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文章の色

見事に寝落ちた。このところ、本当に体力がもたない。肉体的な疲れが原因なのか、精神的な疲れが原因なのかはわからないけれど、とにかく「1日元気いっぱい」な日がない。

スマホには、途中まで書いていたnoteが残されていた。ほぼ書き終えていたのだけれど、読み返してみてそっと下書きに保存する。今はこの文章のときの気分じゃない。

睡眠不足はメンタルを左右するというけれど、まあ確かに夜よりも朝の方が元気だ。いや、元気だというよりも、朝が元気に迎えられれば、1日を元気に過ごせそうな気がする。寝起きのコンディションが悪い日は、大抵夕方頃まで心も体も鬱々してしまう。そして、夜に元気になる。……困る。


時間帯によって文章の色が変わる。書くときも、同じ文章を読んだときの印象も。

調子の良し悪しによっても大きく変わるから、悪いときに書かざるを得なかったものほど、時間をおいて読み直す。頭の中がわやわやになっていると感じながら書いたものは、どんなまだら色になっているだろうと思えて怖い。

調子が悪くても、機械的には書ける。けれども、温度を感じられる文章が求められるものには影響が及ぶ。「こんなテンションで書きたいものじゃない……もっと熱量高めでいきたい……」など、「込めたい心」があるからだろう。

そうした状態のときは、機械的に書くことをむしろ求められている文章を書く。心が戻ってくるのを待ち、コンディションが整ったら前者を書く。そんな風に書いている。

……まあ、本格的に調子を崩してしまうと、言葉そのものが出てこなくなることもあるのだけれど。


文章がもつテンションの高低とは関係なく、「これは朝向き」「これは夜に読みたい」と思うものがある。内容の明るさが理由というわけでもない。

似通った内容を書いていたとしても、文章から抱くイメージが、明るくなってきた夜明けの空の人と、ネオンに照らされた雑踏の人がいる。寝静まった夜更けの星空の人もいれば、登りきった太陽の人もいる。

ひとりの人間による使い分けもあるけれど、ある程度「その人らしさ」が滲み出るなあと思う。そして、その「らしさ」がしっくりくる人の文章が好きだ。


昨夜書いたnoteは、なんだかちょっとジメッとしていて、色も仄暗かった。

このnoteは、読み手には何色に見えているのだろう。そんなことを思う、8月31日の朝。夏が、終わるね。

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卯岡若菜
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