外交(軍事)を分担していたという。

強化テクの名前

エフォレートはスパルタの役職エフォロイ(王の補佐官)に由来し、「エフォロイ制」と訳せる。5人の補佐官がついている姿を幻視した。
モライはスパルタ近郊の地名。行軍訓練の地になっていたかもしれず、そこで移動速度アップにつなげたか。
スキューオフォロス/Skeuophoroi(スケヴォフォロイ)は古代ギリシアの役職の1つで、「器、容器」などを意味する言葉だったらしい。グラフィックは兜の一種に見える。ビザンツの役職名にもあり、英訳でstandard carriers。現代では「貨車」を意味することも。
ヒパグレタイ/Hippagretai (希: Χιππαγρέται)は馬廻り組、つまり王の親衛隊を務めた3人の若手士官の呼称(参考: ラケダイモン人の国制‐クセノフォン)。

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